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放射線治療 ワークショップ

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ワークショップ


FNCA 2024 放射線治療ワークショップ

2024年度FNCA放射線治療プロジェクトワークショップ
概要・報告

2024年11月26日〜28日
タイ バンコク


期間:2024年11月26日〜28日
開催:タイ バンコク
主催:マヒドン大学 シリラー病院
参加人数:46名(バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、カザフスタン、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ、ベトナム)

 2024年度FNCA放射線治療ワークショップが2024年11月26日〜28日にかけてタイのバンコクで開催されました。本ワークショップは、マヒドン大学シリラー病院、タイ国家原子力技術研究所(TINT)及び日本の文部科学省(MEXT)により共催されたものです。バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、カザフスタン、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ及びベトナムから46名が参加しました。

集合写真1

開会セッション
 マヒドン大学医学部シリラー病院放射線腫瘍学分野放射線医学講座の医学博士であるTanun Jitwatcharakomol氏が開会セッションの進行役を務め、マヒドン大学医学部シリラー病院の副学部長で准教授であるTara Vongviriyangkoon氏より、参加者に対し歓迎の挨拶が述べられました。
 続けて、和田智明FNCA日本アドバイザー、文部科学省研究開発局原子力国際協力担当企画官の河原卓氏それぞれより開会の挨拶が行われました。その後、本プロジェクトの日本のプロジェクトリーダーである加藤眞吾氏(埼玉医科大学)が挨拶を行い、タイのプロジェクトリーダーであるYaowalak Chansilpa氏からも歓迎の挨拶が述べられました。

和田智明氏加藤眞吾氏Yaowalak Chansilpa氏

 セッションの最後は、特別講演として、マヒドン大学シリラー病院免疫学講座教授のChanitra Thuwajit氏より「がん免疫法」、同病院内科学講座教授のManop Pithukpakorn氏より「がん個別科医療」に関する講演が行われました。

局所進行子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)の前向き観察研究 (CERVIX-V)
 プロトコールCERVIX-Vは、腫瘍がある子宮腔内での照射をより正確かつ安全に行える新しい治療法です。アプリケータ(管)を腔内に入れた状態でCTやMRIで撮影することにより、アプリケータと腫瘍、周囲臓器との位置関係を把握することができ、そのCTやMRIを専用の治療計画装置に取り込むことで、周囲臓器への照射線量を抑えつつ腫瘍に高線量を集中投与するため、患者の副作用を減らすメリットがあります。

 2017年よりCERVIX-Vは開始し、同年5月から2023年10月までの間に108名の患者がCERVIX-Vに登録されました。このうち99名が適格であった。FNCA参加国からの患者登録数は、バングラデシュ2名、中国16名、インドネシア9名、日本13名、カザフスタン8名、韓国0名、モンゴル4名、マレーシア11名、フィリピン8名、タイ32名、ベトナム5名である。全体の108名中適格とされたのは99名でした。

 順天堂大学の先任准教授である小此木範之氏よりCERVIX-Vのプロトコールと臨床転帰について説明がありました。

 Cervix-Vの暫定的解析として、追跡期間中央値37.0ヵ月となる患者99名についての解析が行われました。すべての患者が3D-IGBTの治療を受け、そのうち34名は組織内照射を用いた治療が行われ、基準線量との比較では、90%の患者がすべての項目で線量制約を満たしました。

 毒性に関しては、グレード3の急性期血液毒性が27名(27%)の患者に、グレード3の急性期非血液毒性が3名(3%)の患者に認められまし。グレード4又は重度の急性期毒性は見られず、グレード3以上の治療関連の晩期毒性が生じた患者はいませんでした。

 現時点の2年局所制御(LC)率、無増悪生存(PFS)率、全生存(OS)率は、それぞれ93.6%、76.7%、89.6%で、最終観察日までに11名で局所再発が生じました。

 その後の討論で、CERVIX-Vの目標患者登録数が達成されたこと、プロトコールにより、残り1年の追跡が推奨されていることを確認し、CERVIX-Vの結果についての論文を適切な時期に発表するという提案も承認されました。また、全治療期間、局所領域再発の詳細、DFSの定義、死亡原因の分析、長期解析の必要性に関する議論も行われました。

小此木氏会場の様子水野氏

3次元画像誘導小線源治療における品質保証(QA)/(QC)
 本活動は、多国間の共同研究を効果的に行うため、各施設が信頼できる線量測定法を整備することを目指して子宮頸がんに関わる線量測定や線源の放射線校正等の品質保証/品質管理(QA/QC)を対象としています。
 Cervix-Vで3D-IGBTを扱うことに伴い、2019年より各国の治療施設における3D-IGBTにおける線量調査が実施されてきました。

