FNCA

放射線治療 ワークショップ

MENU
photo
プロジェクト紹介
 
プロジェクトリーダー
- メッセージ
- 紹介
 
活動成果に関連した論文
リスト
その他の活動成果

ワークショップ


FNCA 2013 放射線治療ワークショップ

2013年度 FNCA 放射線治療プロジェクトワークショップ
概要

2013年11月19日〜11月22日
韓国 ソウル


ワークショップ概要
期 間:2013年11月19日〜22日
開催地:韓国、ソウル
主 催:韓国原子力医学院(KIRAMS)、文部科学省(MEXT)
参加人数:25名(バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、カザフスタン、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ、ベトナム、IAEA/RCAからの参加国:ミャンマー、パキスタン)

 2013年度放射線治療ワークショップが2013年11月19日から22日にかけて韓国のソウルにおいて開催されました。本ワークショップは韓国原子力医学院(KIRAMS)および日本文部科学省(MEXT)が共同で開催したものです。バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、カザフスタン、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ、ベトナムから、また国際原子力機関(IAEA)からのオブザーバーとして、原子力科学技術に関する研究、開発および訓練のための地域協力協定(RCA)の加盟国であるミャンマー、パキスタン2カ国から計25名が参加しました。本プロジェクトは、アジア地域で患者が多い子宮頸がん、上咽頭がん、乳がんに対する統一・基準化されたプロトコール(治療手順)を、参加国間の国際共同臨床試験を通じて確立し、アジア地域の放射線治療の水準向上を目指すことを目的としています。

開会式
 KIRAMS放射線治療科主任のMi-Sook KIM氏が本セッションの司会を務め、同じくKIRAMS理事長のChul-Koo CHO氏の開会挨拶の後、韓国未来創造科学部(MSIP) 宇宙および原子力協力部門長官兼上級副長官のTai-Surp JOE氏より祝辞が述べられました。最後に放射線医学総合研究所(NIRS)の前理事である辻井博彦氏より挨拶が行われました。

 ソウル国立大学病院放射線腫瘍科教授のEui Kyu CHIE氏が「多施設共同試験グループによる臨床試験:韓国放射線治療グループ(KROG)、韓国の放射線腫瘍医の取り組み」に関して特別講演を行い、臨床研究の一般概念と重要性について、またKROGの活動についての発表がありました。

局所進行子宮頸がんに対する拡大照射野を用いた放射線治療と同時化学療法の第II相試験 (CERVIX-IV)
 プロトコールCervix-IVは、抗がん剤を同時併用しながら、傍大動脈リンパ領域を含んだ拡大照射で放射線治療を行い、骨盤腔リンパ節への転移が見られる局所進行子宮頸がんに対する予防的放射線治療の有用性を確認するものです。2009年1月から、治療開始後2-4週に予防照射を開始するようにプロトコールを変更したことで安全性が向上し、遂行しやすい治療になりました。
 本プロトコールへ登録されている登録患者は87名で(本ワークショップ時点で)、フォローアップ率は99%(86/87例)でした。(ただし本セッション内では、バングラデシュ(24名)、中国(7名)、インドネシア(6名)、日本(19名)、韓国(7名)、マレーシア(5名)、フィリピン(4名)、タイ(4名)、ベトナム(8名)の合計84名分が発表されました。) 登録患者87名のうち、83名が評価可能でした。治療成績によると、CERVIX-IIIとCERVIX-IV の毒性は同等であり、CERVIX-IVの治療プロトコールは有用と考えられ、2年局所制御率は95.5%、5年局所制御率は89.3%でした。2年全生存率は89.6%、5年全生存率は71.6%であり、CERVIX-IIIより良好でした。CERVIX-IVの臨床データに関する自由討議が行われ、さらなるデータを収集して試験を完了し、将来の発表に備える必要がある、とされました。

子宮頸がんに対する新プロトコール (CERVIX-V)
 前回のワークショップにて提案された子宮頸がんに対する新たなプロトコールに関する討議、合意内容に基づき、2つの新プロトコールが紹介されました。

 最初に「3D画像誘導小線源治療(3D-IGBT)」が紹介され、同治療法の予備試験結果の報告として、子宮頸がんのモデル症例3例と、腫瘍サイズや子宮傍組織浸潤レベルが異なる各症例に3D-IGBTを用いた治療レジメンが紹介されました。
 また、もう一つのプロトコールである「局所進行子宮頸部腺がんに対するCCRTの第II相試験」についても発表され、この組織型の罹患率増加に伴い、上記に関する前向き研究に向けたデータ収集が発表されました。
 3D小線源治療プロトコールに関しては、技術的実現性(インフラストラクチャ)と登録可能性(スタッフや機器、時間などのリソース)の両方が討議された。データセンターがシミュレーションした3症例の内容を参加者に送付することとなりました。
 2つめのプロトコールである子宮頸部腺がんに関しては、60症例が必要であるため、参加者全員が、過去2年間の腺がんまたは腺扁平上皮がんの症例数をデータセンターに報告することとなりました。全プロトコールは来年発表される予定です。まずは、データセンターがレトロスペクティブ研究用※1のフォームを送付することとなりました。

