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放射線治療 ワークショップ

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ワークショップ


FNCA 2019 放射線治療ワークショップ

2019年度 FNCA放射線治療プロジェクトワークショップ
概要

2019年10月28日〜31日
中国、蘇州


ワークショップ概要

期間:2019年10月28日〜31日
開催地:中国、蘇州
主催:蘇州大学、蘇州大学付属第一病院、中国国家原子能機(CAEA)、文部科学省(MEXT)
参加人数:34名(バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ、ベトナム)

 2019年度FNCA放射線治療ワークショップが2019年10月28日〜31日にかけて中国の蘇州で開催されました。本ワークショップでは、蘇州大学、蘇州大学付属第一病院、中国国家原子能機構(CAEA)及び文部科学省(MEXT)によって共催されたものです。バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ及びベトナムから34名が参加しました。

集合写真

開会セレモニー
 蘇州大学放射線医学防護学院院長、教授/本プロジェクトの中国リーダーであるCao Jianping氏が本セッションの司会を務め、初めに、蘇州大学副学長のCHEN Weichang氏より歓迎の挨拶が述べられました。続いて、FNCA日本コーディネーターの和田智明氏が開会の挨拶を行い、文部科学省の田中史代氏が文部科学省がアジア各国向けに提供しているプログラムについて紹介しました。最後に、本プロジェクトの日本リーダーの加藤真吾氏(埼玉医科大学)が挨拶を行い、ワークショップは開会しました。

 開会セッションの最後に、特別ゲストの復旦大学付属がん病院のZhen Zhang氏及びLu Jiade氏それぞれより、「上海がんセンターにおける経験-局所進行直腸がんに対するネオアジュバント化学放射線療法」及び「上海陽子線・重粒子線センターにおける経験-がん治療における陽子線・重粒子線を用いた治療」と題した特別講演が行われました。

全体の様子の写真  マレーシアとモンゴルの参加者の写真

局所進行子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)の前向き観察研究 (CERVIX-V)
 プロトコールCervix-Vは、腫瘍がある子宮腔内での照射をより正確かつ安全に行える新しい治療法です。アプリケータ(管)を腔内に入れた状態でCTやMRIで撮影することにより、アプリケータと腫瘍、周囲臓器との位置関係を把握することができ、そのCTやMRIを専用の治療計画装置に取り込むことで、周囲臓器への照射線量を抑えつつ腫瘍に高線量を集中投与するため、患者の副作用を減らすメリットがあります。

 2018年よりCervix-Vへの患者登録が始まっており、本ワークショップ時点において、プロトコールに登録されていた患者数は38名でした。
 各国患者数は、バングラデシュ0名、中国6名(新規3名)、インドネシア7名(新規1名)、日本5名(新規3名)、カザフスタン4名(新規2名)、韓国0名、マレーシア6名(新規5名)、モンゴル2名(新規2名)、フィリピン8名(新規4名)、タイ0名、ベトナム0名であり、患者総数は38名(新規20名)でした。

 6ヵ月の時点で治療効果判定のための追跡調査が行われる予定です。また、追跡調査の手法とタイミングについての議論が行われ、変更した箇所は後日プロトコールに反映され、各国に伝達されます。

バングラデシュの参加者の写真  ディスカッションの写真

3D-IGBTにおける品質保証/品質管理(QA/QC)
 本活動は、多国間の共同研究を効果的に行うため、各施設が信頼できる線量測定法を整備することを目指して、子宮頸がんに関わる線量測定や線源の放射線校正等の品質保証/品質管理(QA/QC)を対象としています。
 Cervix-Vで3D-IGBTを扱っていくことに伴い、2019年より、各国の治療施設における3D-IGBTにおける線量調査が実施されています。

 はじめホスト国中国からの代表として、蘇州大学付属第一病院より医学物理士のJie Ni氏が中国国内における3D-IGBTの現状についての発表がありました。全体概要に続き、QA/QCの実際、最近の中国における研究開発についても説明されました。

 次に、日本より、線量調査で使われるファントム治具等について、また調査手法についても紹介がありました。また、2019年に埼玉医科大学国際医療センター(日本)と韓国原子力医学院(韓国)の2機関で実施された線量調査の結果について報告があり、許容範囲内の結果が得られたことが報告されました。

上咽頭がんに対する導入化学療法と同時併用化学放射線療法(CCRT)の第U相試験(NPC-III)
 プロトコールNPC-IIIは、頸部リンパ節に転移のある上咽頭がん症例に対し、導入化学療法を行った後、放射線療法と化学療法を同時併用するプロトコールです。放射線療法と化学療法を同時併用した後で、化学療法を追加するプロトコール(NPC-I)との違いは、化学療法の順番を同時併用の前に行う点にあります。

 本プロトコールへ登録されている登録患者数は120名です(バングラデシュ1名、中国9名、インドネシア12名、日本0、カザフスタン0名、韓国0名、マレーシア31名、モンゴル0名、フィリピン7 名、タイ 0 名、ベトナム60名)。また120症例のうち、新規の症例は10例です。

 日本より、登録患者の追跡調査データの概要が発表されました。

 目標とした120名の患者の登録を達成したので、NPC-IIIの登録は完了しました。年齢の中央値は46歳で、放射線療法の全治療期間の中央値は53日(範囲:44〜232日)でした。患者の22%が14日を超える放射線治療を中断していますが、その主な原因は、機械の故障、計画の変更及び毒性でした。
 患者の全員が2〜3サイクルの導入化学療法を受け、その遵守率が100%だったのに対し、4サイクル以上の同時併用化学療法の遵守率は74%でした。