 QST病院の水野秀之氏と中路拓氏が、シリラー病院におけるオンサイト三次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)線量調査についての予備報告を行った。End to Endテスト、アプリケータ・オフセット値、及び線源強度についての監査結果が許容範囲内であることが示された。

乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験(術後放射線療(PMRT)及び全乳房照射(WBI)/BREAST-I)
 プロトコールBREAST-Iは、局所進行乳がんに対する乳房切除後の胸壁と鎖骨上窩への領域照射を行う治療法(HF-PMRT)と早期乳がんに対する乳房温存術後の全乳房照射(HF-WBI)において、1回の照射線量を通常よりやや増加させることにより、総線量を低下させて治療期間を約3分の2に短縮する治療法(HF-WBI)の2つに別れます。この治療法は多くの先進諸国で乳房照射に使われ、治療効果が同等で有害事象が同等かやや少ないことがわかってきています。

 東都大学教授の唐澤久美子氏よりClinical Oncology誌で発表されたPMRT / BREAST-Iの解析済み臨床データの要約の発表がありました。

PMRT/BREAST-I
 2013年2月から2019年10月の間に222名の患者が登録されています(国別では、バングラデシュ84名、中国13名、インドネシア0名、日本15名、カザフスタン20名、韓国0名、マレーシア0名、モンゴル26名、フィリピン18名、タイ0名、ベトナム46名)。追跡期間は1〜114ヵ月で、中央値は64ヵ月です。晩期有害事象は、皮膚のグレード1が42%、グレード2が1%、皮下組織のグレード1が16%、グレード2が2%、乳房のグレード1が5%、肺のグレード1が6%、心臓のグレード1が2%でした。予後は、局所領域再発が7件、遠隔転移が33件、乳がん死が23件、併存症死が11件あり、5年局所領域制御率、無増悪生存率、全生存率はそれぞれ97%、84.6%、90.5%でした。上肢の浮腫についての測定及び評価が出来た者は77名(35%)で、上肢で2cm以上の差がある者や浮腫の自覚症状がある者は89.6%でした。

WBI/BREAST-I
 2013年2月から2018年10月までの間に227名の患者が登録されています。(国別では、バングラデシュ31名、中国6名、インドネシア16名、日本134名、カザフスタン14名、韓国9名、マレーシア0名、モンゴル3名、フィリピン0名、タイ14名、ベトナム0名)。すべての患者(228部位)がプロトコールの治療を完了し、解析の対象となりました。急性有害事象は、皮膚のグレード1が80%、グレード2が11%、グレード3が2%、皮下組織のグレード1が11%、肺のグレード1が1%でした。追跡期間は6〜113ヵ月で、中央値は76ヵ月です。晩期有害事象は、皮膚のグレード1が21%、グレード2が1%、皮下組織のグレード1が10%、乳房のグレード1が9%、肺のグレード1が2%であった。追跡期間が3年を超える患者の整容性は、優良が148名、良好が74名、可が3名、不良が3名で、局所領域再発が2件、隔転移が7件、乳がん死が3件、併存症死が9件ありました。5年局所制御(LC)率、無増悪生存(PFS)率、全生存(OS)率はそれぞれ99.6%、95.1%、96.1%でした。

唐澤氏chairs Dr Xu _Dr Tsegmed

骨転移に対する緩和的放射線治療(BONE-I)
 量子科学技術研究開発機構(QST)QST病院の牧島弘和氏が、新規に開始された骨転移に対する緩和的放射線治療に関する調査研究(BONE-I)について概説し、本ワークショップに先立ち実施された1回目のアンケート調査の結果も紹介しました。結果の要約は以下の通りです。

  • 6つの施設が参加し、3ヵ月以内に142名の患者が登録された。
  • 回答の50%以上が30Gyの10回分割照射をより好んでおり、次に支持されたのが20Gyの5回分割照射で、8Gyの単回照射を好む回答は4%にとどまった。
  • 2023年の調査では、全身状態(PS)の悪化、短い余命、患者の通院距離の長さが単回照射を好む理由となっていたが、これらの要因のいずれかを抱える患者が8Gyの単回照射をより好んでいたわけではなく、そのことは私たちの意思決定に矛盾があることを示していた。
  • このような食い違いの理由は依然不明確であるが、傾向の変化を確認するために2年後(前回の調査からは3年後)に再度のアンケート調査を実施することで合意した。