*1 レトロスペクティブ研究(後ろ向き研究):最初に疾病にかかった人を「症例」として選び、その集団に対して、性別や年齢などが類似している健康な人を「対照」として選んで、両者の生活習慣などを過去に遡って「後ろ向き」に調査する手法。

   

上咽頭がん(T3-4N0-1)2に対する放射線化学療法に対する第II相試験 (NPC-II)
 プロトコールNPC-IIは、頭蓋の方に局所的に進行した上咽頭がんで、首のリンパ節に転移が無く予後因子が軽微な症例に対し、放射線療法と化学療法を併用して行うプロトコールです。アジュバント化学療法を実施しない点がNPC-Iとの違いです。
 本プロトコールへの合計70名の患者登録のデータ概要が発表されました。(バングラデシュ(0名)、中国(0名)、インドネシア(13名)、日本(0名)、カザフスタン(0名)、韓国(0名)、マレーシア(6名)、モンゴル(0名)、フィリピン(0名)、タイ(1名)、ベトナム(50名))。
 NPC-IIの新規患者登録が過去3年に渡って少ないことから、試験の終了に関して討議されました。各国から新規症例募集が難しいことが説明され、NPC-IIの試験を終了することが合意されました。また、70症例のデータで論文化を進めることになりました。

*2 TNM分類表:がんの進行度をどのくらいの大きさになっているか、周辺のリンパ節にどれほど転移しているか、遠隔臓器への転移があるか、の3つお要素(T 原発腫瘍、N リンパ節転移 M:遠隔転移)で決める国際的な規約。

外部照射治療の品質保証/品質管理 (QA/QC)
 本活動は、多国間の共同研究を効果的に行うため、各施設が信頼できる線量測定法を整備することを目指して、子宮頸がん治療に係わる線量測定や線源の放射線校正等の品質保証/品質管理(QA/QC)を対象としています。本ワークショップでは、日本と韓国から発表報告がありました。
 日本からは、本活動において、これまで、11ヵ国16設備の44ビーム(4-18 MV)で行われたガラス線量計を用いたリニアック(X線を発生させる装置)出力の測定調査の概要が報告されました。本年度は2013年8月にカザフスタンのカザフ腫瘍学放射線学研究所で測定が行われました。今後は、参加国の主催施設からさらに監査を行う予定です。
続いて、韓国より、外照射治療のQA/QCの概要と韓国におけるQA/QCの実施状況に関して講演した。

上咽頭がんに対する同時化学放射線療法 (CCRT) の第II相試験 (NPC-III)
 プロトコールNPC-IIIは、頸部リンパ節に転移のある上咽頭がん症例に対し、導入化学療法を行った後、放射線療法と化学療法を同時併用するプロトコールです。放射線療法と化学療法を同時併用した後で、化学療法を追加するプロトコール(NPC-I)との違いは、化学療法の順番を同時併用の前に行う点にあります。
 本プロトコールへ登録されている登録患者は47名(本ワークショップ時点)です。
(ただし本セッション内では、バングラデシュ(1名)、中国(5名)、インドネシア(7名)、日本(0名)、カザフスタン(0名)、韓国(0名)、マレーシア(9名)、モンゴル(0名)、フィリピン(7名)、タイ(0名)、ベトナム(20名)で合計49名分が発表されました)。
 NPC-IIIの毒性はNPC-Iに比べ忍容性が高く、NPC-III の2年および3年局所制御率はNPC-Iより低いことが報告されました。また、2年および3年無増悪生存率(PFS)※3および全生存率(OS)は、NPC-IもNPC-IIIも差はありませんでした。
 治療中断による局所制御の問題が討議されました。NPC-IとNPC-IIIの試験間の毒性を評価すること、また、強度変調放射線治療(IMRT)の施設では、NPC-IIIの患者にもIMRTを使用することが提案されました。本試験で予定される総症例数は120例とされています。