 導入化学療法段階では、患者の3%に白血球減少症、10%に好中球減少症 、2%に貧血といったグレード3/4の血液毒性が生じ、患者の5%に悪心/嘔吐、1%に疲労感といった非血液毒性が生じました。
 同時併用段階では、患者の14%に白血球減少症、9%に好中球減少症、4%に貧血、2%に血小板減少症といったグレード3/4の血液毒性が生じました。そして患者の11%に皮膚炎、20%に粘膜炎、9%にドライマウス、7%に悪心/嘔吐、14 %に体重の減少、11%に疲労感といった非血液毒性が生じました。また、グレード3の晩期毒性が患者の10%に生じ、それは主に唾液腺と皮下組織の毒性でした。

 有効性の結果は、3年全生存(OS)率が76%(NPC-Iでは57%)、局所領域再発率が25%(NPC-Iでは14%)、無遠隔転移生存率(DMFS)が 83%(NPC-Iでは69%)、無増悪生存(PFS)率が72%(NPC-Iでは63%)でした。これらの結果はNPC-I(CCRTと補助化学療法)の結果に匹敵し、NPC-III(導入化学療法とCCRT)では局所領域制御率がより低く、遠隔転移率がより低く、全生存率がより高いという点で有意差が認められたことになります。

田中氏および水野氏の写真  若月氏および河野氏の写真

乳がんに対する寡分割放射線療法の第U相試験 (術後放射線療法(PMRT)/BREAST-I)
 プロトコールBREAST-Iは、局所進行乳がんに対する乳房切除後の胸壁と鎖骨上窩への領域照射を行う治療法(HF-PMRT)と早期乳がんに対する乳房温存術後の全乳房照射(HF-WBI)において、1回の照射線量を通常よりやや増加させることにより、総線量を低下させて治療期間を約3分の2に短縮する治療法(HF-WBI)のふたつに別れます。この治療法は多くの先進諸国で乳房照射に使われ、治療効果が同等で有害事象が同等かやや少ないことがわかってきています。

 本セッションでは、プロトコールPMRTの症例データについての発表と討議が行われました。

 PMRTへ登録されている登録患者は221名です(国別では、バングラデシュ84名、中国13名、インドネシア0名、日本14名、カザフスタン20名、韓国0名、マレーシア0名、モンゴル26名、フィリピン18名、タイ0名、ベトナム46名)。

 日本よりPMRT臨床データの要約が発表されました。

 78ヵ月の間に221名の登録があり、221名すべての患者が評価可能とされました。

 ベトナムから登録された患者について、他機関の患者に比べて皮膚の急性有害事業のグレードが高くなっていたため、追跡調査で検査による患者の写真を再度チェックすることが提案されました。

乳がんに対する寡分割放射線療法の第U相試験(全乳房照射(WBI)/BREAST-I)
 本セッションでは、BREAST-Iの早期乳がんに対する乳房温存術後の全乳房照射(HF-WBI)についての症例データの発表、討議が行われました。

 本プロトコールへ登録されている登録患者は229名(乳病巣は230)です。国別では、バングラデシュ31名、中国6名、インドネシア16名、日本136名、カザフスタン14名、韓国10名、マレーシア0名、モンゴル3名、フィリピン0名、タイ14名、ベトナム0名です。

 日本よりWBIの臨床データの要約が発表されました。

 患者の病期の内訳はステージ0が 37名、ステージ1Aが121名、ステージ1Bが3名、ステージ2Aが49名、ステージ2Bが20名でした。
 皮膚の急性有害事象は、グレード0が8%、グレード1が80%、グレード2が10%、グレード3が2%、皮下組織の急性有害事象は、グレード0が90%、グレード1が10%でした。
 晩期有害事象については、皮膚ではグレード0が80%、グレード1が20%、皮下組織ではグレード0が90%、グレード1が10%、乳房ではグレード0が92%、グレード1が8%、肺ではグレード0が98%、グレード1が2%でした。
 本臨床試験ではグレード2を超える毒性は認められず、追跡調査期間が3年を超える患者の乳房の整容性は、excellentが107例、goodが1例、poorが3例でした。
 追跡期間中央値35ヵ月の段階で、局所領域再発が1例、遠隔転移が3例、乳がんによる死亡が2例、他病死が2例見られました。

 症例登録している1つの施設においてグレード3の皮膚の有害事象が認められ、治療プロセスと有害事象のグレード評価についての再検討が行われることになりました。

 患者の登録は2018年に完了しています。今後の論文の原稿提出に先立ち、多少のデータ補正が必要になると見られています。3年の追跡調査期間の結果が論文化される予定で、最終結果の確認には依然として長期の追跡踏査が必要となり、5年間は6ヵ月ごと、またそれ以降は1年ごとに患者の追跡調査を行う予定です。

唐沢氏の写真  韓国の参加者の写真  Tuya氏の写真

3年フェーズ(2017〜2019年度)のプロジェクト活動レビュー
 プロジェクトリーダーの加藤真吾氏より、この3年(2017-2019年度)のプロジェクト活動のまとめが以下の通り発表されました。