Dr Kullathorn牧島氏若月氏

chairs Dr Kodrat_Dr Yadamusurenchairs Dr  Dr Jamey_Dr To Anh Dung

脳転移に対する緩和的放射線治療(BRAIN-I)
 Kullathorn Thephamongkhol氏(タイ)が、BRAIN-I(非小細胞肺がんにおける緩和的全脳照射による延命効果:予測モデルの外的検証とモデル更新)のプロトコールを発表しました。

 Kullathorn Thephamongkhol氏とシリラー病院のチームは、背景と方法論、データの送付と点検の方法、症例報告書を使用する理由と研究ハイライトを紹介し、行動を喚起しました。その予後予測多変量モデリング研究の研究デザイン及び概略的計画が提示されました。

 目標患者登録数は800名で、2024年11月16日までに、496名の患者がBRAIN-Iに登録されました。うち233名が適格、26名が審査中で、参加国からの患者登録数は、中国20名、インドネシア1名、日本7名、フィリピン5名、タイ200名です。

 Kullathorn Thephamongkhol氏は、この研究のための行動計画案を発表しました。治験審査委員会(IRB)への申請手続きの期間が2025年3月まで、完全なデータ収集期間が2025年10月までです。全脳照射の有無を問わず、2020年1月から現在までの間に非小細胞肺がん(NSCLC)の脳転移が認められた連続する患者のデータを後ろ向きに収集するコホートであり、2025年10月から2026年10月までがデータ解析期間となります。長期の追跡調査は必要とされないため、発表時期は2026年になり、すべての国が、国ごとに少なくとも25〜30名の患者のデータをこの研究に提供するよう要請されました。

新規臨床試験と新規調査研究
 局所進行子宮頸がんに対して全骨盤の強度変調放射線治療(IMRT)及び3D-IGBTを用いる同時併用化学放射線療法についての臨床試験(CERVIX-VI)が大野達也氏より提案されました。新たな臨床試験のコンセプトと予備アンケートの結果が紹介され、観察研究として実施されることが承認されました。放射線治療の基本方針(目標線量、線量制約の値)についてコンセンサスが成立し、患者の選択、予防的照射の範囲、及び他の臨床試験との重複登録を許容するかどうかが論じられました。来年のワークショップでプロトコールの最終決定を行う予定です。

 マレーシア国立がん研究所の臨床腫瘍医であるRosdiana binti Abd Rahim氏より、局所進行直腸がんに対する術前短期放射線治療のためのアンケート調査を実施することが提案されました。直腸がんの術前治療に関連するさまざまな要因についての議論が行われ、特に、対象患者、手術までの期間の差、化学療法レジメン、放射線治療実施のタイミングが議論されました。

 乳がんに対する術後超寡分割放射線治療のためのアンケート調査の実施が、唐澤久美子氏より提案されました。個別の対象患者とブースト照射線量、並びに品質保証/品質管理(QA/QC)についての議論が行われました。

chair Prof Cao, Prof Tasbolat会場のようす

将来計画
 ワークショップの2日目に参加者はワークショップセッションを振り返り、今後の計画について話し合いました。**詳細はWS議事録参照**

 また、次年度のワークショップを2025年10月にカザフスタンで開催する予定としました。

ワークショップ議事録草稿
 ワークショップ議事録(案)が草稿されました。

 日本プロジェクトリーダーの加藤眞吾氏が本ワークショップの総括を行い、全ての参加者に対して感謝の意を述べました。

マヒドン大学シリラー病院放射線腫瘍科へのテクニカルビジット
 ワークショップ3日目に、マヒドン大学シリラー病院放射線腫瘍科へのテクニカルビジットが行われました。

テクニカルビジットの様子テクニカルビジットの様子テクニカルビジットの様子

公開講座
 最終日に、マヒドン大学シリラー病院で公開講座を開催し、7講演が行われました。

  1. FNCAにおける最近の状況
  2. 放射線腫瘍学とアジア諸国間の国際協力:FNCA放射線治療プロジェクト
  3. 子宮頸がんに対する3D-IGBT:CTに基づくコンツーリングのガイドライン
  4. 肝細胞がんに対する放射線治療
  5. 肺がん及び/又は肝臓がんを対象とした4D CT画像解析を用いる治療計画での呼吸運動管理
  6. がん放射線治療における粒子線治療
  7. 臨床推論:トレーナーとトレーニーに向けて

公開講座の様子

 


2024年度FNCA放射線治療プロジェクトワークショップ
議事録

2024年11月26日〜28日
タイ バンコク


(1) 第24回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネーター会合の合意に従って、2024年度FNCA放射線治療ワークショップが2024年11月26日〜28日にタイのバンコクにおいて開催された。本ワークショップは、マヒドン大学シリラー病院、タイ国家原子力技術研究所(TINT)及び日本の文部科学省(MEXT)により共催されたものである。FNCA参加国である11ヵ国、すなわちバングラデシュ、中国、インドネシア、日本、カザフスタン、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ及びベトナムの代表者が本ワークショップに参加した。