*3 無増悪生存率(PFS):治療中(後)、がんの進行が見られない状態で患者が生存している期間の長さ

乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験 (BREAST-I)
 プロトコール(BREAST-I)は、早期乳がんに対する乳房温存術後の乳房照射、あるいは局所進行乳がんに対する乳房切除後の胸壁と鎖骨上窩への領域照射で、1回の照射線量を通常よりやや増加させ、総線量を低下させて治療期間を短縮し、治療期間を約3分の2に短縮する治療法です。この治療法は多くの先進諸国で乳房照射に使われ、治療効果が同等で有害事象が同等かやや少ないことがわかってきています。
 昨年度のワークショップで作成された本プロトコールの紹介とレビューが行われ、登録用紙を改訂することとされました。
 BREAST-Iの臨床データが各国より以下の患者数が報告されました。(バングラデシュ(23名)、中国(2名)、インドネシア(3名)、日本(19名)、カザフスタン(0名)、韓国(0名)、マレーシア(0名)、モンゴル(1名)、フィリピン(0名)、タイ(1名)、ベトナム(0名))。症例数の合計は49例で、乳房温存療法(BCT)が27例、乳房切除後放射線療法(PMRT)が22例でした。腋窩および鎖骨上窩への放射線療法の適応や、BCTとPMRTのようにプロトコールを2つに分けて作成することの可能性についても討議されました。
 PMRTでは鎖骨上窩への放射線療法が含まれていますが、BCTでは含まれていません。
 続いて、本プロコールの治療過程における線量測定についての報告があり、ガウンやタオルで治療域を覆うことによって皮膚線量が増加することが指摘されました。

新規加盟国からのカントリーレポート、FNCAIAEA/RCAの協力
 IAEA/RCAからのオブザーバーとして、ミャンマーからは、ヤンゴン総合病院のKyawt Kyawt Naing氏、また、パキスタンからは、パキスタン原子力委員会(PAEC)核医学腫瘍研究所(INMOL)のMasooma Riaz氏が、放射線療法施設およびがん統計の現状に関するカントリーレポートを発表しました。

 カントリーレポートに続き、各加盟国から新たな話題が報告され、中国、インドネシア、日本、カザフスタン、モンゴル、ベトナムよりまもなく完成予定の最新施設の状況が報告されました。また、参加者によるFNCA活動に関連する取り組みとして、各学会におけるFNCAとIAEA/RCAの協力の成果発表等を行った旨が報告されました。
 その他、タイより、FNCAが現在取り組んでいる様々ながんの臨床転帰予測*4に数学モデルを行いたい旨が提案され、合意されました。
 最後に、参加国で開催予定の放射線治療分野の研修コースが紹介されました。

*4 臨床転帰: 治癒、軽快、治療継続、死亡、中止など、ある疾病に対してその診察や治療が終わったときの状態。

テクニカルビジット
 3日目には、KIRAMSを訪問し、病院の沿革および業績を紹介、説明を受けた後、院内のサイバーナイフセンターなどの放射線療法設備の見学を行いました。その後、韓国国立がんセンターの陽子線治療センターも訪問しました。

   

今後の予定等
 次回ワークショップは、ベトナムにて2014年11月の最終週(仮)に行うこととしました。また、2014年度以降のワークショップ開催地に、新規参加国であるモンゴルやカザフスタン等で行うことも視野に入れていくこととしました。
 同一参加者がワークショップに毎年参加し、臨床データを発表することがプロトコール研究の継続性及び成功に影響することが強調されました。また、FNCAの活動に関して、各国の放射線腫瘍学会と協力することが提言されました。

閉会
 唐澤久美子氏が閉会の辞を述べ、韓国および参加者の貢献に対する感謝と本プロジェクトに対する将来の期待を表明し、ワークショップは閉会しました。

一般公開講座
 
ワークショップの一環として、KIRAMSで一般公開講座が開催され、1)FNCA放射線治療プロジェクトの紹介と取り組み、2) 韓国における放射線治療の現状、3) 頭頸部扁平上皮がんに対する同時化学放射線療法、4)IMRTでの経験、5)乳がんの重粒子線治療、6) KIRAMSの重粒子線治療の計画をテーマに講演が行われました。

     


2013年度 FNCA 放射線治療プロジェクトワークショップ
議事録

2013年11月19日〜11月22日
韓国 ソウル


(1) アジア原子力協力フォーラム(FNCA)第14回FNCAコーディネーター会合の合意に従って、2013年度 FNCA放射線治療ワークショップが2013年11月19から22日にかけて韓国のソウルで開催された。会合は韓国原子力医学院(KIRAMS)および日本文部科学省(MEXT)によって共催された。FNCAの11加盟国、すなわち、バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、カザフスタン、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ、ベトナムから、また国際原子力機関(IAEA)からのオブザーバーとして原子力科学技術に関する研究、開発および訓練のための地域協力協定(RCA)の2加盟国であるミャンマー、パキスタンが同ワークショップに参加した。