1)第U相試験 Cervix-IV
 局所進行子宮頸がんに対する同時併用シスプラチン化学療法及び予防的拡大照射野放射線治療による治療成績が報告された。
 2007年から2016年の間に106名の患者が本試験に登録され、2018年に結果が評価された。
 グレード3の急性血液毒性の発症率は21%、グレード3の晩期消化管毒性の発症率は3%であった。全患者の2年局所制御率、無増悪生存率及び全生存率はそれぞれ96%、78%、90%であった。
 この結果から、東アジア及び東南アジアの局所進行子宮頸がん患者に対する同時併用化学療法及び予防的拡大照射野放射線治療(Cervix-IV)が実行可能かつ有効であることが明らかとなった。また、本臨床試験結果は2019年に国際的医学専門誌で発表された。

2)子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)
 2014年〜2016年にかけて、子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)の予備調査が実施され、局所進行子宮頸がんに対する3D-IGBTの前向き観察研究が2018年に開始された。その治療のフィージビリティ、安全性及び有効性が評価されている。
 FNCA参加国における3D-IGBTの実施には、医療スタッフの訓練が非常に重要であるため、2018年度ワークショップ(バングラデシュ)において実地研修セッションを開催した。地元の医師、医学物理学士及びFNCAの各国代表がその研修セッションに多数参加した。ワークショップにおける研修セッションはこのプロジェクトの主要な活動の1つとして継続される予定である。

3)上咽頭がん
 局所進行上咽頭がんに対する導入化学療法とその後の同時併用化学放射線治療の組み合わせの安全性と有効性を評価するために、第II相臨床試験「NPC-III」が実施された。2010年〜2019年に、総数120名の患者がこの試験に登録された。暫定的結果によると、術後補助化学療法を用いたNPC-I試験と比較して全生存率は同等であり、本プロトコール治療の毒性は許容可能と見なされた。

4)乳がん

4-1) 乳房温存手術(BCT)後の早期乳がんに対する術後寡分割放射線療法の安全性と有効性について評価するために第II相臨床試験が実施された。2013年〜2018年に229名の患者がプロトコール治療を完了した。暫定的結果によると、治療成績は優良で、急性毒性及び晩期毒性は許容可能であった。治療成績の評価のためには最低5年間の患者の追跡調査が必要である。
4-2) 全乳房切除術後の局所進行乳がんに対する術後寡分割放射線療法(PMRT)の安全性と有効性について評価するために第II相臨床試験が実施された。2013年〜2019年の間に 221名の患者がプロトコール治療を完了した。暫定的結果によると、治療成績は優良で急性毒性及び晩期毒性は許容可能の範囲であった。

5)放射線治療の物理的品質保証(QA)及び品質管理(QC)
 FNCA参加国施設において外部照射QA/QCについてのガラス線量計を用いた調査が行われ、11ヵ国における16施設(46ビーム)の線量調査が行われた。その調査結果は2017年に国際的医学専門誌で発表された。
 3D-IGBTのQA/QCに関連して、3D-IGBTの調査用の新たな高性能ファントムが設計され、製造された。2019年以降に参加施設において訪問監査が実施されている。

次期3年フェーズ(2020〜2022年度)のプロジェクト活動計画
 加藤氏より、次の3年間の将来計画についても以下の通り提案されました。

  • 現行の治療プロトコールの長期有効性を決定する上で、それらのプロトコールで治療している患者の長期追跡調査を行うことが重要である。よって、すべてのプロトコールを3年以上(2020年〜2023年)にわたり継続する。
  • FNCA参加国における新たなプログラムとして、骨転移に対する緩和的放射線治療の実行について検討する。

 続いて、タイの Kullathorn Thephamongkhol氏が、脳転移に関するプロジェクトを提案し、骨転移と脳転移に関する予備調査を実施することが合意されました。FNCA参加国に対して、アンケートが送付される予定です。

 また、若月優氏より、緩和的放射線治療に関するIAEA/RCAプロジェクトとの協力が提案されました。

 次回のワークショップは2020年9月22日〜25日(仮)にモンゴルで開催することとなりました。

ワークショップ議事録草稿
 ワークショップ議事録(案)が草稿されました。これをもって計4日間ワークショップのうち、前半の2日間の学術セッションが終わりました。

ミリアム氏と中野氏の写真  議事録作成の写真  ホテルの外観の写真

蘇州大学付属第一病院へのテクニカルビジット
 ワークショップ後半の初日(ワークショップ3日目)に、蘇州大学付属第一病院の新キャンパスを訪問しました。

集合写真  蘇州大学付属第一病院治療計画室の写真  蘇州大学付属第一病院中国製リニアックの写真

オープンレクチャー
 テクニカルビジットの後、同院にてワークショップの一環であるオープンレクチャーを開催しました。
 1)FNCAの概要と紹介、2)体幹部定位放射線治療(SBRT)、3)中国におけるがん疫学と放射線療法の概要と現況4)粒子線治療及び関連機器紹介、の4つの講演の後、5)子宮頸がんに対する3D-IGBTと題した特別講演があり、3D-IGBTの概要、ケーススタディの紹介、解説また、聴衆を対象にした3D-IGBTトレーニングキットを用いた講習が行われました。また、会議の合間に粒子線治療機器に関するパンフレットが配布されました。

大野氏の講演の写真  3D-IGBT模擬練習の様子の写真  オープンレクチャー質疑応答の様子の写真

上海陽子・重粒子線センター、復旦大学上海がんセンターへのテクニカルビジット
 ワークショップ最終日の4日目に、上海へ移動し、上海陽子線・重粒子線センター、復旦大学上海がんセンターへのテクニカルビジットを行いました。

SPHIC重粒子線ゾーンの写真  SPHIC重粒子線治療装置の写真  

復旦大学付属がんセンターに向かう参加者の写真  放射線治療固定具の写真  復旦大学附属がんセンターテクニカルビジットの写真

 