開会式
(2) マヒドン大学医学部シリラー病院放射線腫瘍学分野放射線医学講座の医学博士であるTanun Jitwatcharakomol氏が開会セッションの進行役を務めた。

マヒドン大学医学部シリラー病院の副学部長で准教授であるTara Vongviriyangkoon氏が参加者に対し歓迎の挨拶を行った。

FNCA日本アドバイザーの和田智明氏が開会の挨拶を行った。

日本の文部科学省(MEXT)の河原卓氏が開会の挨拶を行った。

放射線治療プロジェクトのプロジェクトリーダーである加藤眞吾氏が挨拶を行った。

マヒドン大学医学部シリラー病院放射線腫瘍学分野放射線医学講座の准教授でタイのプロジェクトリーダーを務めるYaowalak Chansilpa氏が歓迎の挨拶を行った。

(3) 続いて個々の参加者が紹介された。

(4) アジェンダが採択され、議長と書記が選出された。

(5) マヒドン大学医学部シリラー病院免疫学講座の教授であるChanitra Thuwajit氏ががん免疫療法に関する特別講演を行った。

(6) マヒドン大学医学部シリラー病院内科学講座の教授であるManop Pithukpakorn氏ががん個別科医療に関する特別講演を行った。

セッション1:局所進行子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)の前向き観察研究(CERVIX-V)
(7) 順天堂大学医学部放射線医学教室・放射線治療学講座の先任准教授である小此木範之氏がCERVIX-Vのプロトコールと臨床転帰について説明した。

目標患者登録数は100名である。2017年5月から2023年10月までの間に108名の患者がCERVIX-Vに登録された。このうち99名が適格であった。FNCA参加国からの患者登録数は、バングラデシュ2名、中国16名、インドネシア9名、日本13名、カザフスタン8名、韓国0名、モンゴル4名、マレーシア11名、フィリピン8名、タイ32名、ベトナム5名である。

Cervix-Vの暫定的解析として、追跡期間中央値37.0か月となる患者99名についての解析が行われた。すべての患者が3D-IGBTの治療を受けた。うち34名では組織内照射を用いた治療が行われた。基準線量との比較では、90%の患者がすべての項目で線量制約を満たした。

毒性に関しては、グレード3の急性期血液毒性が27名(27%)の患者に、グレード3の急性期非血液毒性が3名(3%)の患者に認められた。グレード4又は重度の急性期毒性は見られなかった。グレード3以上の治療関連の晩期毒性が生じた患者はいなかった。

現時点の2年局所制御(LC)率、無増悪生存(PFS)率、全生存(OS)率は、それぞれ93.6%、76.7%、89.6%であった。最終観察日までに11名で局所再発が生じた。

(8) 続いてCERVIX-Vについての討論が行われた。

  • 群馬大学大学院医学系研究科腫瘍放射線学講座の教授である大野達也氏が、CERVIX-Vの目標患者登録数が達成されたこと、プロトコールにより、残り1年の追跡が推奨されていることを確認した。CERVIX-Vの結果についての論文を適切な時期に発表するという提案も承認された。
  • 全治療期間、局所領域再発の詳細、DFSの定義、死亡原因の分析、長期解析の必要性に関する議論が行われた。

セッション2:3D-IGBTのための品質保証/品質管理(QA/QC)
(9) 量子科学技術研究開発機構QST病院医療技術部放射線品質管理室の室長である水野秀之氏と、同室の研究員である中路拓氏が、シリラー病院におけるオンサイト三次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)線量調査についての予備報告を行った。End to Endテスト、アプリケータ・オフセット値、及び線源強度についての監査結果が許容範囲内であることが示された。

(10) 続いて討論が行われた。

上咽頭がんに対する導入化学療法と同時併用化学放射線療法(CCRT)の第II相試験(NPC-III)
(11) 量子科学技術研究開発機構QST病院治療診断部頭頚部胸部腫瘍課の医長である牧島弘和氏が、国際的専門誌への提出が予定されている最終報告書のドラフトについて概説した。すべての出席者がその発表と著者の資格について合意した。合意された優先順位は以下のとおりである。優先順位1は各施設から1名ずつ、プロジェクトリーダー(加藤氏)、研究責任者(大野氏)、牧島氏、優先順位2は各施設の第2の著者、優先順位3はその他の代表者とする。各階層内での優先順位は、本試験に寄与した症例数によって決定される。