開会式
(2) KIRAMS放射線治療科主任のMi-Sook KIM氏が本セッションの司会を行った。

KIRAMS理事長のChul-Koo CHO氏が本ワークショップを公式に開催した。同氏は、過去10年にわたるFNCA活動について概要を述べ、また、FNCAプロジェクトに対する韓国の協力を強調した。次に、未来創造科学部(MSIP)宇宙および原子力協力部門長官兼上級副長官のTai-Surp JOE氏が祝辞を述べた。その後、FNCAのプロジェクトリーダーであり、放射線医学総合研究所(NIRS)前理事の辻井博彦氏が開会の辞を述べた。

(3) ソウル国立大学病院放射線腫瘍科教授のEui Kyu CHIE氏が「多施設共同試験グループによる臨床試験:韓国放射線治療グループ(KROG)、韓国の放射線腫瘍医の取り組み」に関して特別講演を行った。同氏は、臨床研究の一般概念と重要性について、またKROGの活動について述べた。

(4) 個々の参加者が自己紹介を行った。

(5) アジェンダが採択され、セッション議長と書記係が選出された(プログラム参照)。

セッション1:局所進行子宮頸がんに対する拡大照射野を用いた放射線治療と同時化学療法の第II相試験(CERVIX-IV)
(6) NIRS重粒子医科学センター病院医師の若月優氏がCERVIX-IVのプロトコールを紹介し、追跡調査データの概要についても報告した。本プロトコールには87例が登録されており、本ワークショップ開催時点でのフォローアップ率は99%(86/87例)であった。
 局所進行子宮頸がんに対する拡大照射野を用いた放射線治療と同時化学療法の第II相試験(CERVIX-IV)の臨床データが各参加国の代表者により発表され、以下の患者数が報告された。バングラデシュ(24名)、中国(7名)、インドネシア(6名)、日本(19名)、韓国(7名)、マレーシア(5名)、フィリピン(4名)、タイ(4名)、ベトナム(8名)。
 若月氏が臨床データの概要を報告した。本プロトコール登録患者87名のうち、83名が評価可能であった。治療成績よりCERVIX-IIIとCERVIX-IV の毒性は同等であり、CERVIX-IVの治療プロトコールは有用と考えられた。2年局所制御率は95.5%、5年局所制御率は89.3%である。2年全生存率は89.6%、5年全生存率は71.6%であり、CERVIX-IIIより良好であった。

(7) その後、CERVIX-IVの臨床データに関する自由討議が行われた。CERVIX-IVに関しては、さらなるデータを収集して試験を完了し、将来の発表に備える必要がある。

セッション2:子宮頸がんに対する新プロトコール (CERVIX-V)
(8) 前回ワークショップ時の討議と合意を確認後、2つの新プロトコールが紹介され、討議された。

(9) 最初に、埼玉医科大学国際医療センター放射線腫瘍科教授の加藤真吾氏が「3D画像誘導小線源治療(3D-IGBT)」を紹介、レビューした。次に、若月優氏が予備試験結果を報告した。同氏は本報告において、子宮頸がんのモデル症例3例と、腫瘍サイズや子宮傍組織浸潤レベルが異なる各症例に3D-IGBTを用いた治療レジメンも提案した。

(10) 若月優氏は、もう一つのプロトコールである「局所進行子宮頸部腺がんに対するCCRTの第II相試験」についても発表した。この組織型の罹患率増加に伴い、同氏は上記に関する前向き研究に向けたデータ収集を提案した。

(11) 次いで、2つの新プロトコールに関する自由討議が行われた。
 3D小線源治療プロトコールに関しては、技術的実現性(インフラストラクチャ)と登録可能性(スタッフや機器、時間などのリソース)の両方が討議された。データセンターがシミュレーションした3症例の内容を参加者に送付する予定である。

 2つめのプロトコールである子宮頸部腺がんに関しては、60症例が必要であるため、過去2年間の腺がんまたは腺扁平上皮がんの症例数をデータセンターに報告するよう、全参加者が求められた。全プロトコールは若月氏が来年発表する予定である。まずは、データセンターがレトロスペクティブ研究用のフォームを送付する予定である。

セッション3:上咽頭がん (T3-4N0-1) に対する放射線化学療法に対する第II相試験 (NPC-II)
(12) 群馬大学重粒子線医学研究センター教授の大野達也氏がNPC-IIのプロトコールを紹介した。NPC(T3-4、N0-1)に対する放射線化学療法に対する第II相試験(NPC-II)の臨床データが参加各国の代表者により発表され、以下の患者数が報告された。バングラデシュ(0名)、中国(0名)、インドネシア(13名)、日本(0名)、カザフスタン(0名)、韓国(0名)、マレーシア(6名)、モンゴル(0名)、フィリピン(0名)、タイ(1名)、ベトナム(50名)。大野達也氏が70例の臨床データの概要を発表した。