2019年度FNCA放射線治療プロジェクトワークショップ
議事録

2019年10月28日〜31日
中国、蘇州


(1)第20回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネーター会合の合意に従って、2019年度FNCA放射線治療ワークショップが2019年10月28日〜31日にかけて中国の蘇州で開催された。会合は、蘇州大学、蘇州大学付属第一病院、中国国家原子能機構(CAEA)及び文部科学省(MEXT)の共催で開催された。FNCA参加国であるバングラデシュ、中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ及びベトナムの10か国からの代表者が本ワークショップに参加した。

開会セレモニー
(2)蘇州大学放射線医学防護学院院長、教授であるJianping Cao 氏が本セッションの司会を務めた。

蘇州大学副学長のWeichang CHEN教授より、参加者に向けて歓迎の挨拶を述べられた。

FNCA日本コーディネーターの和田智明氏が開会の挨拶を行った。

文部科学省の田中史代氏より、挨拶と文部科学省によるアジア諸国向けのプログラムが紹介された。

本プロジェクトリーダーの加藤真吾氏より挨拶とプロジェクトの紹介が行われた。

(3)各参加者より自己紹介が行われた。

(4)アジェンダが採択され、各セッションの議長と書記が選出された。

(5)復旦大学付属上海がんセンターのZhen ZHANG氏が、「上海がんセンターにおける経験-局所進行直腸がんに対するネオアジュバント化学放射線療法」と題した特別講演を行った。

(6)続けて、上海陽子線・重粒子線センターのJiade LU氏が「上海陽子線・重粒子センターにおける経験-がん治療における陽子線・重粒子線用いた治療」と題した特別講演を行った。

セッション1:局所進行子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)の前向き観察研究(CERVIX-V)
(7)国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)量子医学・医療部門放射線医学総合研究所(NIRS)重粒子線治療研究部骨盤部腫瘍臨床研究グループ医長である小此木範之氏がCervix-Vのプロトコールを紹介した。

(8)CERVIX-Vに新たに登録された臨床データが各参加国の代表により発表された。各国の患者数は、バングラデシュ0名、中国6名(新規3名)、インドネシア7名(新規1名)、日本5名(新規3名)、カザフスタン4名(新規2名)、韓国0名、マレーシア6名(新規5名)、モンゴル2名(新規2名)、フィリピン8名(新規4名)、タイ0名、ベトナム0名であり、患者総数は38名(新規20名)であった。
(9)その後CERVIX-Vについてディスカッションが行われた。6ヵ月の時点で治療効果判定のための追跡調査が行われる予定である。追跡調査の手法とタイミングについての詳細な議論が行われ、その後のセッションで小此木氏より提示された。変更点についてはプロトコールに組み入れられる予定であり、後日、参加国に伝達される。

セッション2:3D-IGBTにおける品質保証/品質管理(QA/QC)
(10)蘇州大学付属第一病院の医学物理士であるJie NI氏が中国における3D-IGBTの現状について発表した。3D-IGBTの3つの側面について簡単に紹介した。その側面とは、中国におけるインフラの概要、QA/QCの内容及び関連の研究開発である。

(11)QST量子医学・医療部門QST病院放射線品質管理室技術スタッフである中路拓氏が3D-IGBTの訪問監査の手法を紹介した。開発済みのファントム治具と3D-IGBTの監査プログラムについて紹介した。

(12)QST量子医学・医療部門QST病院放射線品質管理室主幹研究員である水野秀之氏が、埼玉医科大学国際医療センター(日本)と韓国原子力医学院(韓国)の2施設における本年の3D-IGBT訪問監査の結果について報告した。

セッション3:上咽頭がんに対する導入化学療法と同時併用化学放射線療法(CCRT)の第II相試験(NPC-III)
(13)QST量子医学・医療部門NIRS重粒子線治療研究部骨盤部腫瘍臨床研究グループの医師である牧島弘和氏が、上咽頭がん(NPC)に対する導入化学療法と同時併用化学放射線療法(CCRT)の第II相試験であるNPC-IIIのプロトコールを紹介した。最近の臨床データが各参加国の代表より発表された。

NPC-IIIの最新臨床データは以下のとおりである。バングラデシュ1名、中国9名、インドネシア12名、日本0、カザフスタン0名、韓国0名、マレーシア31名、モンゴル0名、フィリピン7名、タイ0名、ベトナム60名で、総数は120名であった。また、新規の症例は10例であった。

(14)次に牧島氏は追跡調査データのまとめを発表した。この試験に登録された患者の総数は120名であった。NPC-IIIの登録はすでに完了している。年齢の中央値は46歳であった。放射線療法の全治療期間の中央値は53日(範囲:44〜232日)であった。患者の22%が14日を超える放射線治療を中断した。その主な原因は、機械の故障、計画の変更及び毒性であった。

患者全員が2〜3サイクルの導入化学療法を受け、その遵守率は100%であったが、4サイクル以上の同時併用化学療法の遵守率は74%であった。

(15)導入化学療法段階では、患者の3%に白血球減少症、10%に好中球減少症 、2%に貧血といったグレード*3/4の血液毒性が生じ、患者の5%に悪心/嘔吐、1%に疲労感といった非血液毒性が生じた。同時併用段階で、患者の14%に白血球減少症、9%に好中球減少症、4%に貧血、2%に血小板減少症といったグレード3/4の血液毒性が生じた。また、患者の11%に皮膚炎、20%に粘膜炎、9%にドライマウス、7%に悪心/嘔吐、14%に体重の減少、11%に疲労感といった非血液毒性が生じた。グレード3の晩期毒性が患者の10%に生じ、それは主に唾液腺と皮下組織の毒性であった。