(12) 討論の後に、NPC-I試験との転帰の比較が行われた。予備的な傾向スコアマッチング解析では全生存率の改善が見られたが、局所領域再発率や遠隔転移発生率には有意差が見られなかった。この問題についてコメントが出され、再発症例の徹底的な検討が提案された。

昼食セッション

(13) 日本の国立がん研究センター中央病院の関野雄太氏がATLASプロジェクトについての講演を行った。

セッション3:乳がんに対する寡分割放射線療法の第II相試験(術後放射線療法(PMRT)及び全乳房照射(WBI)/BREAST-I)
(14) 東都大学教授の唐澤久美子氏がClinical Oncology誌で発表されたPMRT / BREAST-Iの解析済み臨床データの要約を発表した。要約は以下のとおりである。

2013年2月から2019年10月の間に222名の患者が登録された。各国の患者登録数は、バングラデシュ84名、中国13名、インドネシア0名、日本15名、カザフスタン20名、韓国0名、マレーシア0名、モンゴル26名、フィリピン18名、タイ0名、ベトナム46名であった。追跡期間は1〜114ヵ月で、中央値は64ヵ月である。晩期有害事象は、皮膚のグレード1が42%、グレード2が1%、皮下組織のグレード1が16%、グレード2が2%、乳房のグレード1が5%、肺のグレード1が6%、心臓のグレード1が2%であった。予後は、局所領域再発が7件、遠隔転移が33件、乳がん死が23件、併存症死が11件あった。5年局所領域制御率、無増悪生存率、全生存率はそれぞれ97%、84.6%、90.5%であった。上肢の浮腫についての測定及び評価が出来た者は77名(35%)で、上肢で2cm以上の差がある者や浮腫の自覚症状がある者は89.6%であった。

(15) 次に、唐澤氏がWBI / BREAST-Iの解析済み臨床データの要約を発表した。要約は以下のとおりである。

2013年2月から2018年10月の間に227名の患者が登録された。各国の患者登録数は、バングラデシュ31名、中国6名、インドネシア16名、日本134名、カザフスタン14名、韓国9名、マレーシア0名、モンゴル3名、フィリピン0名、タイ14名、ベトナム0名であった。すべての患者(228部位)がプロトコールの治療を完了し、解析の対象となった。急性有害事象は、皮膚のグレード1が80%、グレード2が11%、グレード3が2%、皮下組織のグレード1が11%、肺のグレード1が1%であった。追跡期間は6〜113ヵ月で、中央値は76ヵ月であった。晩期有害事象は、皮膚のグレード1が21%、グレード2が1%、皮下組織のグレード1が10%、乳房のグレード1が9%、肺のグレード1が2%であった。追跡期間が3年を超える患者の整容性は、優良が148名、良好が74名、可が3名、不良が3名であった。局所領域再発が2件、隔転移が7件、乳がん死が3件、併存症死が9件あった。5年局所制御(LC)率、無増悪生存(PFS)率、全生存(OS)率はそれぞれ99.6%、95.1%、96.1%であった。

続いてBREAST-Iの臨床データに関する公開討論が行われた。PMRTとWBIの両方の追跡期間が5年から10年へと延長されることとなった。

セッション4:骨転移に対する緩和的放射線治療(BONE-I)
(16) 牧島弘和氏が、新規に開始された骨転移に対する緩和的放射線治療に関する調査研究(BONE-I)について概説した。
同氏は、本ワークショップに先立ち実施された1回目のアンケート調査の結果も紹介した。結果の要約は以下の通りである。

  • 6つの施設が参加し、3ヵ月以内に142名の患者が登録された。
  • 回答の50%以上が30Gyの10回分割照射をより好んでおり、次に支持されたのが20Gyの5回分割照射で、8Gyの単回照射を好む回答は4%にとどまった。
  • 2023年の調査では、全身状態(PS)の悪化、短い余命、患者の通院距離の長さが単回照射を好む理由となっていたが、これらの要因のいずれかを抱える患者が8Gyの単回照射をより好んでいたわけではなく、そのことは私たちの意思決定に矛盾があることを示していた。
  • このような食い違いの理由は依然不明確であるが、傾向の変化を確認するために2年後(前回の調査からは3年後)に再度のアンケート調査を実施することで合意した。

(17) 続いて討論が行われた。

(18) 量子科学技術研究開発機構QST病院の副病院長である若月優氏が、緩和的放射線治療に関するIAEA/RCAプロジェクトの調査について発表した。

(19) 続いて討論が行われた。

セッション5:脳転移に対する緩和的放射線治療(BRAIN-I)
(20) マヒドン大学医学部シリラー病院放射線腫瘍学分野放射線医学講座の准教授であるKullathorn Thephamongkhol氏が、BRAIN-I(非小細胞肺がんにおける緩和的全脳照射による延命効果:予測モデルの外的検証とモデル更新)のプロトコールを発表した。