(13) その後、上咽頭がん(T3-4、N0-1)(NPC-II)の臨床データに関する自由討議が行われた。NPC-IIの新規患者登録が過去3年にわたって少ないことから、主要討議は試験の終了に関してであった。参加者は新規症例募集が難しいことを説明し、大野氏は70症例のデータがあれば国際誌に投稿できると述べ、参加者はNPC-II試験を終えることに合意した。

セッション4:外部照射治療の品質保証/品質管理 (QA/QC)
(14) 11ヵ国16設備の44ビーム(4-18 MV)で行われたガラス線量計を用いた相互比較測定の概要に関する報告が、NIRS重粒子医科学センター物理工学部重粒子設備室長の福田茂一氏より発表された。今年度は、カザフスタンのカザフ腫瘍学および放射線学研究所で測定が行われた。今後は、参加国の主催施設からさらに監査を行うことになる。

(15)KIRAMS放射線腫瘍科、放射線治療研究所及び韓国医用重粒子加速器プロジェクトの医学物理士及び上級研究員であるSang Hyoun Choi氏が、外照射治療のQA/QCと韓国の現状に関して講演した。

セッション5:上咽頭がんに対する同時化学放射線療法 (CCRT) の第II相試験(NPC-III)
(16) 大野達也氏がプロトコールNPC-IIIを紹介した。上咽頭がんに対するCCRTの第II相試験(NPC-III)の臨床データが参加各国の代表によって発表され、以下の患者数が報告された。バングラデシュ(1名)、中国(5名)、インドネシア(7名)、日本(0名)、カザフスタン(0名)、韓国(0名)、マレーシア(9名)、モンゴル(0名)、フィリピン(7名)、タイ(0名)、ベトナム(20名)。大野氏がNPC-III試験結果に関する臨床データの概要と評価を発表した。NPC-IIIの47例を解析した。NPC-IIIの毒性はNPC-Iに比べ忍容性が高かった。NPC-III の2年および3年局所制御率はNPC-Iより低かった。2年および3年無増悪生存率(PFS)および全生存率(OS)は、NPC-IもNPC-IIIも同様であった。

(17) 次いで、NPC-IIIに対するCCRTの第II相試験の臨床データに関する自由討議が行われた。治療中断による局所制御の問題が討議された。2試験間の毒性を評価することも提案された。さらに大野氏は、強度変調放射線治療(IMRT)実施施設ではNPC-IIIの患者にもIMRTを行うことを提案した。最後に、本試験で予定される総症例数は120例とされた。

セッション6:乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験 (BREAST-I)
(18) NIRS重粒子医学センター病院治療課第三治療室室長の唐澤久美子氏が、前回ワークショップで作成された乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験であるBREAST-Iプロトコールを紹介、レビューした。登録用紙を改訂し、近日中に全参加者にEメールで配布する予定とした。BREAST-Iの臨床データが参加各国の代表によって発表され、以下の患者数が報告された。バングラデシュ(23名)、中国(2名)、インドネシア(3名)、日本(19名)、カザフスタン(0名)、韓国(0名)、マレーシア(0名)、モンゴル(1名)、フィリピン(0名)、タイ(1名)、ベトナム(0名)。総症例数は49例、乳房温存療法(BCT)27例、乳房切除後放射線療法(PMRT)22例であった。腋窩および鎖骨上窩への放射線療法の適応や、BCTとPMRTのようにプロトコールを2つに分けて作成することの可能性についても討議された。
唐澤氏が臨床データの概要を発表した。PMRTでは鎖骨上窩への放射線療法が含まれているが、BCTでは含まれていない。

(19) NIRS重粒子医科学センター物理工学部重粒子設備室長の福田茂一氏が、本プロコールの治療過程における線量測定について報告した。ガウンやタオルで治療域を覆うことで皮膚線量が増加することが報告された。

(20) 唐澤氏が49例の臨床データの概要を発表した。

(21) 次いで、乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験の臨床データに関する自由討議が行われた。

セッション7:参加国からのカントリーレポート、FNCAIAEA/RCAの協力
(22) ミャンマーのKyawt Kyawt Naing氏およびパキスタンのMasooma Riaz氏により、放射線療法施設および癌統計の現状に関するカントリーレポートが発表された。

(23) カントリーレポートに続き、各加盟国から新たな話題が報告された。

中国、インドネシア、日本、カザフスタン、モンゴル、およびベトナムは、各国でまもなく完成予定の最新施設の最新状況を報告した。

FNCA活動に関連する取り組みには次のものがある:

1. 辻井博彦氏著『Carbon Ion Radiotherapy(炭素イオンを用いた重粒子線治療)』が近日発刊される。

2. 2013年8月に韓国で開催された第29回国際女医会議において、唐澤久美子氏により放射線治療におけるFNCA活動が報告された。

3. 2013年9月25日、米国アトランタで開催された第55回米国放射線腫瘍学会(ASTRO)において、M. Calaguas氏によりFNCAの子宮頸がんデータが発表された。