有効性の結果は、3年全生存(OS)率が76%(NPC-Iでは57%)、局所領域再発率が25%(NPC-Iでは14%)、無遠隔転移生存率(DMFS)が83%(NPC-Iでは69%)、無増悪生存(PFS)率が72%(NPC-Iでは63%)であった。本結果はNPC-I(CCRTと補助化学療法)の結果に匹敵し、NPC-III(導入化学療法とCCRT)では局所領域制御率がより低く、遠隔転移率がより低く、全生存率がより高いという点で有意差が認められた。

(16)続いて臨床データについてオープンディスカッションが行われた。

*グレード:有害事象の重症度を意味する。有害事象共通用語規準(CTCAE)では、グレード(Grade)は1〜5まである。

セッション4:乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験(術後放射線療法(PMRT)/BREAST-I)
(17)東京女子医科大学放射線腫瘍学講座助教である河野佐和氏がPMRT/BREAST-Iのプロトコールの紹介とレビューを行った。

(18)術後放射線療法(PMRT)の第II相試験の臨床データが各参加国の代表により提示された。報告された患者数はバングラデシュ84名、中国13名、インドネシア0名、日本14名、カザフスタン20名、韓国0名、マレーシア0名、モンゴル26名、フィリピン18名、タイ0名、ベトナム46名であった。2013年から2019年の間に221名の患者が登録され、プロトコール治療を完了した。すでに患者登録は完了している。

(19)東京女子医科大学医学部長、放射線腫瘍学講座教授・講座主任である唐澤久美子氏が、PMRT臨床データのまとめを発表した。78ヵ月の間に寡分割術後放射線療法(HF-PMRT)群に総数221名の患者が登録された。評価可能な患者数は221名であった。

(20)続いて臨床データに関するオープンディスカッションが行われた。

(21)ベトナムから登録された患者は他施設の患者に比べて皮膚の急性有害事象のグレードが高くなっている。追跡調査で検査による患者の写真を再度チェックすることが提案された。

セッション5:乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験(全乳房照射(WBI)/BREAST-I)
(22)河野佐和氏が、全乳房照射(WBI)/BREAST-Iのプロトコールの紹介とレビューを行った。

(23)WBIの第II相試験の臨床データが各参加国の代表により提示された。報告された患者数はバングラデシュ31名、中国6名、インドネシア16名、日本136名、カザフスタン14名、韓国10名、マレーシア0名、モンゴル3名、フィリピン0名、タイ14名、ベトナム0名であった。WBI患者の総数は229名あった。

(24)唐澤久美子氏が乳がん症例(患者229名/乳房病変230)のWBI臨床データの要約を発表した。患者の病期の内訳はステージ0が 37名、ステージ1Aが121名、ステージ1Bが3名、ステージ2Aが49名、ステージ2Bが20名であった。皮膚の急性有害事象は、グレード0が8%、グレード1が80%、グレード2が10%、グレード3が2%、皮下組織の急性有害事象は、グレード0が90%、グレード1が10%であった。晩期有害事象については、皮膚ではグレード0が80%、グレード1が20%、皮下組織ではグレード0が90%、グレード1が10%、乳房ではグレード0が92%、グレード1が8%、肺ではグレード0が98%、グレード1が2%であった。まとめると、本臨床試験ではグレード2を超える毒性は認めなかった。追跡調査期間が3年を超える患者の乳房の整容性は、excellentが107例、goodが1例、poorが3例であった。追跡期間中央値35ヵ月の段階で局所領域再発が1例、遠隔転移が3例、乳がんによる死亡が2例、他病死が2例あった。

(25)続いて臨床データに関するオープンディスカッションが行われた。1つの施設においてグレード3の皮膚の有害事象が認められた。治療プロセスと有害事象のグレード評価についての再検討が行われる予定である。

(26)患者登録は2018年に完了した。論文の原稿提出に先立ち、多少のデータ補正が必要になると見られている。論文は、3年の追跡調査期間における結果となる。最終結果の確認のためには、依然として長期の追跡調査が必要とされる。5年間は6ヵ月ごとに、またそれ以降は1年ごとに患者の追跡調査を行う予定である。

セッション6:プロジェクト活動のレビューと将来計画
(27)加藤真吾氏が過去3年のプロジェクト活動のレビューを提示した。その要約は、「Final Report of the Project」で説明されている。概要は以下のとおりである。

1)第II相試験「Cervix-IV」
 局所進行子宮頸がんに対する同時併用シスプラチン化学療法及び予防的拡大照射野放射線治療による治療成績が報告された。2007年から2016年の間に106名の患者が本試験に登録され、2018年に結果が評価された。グレード3の急性血液毒性の発症率は21%、グレード3の晩期消化管毒性の発症率は3%であった。全患者の2年局所制御率、無増悪生存率及び全生存率はそれぞれ96%、78%、90%であった。この結果から、東アジア及び東南アジアの局所進行子宮頸がん患者に対する同時併用化学療法及び予防的拡大照射野放射線治療が実行可能かつ有効であることが明らかとなった。本臨床試験結果は2019年に国際的な医学専門誌で発表された。