(21) Kullathorn Thephamongkhol氏とシリラー病院のチームは、背景と方法論、データの送付と点検の方法、症例報告書を使用する理由と研究ハイライトを紹介し、行動を喚起した。その予後予測多変量モデリング研究の研究デザイン及び概略的計画が提示された。

(22) 目標患者登録数は800名である。2024年11月16日までに、496名の患者がBRAIN-Iに登録された。うち233名が適格で、26名が審査中であった。参加国からの患者登録数は、中国20名、インドネシア1名、日本7名、フィリピン5名、タイ200名である。

(23) Kullathorn Thephamongkhol氏は、その研究のための行動計画案を発表した。治験審査委員会(IRB)への申請手続きの期間が2025年3月まで、完全なデータ収集期間が2025年10月までである。全脳照射の有無を問わず、2020年1月から現在までの間に非小細胞肺がん(NSCLC)の脳転移が認められた連続する患者のデータを後ろ向きに収集するコホートであり、2025年10月から2026年10月までがデータ解析期間となる。長期の追跡調査は必要とされないため、発表時期は2026年になる。すべての国が、国ごとに少なくとも25〜30名の患者のデータをこの研究に提供するよう要請された。

(24) 続いてBRAIN-Iの臨床データに関する公開討論が行われた。

  • 加藤眞吾氏が頭蓋内活性を有する薬剤についての説明を行うことを希望した。
  • 大野達也氏が、目標患者登録数を尋ね、患者を異なるタイムラインで登録することが可能であることを強調した。

セッション6:新規臨床試験と新規調査研究
(25)局所進行子宮頸がんに対して全骨盤の強度変調放射線治療(IMRT)及び3D-IGBTを用いる同時併用化学放射線療法についての臨床試験(CERVIX-VI)が大野達也氏より提案された。この新たな臨床試験のコンセプトと予備アンケートの結果が紹介された。

CERVIX-VIが観察研究として実施されることをすべてのメンバーが承認した。放射線治療の基本方針(目標線量、線量制約の値)についてコンセンサスが成立した。患者の選択、予防的照射の範囲、及び他の臨床試験との重複登録を許容するかどうかが論じられた。来年のワークショップでプロトコールの最終決定を行う予定となった。

マレーシア国立がん研究所の臨床腫瘍医であるRosdiana binti Abd Rahim氏より、局所進行直腸がんに対する術前短期放射線治療のためのアンケート調査を実施することが提案された。直腸がんの術前治療に関連するさまざまな要因についての議論が行われた。特に、対象患者、手術までの期間の差、化学療法レジメン、放射線治療実施のタイミングが議論された。アンケート調査票の作成はRosdiana氏が行う。

乳がんに対する術後超寡分割放射線治療のためのアンケート調査を実施するという別の案も唐澤久美子氏より提案された。個別の対象患者とブースト照射線量、並びに品質保証/品質管理(QA/QC)についての議論が行われた。アンケート調査票の作成は唐澤氏が行う。

セッション7:今後の計画
(26) 加藤眞吾氏が今後の計画と次に取り組む活動について説明した。

  1. 次回ワークショップは2025年10月13〜17日にカザフスタンのアスタナで開催される。
  2. 臨床試験
    • Cervix-V:2年転帰(主要エンドポイント)を評価する。第1回報告書を発表する。追跡調査を継続し、長期転帰を評価する。
    • Breast-I:プロトコールを改定する(エンドポイント:5年転帰から10年転帰へ)。追跡調査を継続し、10年転帰を評価する。
    • Bone-I:2年後に再度の調査を実施する。
    • Brain-I:追加データの入力を継続し、転帰を次回ワークショップで評価する。
    • Cervix-VI:試験のプロトコールを次回ワークショップで最終決定する。
    • Breast-II術後乳がんに対する超寡分割放射線治療:参加国に配布する予備調査のアンケートが提案された。
  3. 3D-IGBTに関するハンズオントレーニング
    • 次回ワークショップでトレーニングセッションを開催する。
  4. 3D-IGBTのQA/QC
    • 3D-IGBTのオンサイト調査を継続する。
    • 次回ワークショップで結果を報告する。
  5. その他の活動
    • IAEA/RCAとの協力:コラボレーションRCA/RAS 6098を継続する。