提案された新たな話題は、次のものである:
Kullathorn Thephamongkhol氏が、FNCAが現在取り組んでいる様々ながんの臨床転帰予測に数学モデルを行いたい旨を提案した。辻井氏は本提案の報告を提言し、全参加者が合意した。

今後の研修コースは次のとおりである:

1. 高線量率 画像誘導小線源治療(HDR IGBT)研修コース(2014年2月20‐21日、群馬県)
2. 転移癌の集学的展望(2014年3月7‐8日、マニラ)

セッション8:韓国原子力医学院 (KIRAMS) のテクニカルビジット
(24) 参加者はKIRAMSのテクニカルビジットを行った。放射性医薬品製造センター主幹研究員のKwon-Soo Chun氏が参加者を迎え、病院の沿革および業績を紹介した。その後、院内のサイバーナイフセンターなどの放射線療法設備の見学を行った。

セッション9:韓国国立がんセンターのテクニカルビジット
(25) 参加者は韓国国立がんセンターのテクニカルビジットを行った。陽子線治療センターを訪問した。

セッション10:将来計画および過去3年間の活動評価
(26) 次回ワークショップ、次回ワークショップのスケジュール、およびその他の活動に関して、以下の事項について協議の上、合意された。

1. 同一参加者がFNCA年次会合に出席して臨床データを発表することに、満場一致で合意した。これにより、プロトコール研究の継続性および成功を保証する。
2. 唐澤氏は、FNCA活動に関して地域の放射線腫瘍学会と協力することを提言した。
3. 次回ワークショップを、2014年11月最終週(仮)にベトナムで開催することに同意した。
4. 2014年以降のFNCA会合は、モンゴルやカザフスタンのような他の国で開催する可能性もあることが、正式な承認を得て、本会合にて満場一致で合意された。

セッション11:ワークショップの議事録草稿
(27) 書記によって示された議事録の草稿について、協議の上、修正が行われた。議事録はワークショップ参加者によって満場一致で採択された。

閉会
(28) 唐澤久美子氏が閉会の辞を述べ、その中で韓国および参加者の貢献に対する感謝と本プロジェクトに対する将来の期待を表明し、公式にワークショップを閉会した。

セッション12:一般公開講座
(29) ワークショップの一環として、KIRAMSで一般公開講座が開催された。開会式では、KIRAMS放射線医学研究所所長のChang Woon Choi氏が歓迎の挨拶を述べた。KIRAMS放射線治療科主任のMi-Sook Kim氏が本セッションの司会を行った。

(30) 最初の講演として、埼玉医科大学教授の加藤真吾氏がFNCA放射線治療プロジェクトの紹介と取り組みについて講演を行った。

(31) 韓国における放射線治療の現状をテーマに、KIRAMSのMi-Sook KIM氏が講演を行った。

(32) ホーチミン市立がん病院のDang Huy Quoc Thinh氏が、頭頸部扁平上皮がんに対する同時化学放射線療法について講演を行った。

(33) フィリピンの聖ルークス医療センターのMiriam Joy Calaguas氏が、IMRTでの経験について講演を行った。

(34) NIRSの唐澤久美子氏が乳がんの重粒子線治療について講演を行った。

(35) KIRAMSのWon Gyun Jung氏がKIRAMSの重粒子線治療の計画をテーマに講演を行った。

(36) NIRSの唐澤久美子氏の挨拶をもって公開講座は閉会した。


2013年度 FNCA 放射線治療プロジェクトワークショップ
プログラム

2013年11月19日〜11月22日
韓国 ソウル


1日目 11月19日(火) 場所 : 韓国原子力医学院(KIRAMS)

9:20-9:30
レジストレーション
9:30-10:30
オープニングセレモニー
司会: Mi-Sook KIM氏 /韓国原子力医学院 放射線腫瘍科長 (韓国)
9:30-9:35
開会挨拶 Chul-Koo CHO氏 /韓国原子力医学院理事長(韓国)
9:35-9:40
祝辞Tai Surp JOE氏 韓国未来創造科学部(MSIP) 原子力宇宙協力課 上級課長代理 (韓国)
9:40-9:45
挨拶 / 辻井 博彦 氏(日本プロジェクトリーダー)
9:45-10:10
特別講演:「多施設共同臨床研究グループ(KROG);韓国放射線腫瘍医の取組み」 / Eui Kyu CHIE氏 ソウル国立大学病院 放射線科(韓国)
10:10-10:20
参加者紹介
10:20-10:25
アジェンダ採択
10:25-:10:30
集合写真
10:30-10:50
休憩
10:50-12:30
セッション 1: 局所進行子宮頸がんに対する拡大照射野による科学放射線療法の第II相研究 (CERVIX-IV)
共同議長: Nana Suprianasi 氏 (インドネシア )、To Anh Dung 氏 (ベトナム)