2)子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)
 2014年から2016年の間に子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)の予備調査が実施された。局所進行子宮頸がんに対する3D-IGBTの前向き観察研究が2018年に開始された。その治療のフィージビリティ、安全性及び有効性が評価されている。FNCA参加国における3D-IGBTの実行にとって医療スタッフの訓練が非常に重要であることから、2018年のFNCAワークショップの際にはダッカにおいて実地訓練セッションが開催された。地元の医師、医学物理学士及びFNCAの各国代表がその訓練セッションに多数参加した。ワークショップにおける訓練セッションはこのプロジェクトの主要な活動の1つとして継続される予定である。

3)上咽頭がん
 局所進行上咽頭がんに対する導入化学療法とその後の同時併用化学放射線治療の組み合わせの安全性と有効性を評価するために、第II相臨床試験「NPC-III」が実施された。2010年から2019年の間に、総数120名の患者がこの試験に登録された。暫定的結果によると、術後補助化学療法を用いたNPC-I試験と比較して全生存率は同等であった。このプロトコール治療の毒性は許容可能と見なされた。

4)乳がん

4-1)

乳房温存手術(BCT)後の早期乳がんに対する術後寡分割放射線療法の安全性と有効性について評価するために第II相臨床試験が 実施された。2013年から2018年の間に229名の患者がプロトコール治療を完了した。暫定的結果によると、治療成績は優良で、急性毒性及び晩期毒性は許容可能であった。治療成績の評価のためには最低5年間の患者の追跡調査が必要である。

4-2)

全乳房切除術後の局所進行乳がんに対する術後寡分割放射線療法(PMRT)の安全性と有効性について評価するために第II相臨床試験が実施された。2013年から2019年の間に 221名の患者がプロトコール治療を完了した。暫定的結果によると、治療成績は優良で、急性毒性及び晩期毒性は許容可能の範囲であった。

5)放射線治療の物理的品質保証(QA)/品質管理(QC)
 FNCA加盟国の施設において外部照射の品質保証(QA)及び品質管理(QC)についてガラス線量計を用いた調査が行われ、11ヵ国における16施設(46ビーム)の線量調査が行われた。その調査結果は2017年に国際的な医学専門誌で発表された。
3D-IGBTのQA/QCに関連して、3D-IGBTの調査用の新たな高性能ファントムが設計され、製造された。その後、2019年以降に参加施設において訪問監査が実施されている。

(28)加藤氏は今後3年間の活動についても以下のとおり提案した。
 現行の治療プロトコールの長期有効性を決定する上でそれらのプロトコールで治療している患者の長期追跡調査を行うことが非常に重要であることから、同教授は現在進行中のすべてのプロジェクトを3年以上にわたり(2020年〜2023年)継続することを提案した。
 また同氏は、骨転移に対する緩和的放射線治療についてのFNCA加盟国における新たなプログラムも提案し、参加者がそのプロジェクトの実行について話し合った。

 マヒドール大学シリラート病院講師Kullathorn THEPHAMONGKHOL氏が、脳転移に関するプロジェクトを提案した。骨転移と脳転移に関する予備調査を実施することが合意された。FNCA加盟国に対してアンケートが送付される予定である。

 自治医科大学放射線科/中央放射線部教授の若月優氏が緩和的放射線治療に関するIAEA/RCAプロジェクトとの協力を提案した。

(29)次回ワークショップを2020年9月22〜25日にモンゴルで開催することが暫定的に計画されている。

セッション7:ワークショップ議事録草稿
参加者はワークショップでの議論を振り返った。

(30)書記によって提出された議事録草稿について、協議の上、修正が行われた。議事録の草稿はワークショップ終了後に回覧され、完成する。

(31)加藤真吾氏が、1日目と2日目のセッションについて所感を述べ、残り2日間に向けての期待も述べた。

セッション8: テクニカルビジット 1
(32)ワークショップ参加者は蘇州大学付属第一病院を訪問した。

セッション9: オープンレクチャー
(33)オープンレクチャーが蘇州大学付属第一病院にて開催された。

(34)Xiaoting XU氏が本セッションの司会を務めた。副院長のGang CHEN 教授が聴衆に向け、歓迎の挨拶及び開会の挨拶を行った。

(35)和田智明氏がFNCAに関する講演を行った。同氏はFNCAの概要と現行の7プロジェクトの活動と成果について紹介した。

(36)韓国原子力医学院(KIRAMS)放射線腫瘍科長のWonil JANG氏が肺がんに対する体幹部定位放射線治療(SBRT)について発表した。

(37)蘇州大学付属第一病院放射線腫瘍科長のJuying ZHOU氏が中国におけるがん疫学と放射線療法の概要と現況について講演した。

(38)群馬大学大学院医学系研究科腫瘍放射線学教授の大野達也氏が、粒子線治療について講演を行った。

(39)最後に「子宮頸がんに対する3D-IGBTに関する特別講演」がRey H. DE LOS REYES氏の司会のもと、若月優氏、及び小此木範之氏により行われた。同氏らは、3D-IGBTの概要を紹介し、ケーススタディを提示し、治療法を解説した。

(40)加藤真吾氏がオープンレクチャー全体に対し、所感を述べた。

セッション 10:テクニカルビジット2
(41)ワークショップ参加者は上海へ移動し、上海陽子線・重粒子線センターを訪問した。

セッション 11:テクニカルビジット3
(42)参加者は復旦大学付属上海がんセンターも訪問した。

 