セッション8:ワークショップ議事録のドラフト作成
(27) ワークショップ参加者がワークショップの討論を振り返った。

議事録のドラフトが書記より提出され、議論が行われ、修正が加えられた。議事録のドラフトはワークショップ終了後に回覧され、最終決定される。

(28) 加藤眞吾氏が閉会の挨拶を行い、参加者全員に対して謝意を述べた。

セッション9:シリラー病院放射線腫瘍学分野へのテクニカルビジット
(29) マヒドン大学医学部シリラー病院放射線腫瘍学分野においてテクニカルビジットが開催された。

セッション10:公開講座
(30) ワークショップ最終日にシリラー病院で公開講座が開催された。

(31) Kullathorn Thephamongkhol氏がマヒドン大学医学部シリラー病院放射線腫瘍学分野放射線医学講座のJiraporn Setakornnukul氏とともに、セッションの進行役を務めた。

(32) 和田智明氏が、FNCAにおける最近の状況についてのプレゼンテーションを行った。

(33) 加藤眞吾氏が、「放射線腫瘍学とアジア諸国間の国際協力:FNCA放射線治療プロジェクト」という講演を行った。

(34) 大野達也氏が、「子宮頸がんに対する3D-IGBT:CTに基づくコンツーリングのガイドライン」という講演を行った。

(35) 牧島弘和氏が、「肝細胞がんに対する放射線治療」というタイトルの講演を行った。

(36) 韓国原子力医学院(KIRAMS)放射線腫瘍学部門の主任医学物理学者で主席研究員であるKIM Kum Bae氏が、肺がん及び/又は肝臓がんを対象とした4D CT画像解析を用いる治療計画での呼吸運動管理に関する講演を行った。

(37) 若月優氏が、がん放射線治療における粒子線治療に関する講演を行った。

(38) マレーシア国立がん研究所の臨床腫瘍医であるWinnie Ng Nyek Ping氏が、「臨床推論:トレーナーとトレーニーに向けて」という講演で自らの経験を語った。

(39) Yaowalak Chansilpa氏が閉会の挨拶を行い、公開講座は終了した。

 


2024年度放射線治療プロジェクトワークショップ
プログラム

2024年11月26日〜28日
タイ バンコク


1日目 2024年11月26日(火)
場所:マヒドン大学 シリラー病院

09:00 - 10:00

開会セレモニー/開会セッション

09:00-09:20 司会進行: Tanun Jitwatchar氏 シリラー病院 (タイ)
歓迎挨拶 / Tara Vongviriyangkoon氏 シリラー病院 副学部長 (タイ)
開会挨拶 1 /和田智明氏, FNCA日本バイザー(日本)
挨拶 /河原卓氏, 文科省(日本)
挨拶 /加藤眞吾氏,プロジェクトリーダー(日本)
09:20-09:30 集合写真
09:30-09:50 休憩
09:50-10:20 歓迎挨拶 / (タイ)
メンバー紹介
アジェンダ採択
10:20-10:50 特別講義 1 「がん免疫法」
特別講義 2 「がん個別科医療」
10:50-11:20

セッション 1: 局所進行子宮頸がんに対する3次元画像誘導小線源治療 (CERVIX-V)
共同議長: Sharif Ahmed氏(バングラデシュ) & Rey H De Los Reyes氏(フィリピン)
1) 臨床データのまとめ / 小此木範之氏(日本)
2) ディスカッション

11:20-11:50

セッション 2: 3D-IGBTに対する品質保証(QA)/品質管理(QC)
共同議長: Pitchayut Nakkrasae(タイ) & Bambang Haris Suhartono氏(インドネシア)
1) 線量調査結果報告 / 水野秀之氏(日本) & 中路拓氏(日本)
2) ディスカッション
(医学物理士チームは、前日に線量監査を実施)

11:20-11:50

上咽頭がんに対する導入化学療法と同時併用化学放射線療法 (CCRT)の第U相試験(NPC-III)
- 論文草稿について / 牧島弘和氏 (日本)

12:00-13:00

昼食(ランチセッション:ATLASプロジェクト情報提供)

13:00-13:40

セッション 3: 乳がんに対する寡分割放射線療法の第U相試験/術後放射線療法(PMRT&WBI) (BREAST-I)
共同議長: XU Xiaoting氏(中国) & Uranchimeg Tsegmed氏(モンゴル)
1) 臨床データのまとめ/ 唐澤久美子氏(日本)
2) ディスカッション

13:40-14:10

セッション 4: 骨転移に対する緩和的放射線治療 (BONE-I)
共同議長: To Anh Dung氏(ベトナム)& Jaemelyn Marie Fernandez Ramos氏(フィリピン)
1) アンケートのまとめ / 牧島弘和氏 (日本)
2) ディスカッション
3) IAEA/RCAのリード国コーディネーターからのコメント / 若月優氏(日本)