1) プロトコール紹介 /若月 優 氏 (日本)
2) 各国からの臨床データの発表
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
3) 臨床データのまとめ /若月 優 氏 (日本)
4) ディスカッション

12:30-13:30
昼食
13:30-16:00

セッション 2: 新プロトコール (CERVIX-V)
共同議長: 煦 良尋 氏 (日本) 、 Kullathorn Thephamongkhol 氏 (タイ)

1) 3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)パイロット試験の紹介とレビュー /加藤 真吾 氏(日本)
2) 予備レポート/若月 優 氏 (日本)
3) 局所進行子宮頸部腺がんに対する同時化学放射線療法/第II相研究のプレゼンテーション/若月 優 氏 (日本)
4) ディスカッション

16:00-16:20
休憩
16:20-17:30
セッション 3:上咽頭がんに対する化学放射線療法の第II相研究 (T3-4 N0-1) (NPC-II)

共同議長: Parvin Akhter Banu氏 (バングラデシュ)、Xu Xioating氏(中国)
1) プロトコールの紹介 /大野 達也 氏 (日本)
2) 各国からの臨床データの発表
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
3) 臨床データのまとめ/大野 達也 氏 (日本)
4) ディスカッション

17:30-18:30
セッション4: 外照射治療のQA/QC

共同議長:Kum Bae Kim氏 (韓国 )、Tang Tieng Swee (マレーシア)
- 外照射治療のQA/QC、現地訪問調査報告 / 福田 茂一 氏 (日本)
- 外照射治療のQA/QC及び韓国での現状報告 / Sang Hyoun CHOI氏(韓国)
ディスカッション

2日目 11月20日(水) 場所 : 韓国原子力医学院 (KIRAMS)

9:30-11:30

セッション 5: 上咽頭がんに対する化学放射線療法第II相研究 (NPC-III)
共同議長: Dang Huy Quoc Thinh 氏 (ベトナム)、Dyah Erawati氏 (インドネシア)

1)プロトコールのレビューと紹介 /大野 達也 氏 (日本)
2)各国からの臨床データの発表
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
3)臨床データのまとめ /大野 達也 氏 (日本)
4)ディスカッション

11:30-12:30 昼食
12:30-15:00 セッション 6: 乳がん寡分割照射法の第II相研究 (BREAST-I)
共同議長: Chul Koo Cho (韓国)、Parvin Akhter Banu (バングラデシュ)

1)プロトコールのレビューと紹介/唐澤 久美子 氏 (日本)
2)各国からの臨床データの発表
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
2)線量報告 /福田 茂一 氏 (日本)
3)臨床データのまとめ /唐澤 久美子 氏 (日本 )
4)ディスカッション

15:00-15:30 休憩
15:30-17:30 セッション 7: 新メンバー国からのカントリーレポート、FNCAとIAEA/RCAの協力
共同議長: Cao Jianping (中国)、Tasbolat Adylkhanov (カザフスタン)、Erdenetuya Yadamsuren (モンゴル)

1)ミャンマーにおける放射線治療の現状とがんの統計 / Kyawt Kyawt Naing氏 (ミャンマー IAEA/RCA)
2)パキスタンにおける放射線治療の現状/ Masooma Riaz (パキスタン IAEA/RCA)
3)メンバー国の近況報告
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
4)ディスカッション

3日目 11月21日(木) 韓国原子力医学院 (KIRAMS) 、国立がんセンター

9:00-11:00 セッション 8: テクニカルビジット 韓国原子力医学院 (KIRAMS)
11:00-14:00 昼食・一山(イルサン)へ移動
14:00-15:30 セッション 9: テクニカルビジット 国立がんセンター

4日目 11月22日(金) 場所:韓国原子力医学院(KIRAMS)
共同議長: Miriam Joy C. Calaguas 氏 (フィリピン)、Beena Devi 氏 (マレーシア)、Tang Tieng Swee氏 (マレーシア)

