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1. |
第6回アジア原子力協力フォーラム( FNCA )上級行政官会合 (SOM) は 2005年11月30日、9カ国の FNCA 参加国から21名の上級行政官の参加を得て開催された。バンクラデシュ代表がオブザーバーとして参加した。主な議題は以下のとおり。
( 1 ) 第 6 回 FNCA コーディネーター会合( CM )の報告と FNCA 活動の進展報告
( 2 ) 大臣級会合の円卓討議に関する事前討議 |
2. |
議題(1)では、2005年度のFNCA活動の主要部分や将来計画、第6回CMの結論について町末男原子力委員、FNCA日本コーディネーターより報告があった(添付1)。本会合により、各プロジェクトの目覚ましい進展が承認され、将来計画が支持された。 |
3. |
議題(2)では、12月1日の「アジアにおける人材養成(HRD)」と「科学技術と原子力」の2つの円卓討議のトピックスについて事前の討議が行われた。 |
3-1. |
最初の討議では、HRDプロジェクトの主査である松鶴秀夫氏によるHRDワークショップの報告(添付2)に続き、町氏が論点(添付3)を紹介した。詳細な討議の結果、次の結論が合意された。 |
A) |
本会合は、 HRD プロジェクトによる「アジア原子力教育訓練プログラム( ANTEP )」に関する報告をふまえ、以下のコメントとともに ANTEP のコンセプトを全面的に支持した。すべての国が ANTEP への予備的なコミットメントを表明した。 |
(1) |
詳細な仕組みについては、 IAEA のアジア原子力技術教育ネットワーク( ANENT )との調整と相乗効果を考慮に入れるべきである。 |
(2) |
ANTEP のための HRD への各国の貢献可能性と要請は事務局がとりまとめ、各国に配付すべきである。 |
B) |
活動計画については、 FNCA 各国が 2006 年 1 月末までに各国の可能な貢献と要請を提出することが合意された。提出された情報に基づき、来年 3 月に開催される次回のコーディネーター会合において、具体的な ANTEP の仕組みについてさらに討議される。 |
C) |
本会合は、大臣級会合( MM )において ANTEP 構想について合意に至り、各国から参加と貢献への強いコミットメントが得られることを期待する。 |
3-2. |
2 番目のトピックである「科学技術と原子力」については、戸谷一夫内閣府原子力担当参事官がリードオフスピーチを行った。本会合における討議と結論は、以下のように要約される。 |
A) |
全ての参加者は、翌日の MM の円卓討議において本トピックが有益であることに合意した。 |
B) |
本会合は、原子力技術政策の推進によって得られた経験が、デュアルユース性や社会への受容性、国際性などの科学技術政策に関するさまざまな教訓をわれわれに提供するという共通の見解を得た。 |
C) |
MM を有益にするためには、各国が科学技術政策の策定にあたり、他国から教訓を学びたい点についてそれぞれの特定のニーズを表明することが望ましいとの提言がなされた。 |