2019年度FNCA放射線治療プロジェクトワークショップ
プログラム

2019年10月28日〜31日
中国、蘇州


1日目 2019年10月28日 場所: 南園賓館

08:40-09:00
レジストレーション
09:00-10:40 開会セレモニー/司会進行:Cao Jianping氏 プロジェクトリーダー(中国)
09:00-09:05 歓迎挨拶/Chen Weichang氏 蘇州大学副学長 (中国)
09:10-09:15 開会挨拶/和田智明氏(日本) FNCA日本コーディネーター
09:15-09:25 挨拶・文科省プログラムの紹介/田中史代氏 文科省(日本)
09:25-09:30 挨拶/加藤真吾氏 プロジェクトリーダー(日本)
09:30-09:40 メンバー紹介
09:40-09:50 アジェンダ採択
09:50-10:15 特別講演1:上海がんセンターにおける経験-局所進行直腸がんに対するネオアジュバント化学放射線療法/Zhang Zhen氏 復旦大学付属上海がんセンター放射線科長(中国)
10:15-10:40 特別講演2:上海陽子線・重粒子センターにおける経験-がん治療における陽子・重粒子線用いた治療/Dr. Lu Jiade氏 上海陽子線・重粒子線センター(中国)
10:40-10:45 集合写真
10:45-11:00 休憩
11:00-13:00 セッション 1:局所進行子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)の前向き観察研究(CERVIX-V)
共同議長:A.F. M Kamal Uddin氏 & Sharif Ahmed氏(バングラデシュ)
1) 3D-IGBTの紹介/小此木範之氏(日本)
2) 各国からの臨床データの発表報告
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
3) 臨床データのまとめ/小此木範之氏(日本)
4) ディスカッション
13:00-14:00 昼食
14:00-15:20 セッション2:QA/QC for 3D-IGBT
共同議長:Kum Bae Kim氏(韓国)& Pitchayut Nakkrasae氏(タイ)
14:00-14:20 1) 中国における3D-IGBTの状況/Jie Ni氏(中国)
14:20-14:40 2) 3D-IGBT線量監査法/中路拓氏(日本)
14:40-15:00 3) 訪問線量監査結果報告/水野秀之氏(日本)
15:00-15:20 4) ディスカッション
15:20-15:40 休憩
15:40-17:00 セッション3:上咽頭がんに対する同時併用化学放射線療法(NPC-III)
共同議長:Parvin Akther Banu氏(バングラデシュ)& Dyah Erawati氏(インドネシア)
1) プロトコールの紹介/牧島弘和氏(日本)
2) 各国からの臨床データの発表報告
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
3) 臨床データのまとめ/牧島弘和氏(日本)
4) ディスカッション
夜: 夕食

2日目 2019年10月29日 場所: 南園賓館

09:00-10:00 セッション4:乳がんに対する寡分割 放射線療法の第U相試験/術後放射線療法(PMRT/BREAST-I)
共同議長: Erdenetuya Yadamsuren氏(モンゴル)&Nguyen Cong Hoang氏(ベトナム)
1) プロトコールの紹介とレビュー/河野佐和氏(日本)
2) 各国からの臨床データの発表報告
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
3) 臨床データのまとめ/唐澤久美子氏(日本)
4) ディスカッション
10:00-11:00 セッション5: 乳がんに対する寡分割 放射線療法の第U相試験/温存術後乳房照射(WBI/BREAST-I)
共同議長: Kullathorn Thephamongkhol氏(タイ)&Uranchimeg Tsegmed氏(モンゴル)
1) プロトコールの紹介とレビュー/河野佐和氏(日本)
2) 各国からの臨床データの発表報告
バングラデシュ
中国
インドネシア
日本
カザフスタン
韓国
マレーシア
モンゴル
フィリピン
タイ
ベトナム
3) 臨床データのまとめ/唐澤久美子氏(日本)
4) ディスカッション
11:00-11:20 休憩
11:20-12:20 セッション6:プロジェクト活動の振り返りと将来計画
共同議長:中野隆史氏(日本)& Miriam J Calaguas氏(フィリピン)
1) 活動の振り返りと3年間の評価/加藤真吾氏(日本)
12:20-13:30 昼食
13:30-15:30 セッション6:プロジェクト活動の振り返りと将来計画(継続)
共同議長:中野隆史氏(日本)& Miriam J Calaguas氏(フィリピン)
1) 将来計画/加藤真吾氏(日本)
2) 新臨床試験の提案/加藤真吾氏&牧島弘和氏(日本)
15:30-15:50 休憩
15:50-17:30 セッション7: ワークショップ議事録草稿
共同議長:Lau Fen Nee氏(マレーシア)& Jaemelyn Marie F. Ramos氏(フィリピン)& Jerickson Abbie Sapno Flores氏(フィリピン)
1) 議事録草稿
2) ワークショップのまとめ・閉会挨拶/加藤真吾氏(日本) プロジェクトリーダー
夜: 夕食

3日目 2019年10月30日 場所: 蘇州大学付属第一病院

09:00 ホテル出発
09:30-11:00 セッション8:テクニカルビジット(蘇州大学付属第一病院)
11:00-12:30 昼食
13:30-16:00 セッション 9:オープンレクチャー
司会進行:Xu Xiaoting氏(中国)
13:30-13:40 開会挨拶/Gang CHEN氏 蘇州大学付属第一病院副院長(中国)
13:40-14:00 1) FNCAの概要と紹介/和田智明氏(日本)
14:00-14:20 2) 肺がんに対する体幹部定位照射(SBRT)/Wonil Jang氏(韓国)
14:20-14:40 3) 中国におけるがん疫学と放射線療法の概要と現況/Juying Zhou氏(中国)
14:40-15:00 4) 粒子線治療/大野達也氏(日本)
15:00-15:40 5) 子宮頸がんに対する3D-IGBTの特別講義
司会進行:Rey H. De Los Reyes氏(フィリピン)
-3D-IGBTの概要/若月優氏(日本)
-事例紹介/小此木範之氏(日本)
-解説/若月優氏(日本)
15:40-15:50 閉会挨拶/加藤真吾氏(日本)
夜: 夕食