9:00-10:00 セッション 10: 将来計画 &3年活動評価
10:00-11:50

セッション 11: ワークショップ議事録の草稿
1)ディスカッション
2)議事録の採択

11:50-12:00 閉会セッション
閉会挨拶 唐澤 久美子 氏 (日本)
12:00-13:00 昼食
13:00-16:00 セッション 12: 一般公開講座
13:00-13:10 レジストレーション
13:10-13:30 オープニングセレモニー
司会: Mi-Sook KIM氏 韓国原子力医学院 放射線腫瘍科長 (韓国)
歓迎挨拶/ Chang Woon Choi氏 韓国原子力医学院 放射線医学研究所長
13:30-13:50 1) FNCA放射線治療プロジェクトの紹介 /加藤 真吾 氏 (日本)
13:50-14:10 2) 韓国における放射線治療の現状 / Mi-Sook KIM氏 韓国原子力医学院 放射線腫瘍科長 (韓国)
14:10-14:30 3) 頭頸部扁平上皮癌に対する同時化学放射線治療/ Dang Huy Quoc Thinh氏 (ベトナム)
14:30-14:50 休憩
14:50-15:10 4) 強度変調放射線治療(IMRT) / Miriam Joy C. Calaguas氏 (フィリピン)
15:10-15:30 5) 乳がん /唐澤 久美子 氏 (日本)
15:30-15:50 6) 粒子線治療 / Won Gyun JUNG氏 韓国原子力医学院 重粒子開発プロジェクト 臨床研究部長
15:50-16:00 7) 閉会セッション
閉会挨拶 唐澤 久美子 氏(日本)

2013年度 FNCA 放射線治療プロジェクトワークショップ
参加者リスト

2013年11月19日〜11月22日
韓国 ソウル


バングラデシュ

Dr. Parvin Akhter BANU
Chief Consultant
Delta Medical College & Hospital

中国

Prof. CAO Jianping (プロジェクトリーダー)
Deputy Director of Medical College
Medical College, Soochow University

Dr. XU Xiaoting
Associated Professor, Associated Chief Physician
The First Affiliated Hospital of SooChow University

インドネシア

Dr. SUPRIANA Nana (プロジェクトリーダー)
Medical Staff, Radiotherapy Department,
Cipto Mangunkusumo Hospital

Dr. Dyah Erawati
Head of Radiotherapy Department
Dr. Soetomo General Hospital/Medical Faculty
Airlangga University

日本

辻井 博彦 氏 (プロジェクトリーダー)
(独)放射線医学総合研究所
フェロー

煦艨@良尋 氏
弘前大学
大学院医学研究科 放射線科学講座
教授

唐澤 久美子 氏
(独)放射線医学総合研究所(NIRS)
重粒子医科学センター病院
治療課 第三治療室
室長

加藤 真吾 氏
埼玉医科大学
国際医療センター 放射線腫瘍科
教授

大野 達也 氏
群馬大学
重粒子線医学推進機構重粒子線医学センター
教授

若月 優 氏
(独)放射線医学総合研究所(NIRS)
重粒子医科学センター病院
放射腫瘍医

福田 茂一 氏
(独)放射線医学総合研究所(NIRS)
重粒子医科学センター病院
重粒子設備室
室長

山田 愛(事務局)
(公財)原子力安全研究協会
国際研究部

カザフスタン

Prof. Tasbolat ADYLKHANOV
Prorector on Scientific and Clinical Work
Semey State Medical University,
Semey City, the Republic of Kazakhstan

韓国

Dr. Chul Koo CHO (プロジェクトリーダー)
President
Korea Institute of Radiological & Medical Sciences (KIRAMS)

Dr. Kum Bae KIM
Principal Researcher, Medical Physicist
Korea Cancer Center Hospital (KCCH)
Korea Institute of Radiological & Medical Sciences (KIRAMS)

マレーシア

Dr. TANG Tieng Swee (プロジェクトリーダー)
Senior Medical Physicist,
Department of Radiotherapy & Oncology
Sarawak General Hospital

Dr. C.R. Beena Devi
Senior Consultant Clinical Oncologist
Department of Radiotherapy,
Oncology & Palliative Care
Sarawak General Hospital

モンゴル

Dr. Yadamsuren Erdenetuya
Radiation Oncologist of Raiothrapy Department
National Cancer Center of Mongolia

フィリピン

Dr. Miriam Joy C. Calaguas (プロジェクトリーダー)
Head of Department of Radiation Oncology
St. Luke's Medical Center

タイ

Dr. Kullathorn Thephamongkhol
Lecturer
Faculty of Medicine Siriraj Hospital
Mahidol University

ベトナム

Dr. TO Anh Dung
Vice-Head
Breast and Gynecology Radiotherapy Department
National Cancer Hospital (K Hospital)

Dr. Dang Huy Quoc Thinh
Vice Director
Ho Chi Minh City Oncology Hospital

ミャンマー (IAEA/RCA)

Ms. Kyawt Kyawt Naing (オブザーバー)
Specialist Assistant Surgeon
Radiation Oncology Department
Yangon General Hospital

パキスタン (IAEA/RCA)

Ms. Masooma Riaz (オブザーバー)
Deputy Chief Scientist
Institute of Nuclear Medicine and Oncology (INMOL)
Pakistan Atomic Energy Commission (PAEC)


Forum for Nuclear Cooperation in Asia