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バイオ肥料

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バイオ肥料に関連した用語の説明
 
植物の三大栄養素 窒素、リン、カリウムのこと。化学肥料の主成分はこれらの元素で、石油、リン鉱石、カリ鉱石などの地下資源を原料にしており、利用可能な埋蔵量は少ない。
窒素固定  空気中の窒素を植物が利用できるアンモニアに変換すること。根粒菌等による生物的窒素固定と肥料製造のための工業的窒素固定がある。
 
   
窒素固定を行う根粒菌が着いたダイズ(右)と着かないダイズ(左)   豆科植物の根に着いた根粒(菌)  
根粒菌 根粒菌はマメ科植物根が分泌するフラボノイドに応答し、ノッドファクターと呼ばれる共生開始因子を生産する。ノッドファクターを受容したマメ科植物根は根毛で根粒菌を囲い込む。また、根の皮層細胞に根粒という器官形成を開始する。根粒菌はマメ科植物が形成する感染糸を経由して根粒原基細胞内に侵入し、バクテロイドに変化増殖し、マメ科植物の光合成産物を利用し、大気中の窒素ガスをアンモニアに変換(窒素固定)して植物に供給する。このため、マメ科植物は化学窒素肥料が無くても生育が可能になる。
菌根菌

菌根菌は、根の内部に侵入するとともに、外部に菌糸を張り巡らせて胞子を形成し、植物の根の届かない範囲のリン酸を吸収して植物に供給する。さらに、菌の感染が引き金となって植物自身が防衛機能を作り出し、乾燥や病気に対する抵抗性も増す。一方、菌根菌は内部の菌糸によって植物の葉で作られた糖などの炭水化物を得る。

茎粒菌が共生したセスバニアの茎粒
茎粒菌は根粒菌と類似の応答で、セスバニア等のマメ科植物の茎に形成された窒素固定器官(茎粒)に共生し、窒素固定を行う。セスバニアは非常に生育が早く、肥料木といわれている。(写真提供:東京農工大学 横山正氏、タイスラナリー大学 ナンタコン・ブンケード氏)
植物の根に侵入した菌根菌(アーバスキュラー菌根菌)と、菌根菌の胞子(右下)
(写真提供:東北大学 齋藤雅典氏)
共生  ヤドカリとイソギンチャクのように生物同士が相互に助け合う関係。根粒菌や菌根菌などは、植物が必要とする窒素やリンなどの栄養分を与える一方、植物からは光合成で生産した糖分を受け取る。
接種  微生物などを培地や他の生物体に植え付けること。根粒菌や菌根菌などのバイオ肥料は、種子や幼植物、土壌に接種することにより共生を促進させる。
 
菌根菌が与えられたピーマン(右)と与えられないピーマン(左) 土中に長く伸びた菌糸から根にリンを供給する菌根菌とその胞子 (写真提供:農業環境技術研究所 齋藤雅典博士)
担体(キャリア)  根粒菌や菌根菌などの有効微生物を生きたまま保持し、接種を容易にするための資材。ピートや液体培地など様々な資材が利用できる。ただし、雑菌を含まないことが望ましい。
放射線滅菌  ガンマ線や電子線などを使って担体に含まれる雑菌を殺すこと。放射線滅菌では、熱滅菌に比べて担体の化学変化や物理変化を起こしにくく、土壌や有機廃棄物をバイオ肥料の担体として利用する際の滅菌技術として優れている。
 
   
菌根菌を使ったバイオ肥料   根粒菌のバイオ肥料(十勝農協連)  
トレーサー  土壌中の肥料成分の移動や、植物の養分吸収、代謝など物質の動きや変化を追跡するための標識物質。放射性のラジオアイソトープまたは安定同位体が利用されている。
放射線育種  放射線照射によって遺伝子に変化を起こし、有用な性質を持つ新しい品種を開発すること。バイオ肥料分野では、窒素固定量を正確に測定するための根粒を形成しない変異体や、根粒をたくさん着けて窒素固定能力を高めた根粒超着生変異体の開発に応用できる。
 
   
根粒を過剰に着生する大豆の変異株(右)と 野生株(左)   根粒菌をコーティングした種子
(十勝農協連)
 
 
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