FNCA


FNCA   FNCA Meeting

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大臣級会合

第24回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)

第23回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第22回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第21回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第20回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第19回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第18回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第17回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第16回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第15回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
カントリーレポート(英文)

第14回
概要
プログラム
参加者リスト
決議

第13回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
カントリーレポート(英文)

第12回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第11回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第10回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第9回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)

第8回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)
共同コミュ二ケ

第7回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)

第6回
概要
プログラム
参加者リスト
要約

第5回
プログラム
参加者リスト
要約
報告
ポスター展示

第4回
概要
プログラム
参加者リスト(英文)
要約
報告
Summary Report (PDF)

第3回
概要
プログラム
参加者リスト
要約
ハイライト

第2回
概要
プログラム
参加者リスト
要約

第1回
概要
共同コミュ二ケ

アジア原子力協力フォーラム(FNCA)
第15回大臣級会合
概要

2014年11月19日(水)、オーストラリア・シドニー(シドニー・ハーバー・マリオットホテル)



 内閣府及び原子力委員会は、平成26年11月19日(木)にオーストラリア・シドニー(シドニー・ハーバー・マリオットホテル)において、第15回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)大臣級会合を開催した。
 FNCA参加国から大臣級代表(大臣2ヵ国、副大臣2ヵ国、原子力行政機関長他)が一堂に会し、これまでのFNCAにおける放射線利用及び原子力発電に関する様々な取組の成果が報告され、今後の活動に対する指示が決議案として取りまとめられた。
「多目的研究炉の活用のための戦略」に係る円卓討議においては、研究炉の潜在的な応用事例の多様性が強調され、FNCA加盟国が所有する研究炉の共同使用の要請が提唱された。
また、第4次パネル会合を発足させ、原子力発電およびそれ以外の原子力応用の両領域での政策課題、技術課題及び国際協力に注力する、かつコーディネーター会合との同時開催とすることが決議された。 (プログラム)(参加者リスト

(1)  開会・歓迎挨拶
 主催者であるオーストラリア産業省マクファーレン大臣より、同国のFNCAへの積極的参加の実績、特に原子力安全と核セキュリティでの主導的な役割の紹介があり、FNCAの重要性を踏まえた今後の継続的な支援の表明があった。共同主催者である日本からは、山口内閣府特命担当大臣のビデオ・メッセージでの挨拶と阿部原子力委員会委員長代理の開会挨拶を行った。




山口俊一内閣府特命担当大臣

イアン・マクファーレン産業大臣

阿部信泰
原子力委員会委員長代理
(2)  カントリーレポート
  各国代表より、エネルギー政策、原子力発電の導入・新増設計画、基盤整備の計画等が紹介された。特に、オーストラリアのマクファーレン産業大臣からは、以下の報告があった:
  オーストラリアは、原子力発電をエネルギー・ミックスに入れることについて、当面の計画は持っていないが、アジア各国が原子力発電を選択していることは尊重している。オーストラリア政府は、原子力技術による健康、産業、研究、環境への貢献を支持しており、 産業省傘下のANSTO(オーストラリア原子力技術機構)が原子力研究の中核組織をなしている。 ANSTO所有の研究炉(OPAL)では医療用アイソトープMo-99の増産計画を進めており、来るべきMo-99の全世界的な供給不足に備え全世界需要の20%を供給する計画。 オーストラリアは長年にわたって核不拡散を推進しており、OPAL炉ではMo-99 を低濃縮ウランより生産している。
(3) 

活動報告
  町FNCA日本コーディネーターから、FNCAの下で進められている10件のプロジェクトの活動報告があった。 今年3月のコーディネーター会合にて、10件中の7件のプロジェクトのレビューを行い、全件が継続研究テーマとして承認された。
  また、今年8月にハノイで開催された「原子力発電のための基盤整備に向けた検討パネル」第6回会合結果について、パネル会合共同議長の阿部原子力委員会委員長代理より、「ベトナムの原子力発電計画」、「福島第一原発事故の現況」、「エネルギー基本計画」、「TSO(技術支援機関)」、「中小型炉開発」、「EPR(緊急時対応・準備)」、「ステークホルダー・インボルブメント」、「今後のパネル会合の在り方」に関する討議が行われたことが報告された。「今後のパネル会合の在り方」については、ハノイ会合での各国意見を反映した日本改定案の議論を行った結果、以下の趣旨で採択された。

  会合名称:「持続的発展に向けた原子力推進のための政策と技術の検討パネル」
  テーマ:発電及び非発電の両領域での政策課題、技術課題を取上げる。
  会合開催時期:コーディネーター会合との同時開催とする。


町末男
FNCA日本コーディネーター

会合の様子

(4)  円卓討議
  「多目的研究炉の応用戦略」:FNCA加盟12か国中、10か国が研究炉を所有しており、FNCAでは研究炉ネットワーク・プロジェクトにて各国間の連携と新規導入予定国への技術支援を行ってきた。今次会合では、各国大臣レベルでの協議により、研究炉ネットワーク連携の強化と予想される医療用アイソトープの全世界的な供給不足への対応を協議することを目指した。リード・スピーチとして、ANSTO・ストーア執行役員からOPAL研究炉の構築・運用の概要の報告があり、日本原子力研究開発機構の岸氏よりJRR-3研究炉による中性子利用の活用状況 が報告され、BATAN(インドネシア原子力庁)のジャロット長官よりスルポン研究炉の活用事例が報告され、町FNCA日本コーディネーターよりFNCA研究炉ネットワーク・プロジェクトでの活動概要が紹介された。報告に続くディスカッションでは、研究炉運用のため専門知識の習得及びユーザー・コミュニティーの構築に関する教育と訓練の重要性が認識された。また、研究炉の潜在的な応用事例の多様性が強調され、中性子放射化分析(Neutron Activation Analysis)のような分野でFNCA加盟国が所有する研究炉の共同使用の要請が提唱された。また、FNCA域内での中性子利用に関するスクールを更に進展させることに強い関心が示された。

グレッグ・ストーア
ANSTO執行役員

ジャロット・スリスティオ・ウィスヌブロト BATAN長官

(5)  決議の概要
 以上の議論を踏まえ、以下のような決議を採択した。(決議(仮訳)
  • FNCA各国大臣のリーダーシップおよび各国コーディネーターの積極的参画により、FNCA15年の活動成果を更に進展させることを奨励する。
  • 第4次パネル会合を発足させ、原子力発電およびそれ以外の原子力応用の両領域での政策課題、技術課題及び国際協力に注力する、かつコーディネーター会合との同時開催とする。
  • 人材養成プロジェクトに、原子力人材養成の重要政策を討議するワークショップを3年毎に上級行政官の出席のもとに開催することを勧告する。
  • 原子力利用の拡大が期待されるアジア地域での核セキュリティ文化の重要性を認識し、核セキュリティ文化の醸成を人材養成活動を通じて引き続き強化する。
  • 放射線育種プロジェクト、バイオ肥料プロジェクト、電子加速器利用プロジェクト の成果を農業生産の改善に適用するために、関係各国の上級行政官がそれぞれの利害関係者との連携を強化することを奨励する。
  • FNCA域内にある研究炉を域内他国のユーザー、共同研究者、研修者が利用可能となるための努力をする。
  • FNCA域内のMo-99の生産能力の拡大計画に鑑み、Mo-99の需給状況と研究炉の運休日程に関する情報の共有を継続する。

以 上