4日目 2019年10月31日(木)
場所:上海陽子線・重粒子線センター& 復旦大学付属上海がんセンター

08:00 上海へ移動
10:00-12:00 セッション10:テクニカルビジット(上海陽子線・重粒子線センター)
12:30-13:30 昼食
14:00-16:00 セッション11:テクニカルビジット(復旦大学付属上海がんセンター)
ホテルへ移動

5日目 2019年11月1日(金)

上海から出発

 

2019年度放射線治療プロジェクトワークショップ
参加者リスト

2019年10月28日-10月31日
中国、蘇州


バングラデシュ

Dr A.F.M. Kamal Uddin (PL)
MBBS, DTCD, MD
Assistant Professor
Radiation Oncology
National Institute of ENT

Dr Parvin Akhter Banu
Chief Consultant Oncologist
Delta Medical College & Hospital Limited

Dr Sharif Ahmed
Junior Consultant
Department of Radiation Oncology
United Hospital Limited

中国

Prof Cao Jianping (PL)
Professor / Director
School of Radiation Medicine and Protection,
Soochow University

Dr Xu Xiaoting
Vice-Director of the Department of Radiation Oncology
The First Affiliated Hospital of Soochow University

インドネシア

Dr Dyah Erawati
Head of Radiotherapy Division
Dr. Soetomo General Academic Hospital

Mr Bambang Haris Suhartono
Medical Physicist of Radiotherapy Department
Dr. Soetomo General Academic Hospital

日本

和田 智明 氏
FNCA日本コーディネーター

加藤 真吾 氏(PL)
埼玉医科大学
国際医療センター 放射線腫瘍科
教授

中野 隆史 氏
(国研)量子科学技術研究開発機構
量子医学・医療部門 部門長
放射線医学総合研究所 所長

唐澤 久美子 氏
東京女子医科大学
理事、医学部長
放射線腫瘍学講座 教授・講座主任

大野 達也 氏
国立大学法人群馬大学
大学院医学系研究科腫瘍放射線学
教授

若月 優 氏
自治医科大学
放射線科/中央放射線部
教授

水野 秀之 氏
(国研)量子科学技術研究開発機構
量子医学・医療部門 QST病院
放射線品質管理室
主幹研究員

小此木 範之 氏
(国研)量子科学技術研究開発機構
量子医学・医療部門放射線医学総合研究所
重粒子線治療研究部骨盤部腫瘍臨床研究グループ
医長

牧島 弘和 氏
(国研)量子科学技術研究開発機構
量子医学・医療部門放射線医学総合研究所
重粒子線治療研究部
骨盤部腫瘍臨床研究グループ
医師

中路 拓 氏
(国研)量子科学技術研究開発機構
量子医学・医療部門 QST病院
放射線品質管理室
技術スタッフ

河野 佐和 氏
東京女子医科大学
放射線腫瘍学講座
助教

田中 史代 氏
文部科学省
研究開発局
研究開発戦略官付(核融合・原子力国際協力担当)
行政調査員

山田 愛(事務局)
公益財団法人原子力安全研究協会

韓国

Dr.Kum Bae KIM
Senior Researcher (Medical Physicist)
Korea Institute of Radiological & Medical Sciences (KIRAMS)

Dr.Wonil JANG
Chief, Department of Radiation Oncology
Korea Institute of Radiological & Medical Sciences (KIRAMS)

マレーシア

Dr Lau Fen Nee (PL)
Senior Consultant / Clinical Oncologist,
National Cancer Institute, Putrajaya, Malaysia

Mr Muzzamer Bin Mohammad Zahid
Medical Physicist,
National Cancer Institute, Putrajaya, Malaysia

モンゴル

Dr Uranchimeg Tsegmed (PL)
Head of Division of Non-surgical Oncology
National Cancer Center of Mongolia

Dr Erdenetuya Yadamsuren
Radiation Oncologist of Radiotherapy Department,
National Cancer Center of Mongolia

フィリピン

Dr Miriam Joy Calaguas (PL)
1) Chairman
Department of Radiology
Philippine General Hospital

2) Active Consultant
St.Luke's Medical Center

Dr Rey H. De Los Reyes
1) Dean, Institute of Medicine
Far Eastern University – Nicanor Reyes Medical Foundation (FEU-NRMF)

2) Consultant,
Section of Gynecologic Oncology,
Jose R. Reyes Memorial Medical Center (JRRMMC)

Dr Jaemelyn Marie O. Fernandez
Visiting Consultant
Jose R. Reyes Memorial Medical Center (JRRMMC)

Dr Jerickson Abbie Sapno Flores
Visiting Consultant
Jose R. Reyes Memorial Medical Center (JRRMMC)

タイ

Dr Kullathorn Thephamongkhol
Lecturer,
Siriraj Hospital, Mahidol University

Mr Pitchayut Nakkrasae
Medical Physicist,
Siriraj Hospital, Mahidol University

ベトナム

Dr Nguyen Cong Hoang (PL)
Radiation Oncologist
Head of General Radiation Oncology Department
National Cancer Hospital (K Hospital)

Dr To Anh Dung
Head of Breast and Gynecology Radiotherapy Department
National Cancer Hospital (K Hospital)


Forum for Nuclear Cooperation in Asia