14:10-15:00

セッション5: 脳転移に対する(Brain-I)
共同議長: Henry Kodrat氏(インドネシア) & Erdenetuya Yadamsuren氏(モンゴル)
1) アンケートのまとめ / Kullathorn Thephamongkhol氏(タイ)
2) ディスカッション

15:00-15:30

休憩

15:30-17:30

セッション 6: 新規臨床試験
共同議長: 小此木範之氏(日本)& Tissana Prasartseree氏(タイ)
1) 局所進行子宮頸がんに対して全骨盤の強度変調放射線治療(IMRT)及び3D-IGBTを用いる同時併用化学放射線療法についての臨床試験(CERVIX-VI) / 大野達也氏(日本)
- ディスカッション

2日目   2024年11月27日(水)
場所:マヒドン大学 シリラー病院

ホテル出発、シリラー病院へ移動
09:00-11:00

セッション 6: 新規臨床試験(前日の続き)
2) 直腸がんを対象とした局所進行直腸がんに対する術前短期放射線治療/ Rosdiana binti Abd Rahim(マレーシア)
- ディスカッション
3) 乳がんの術後超寡分割照射法/ 唐澤久美子氏(日本)

11:00-11:20 休憩
11:20-12:00

セッション7:将来計画
共同議長: Tasbolat Adylkhanov氏(カザフスタン)& CAO Jianping氏(中国)
1) プロジェクト活動
2) 次回ワークショップ
3) ディスカッション

12:00-13:00 休憩
13:00-14:00

セッション8:ワークショップ議事録草稿
共同議長: Syahir Bin Mohammad氏(マレーシア)& Jerickson Abbie Sapno Flores氏(フィリピン)

3日目   2024年11月28日(木)
場所:マヒドン大学 シリラー病院

09:00-11:00

セッション 9: シリラー病院(放射線治療科)の施設見学
案内:Pittaya Dankulchai氏, Jiraporn Setakornnukul氏, Nantakan Apiwarodom氏(タイ)
1) 3D-IGABT / Pittaya Dankulchai氏(タイ)
2) SRS, SRT / Jiraporn Setakornnukul氏(タイ)
3) MR-LINAC / Nantakan Apiwarodom氏(タイ)

12:00-13:00 休憩
13:00-16:00

セッション 10: オープンレクチャー
司会進行:Kullathorn Thephamongkhol氏(タイ) & Jiraporn Setakornnukul氏(タイ)

 

1)FNCAにおける最近の状況 / 和田智明氏(日本)
2)放射線腫瘍学とアジア諸国間の国際協力:FNCA放射線治療プロジェクト/ 加藤眞吾氏(日本)
3)子宮頸がんに対する3D-IGBT:CTに基づくコンツーリングのガイドライン / 大野達也氏(日本)
4)肝細胞がんに対する放射線治療 / 牧島弘和氏(日本)
5)肺がん及び/又は肝臓がんを対象とした4D CT画像解析を用いる治療計画での呼吸運動管理/ KIM Kum Bae氏(韓国)
6)がん放射線治療における粒子線治療 / 若月優氏(日本)
7)臨床推論:トレーナーとトレーニーに向けて / Winnie Ng Nyek Ping氏(マレーシア)

 

 

2024年度放射線治療プロジェクトワークショップ
参加者リスト

2024年11月26日〜28日
タイ バンコク


バングラデシュ

Dr Sharif Ahmed
Associate Consultant /Radiation Oncology Departmental Coordinator
Oncology Department
United Hospital Limited

中国

Prof CAO Jianping(PL)
Executive Vice-President of School of Radiation medicine and Protection
Soochow University

Dr Xu Xiaoting
Vice-Director, The Department of Radiation Oncology
The First Affiliated Hospital of Soochow University

Ms NI Jie
Medical Physicist
The First Affiliated Hospital of Soochow University


インドネシア

Dr Henry Kodrat(PL)
Research Coordinator,
Department of Radiation Oncology
Cipto Mangunkusumo Hospital

Mr Bambang Haris Suhartono
Medical Physicist
Radiotherapy Department
Dr. Soetomo General Academic Hospital

日本

和田 智明 氏(アドバイザー)
FNCA日本アドバイザー

加藤 眞吾 氏(PL)
埼玉医科大学 国際医療センター
放射線腫瘍科
教授
放射線腫瘍科診療部長

唐澤 久美子 氏
東都大学 管理栄養学部 管理栄養学科 教授
河北総合病院 放射線腫瘍科 部長

大野 達也 氏
群馬大学
大学院医学系研究科腫瘍放射線学
教授

若月 優 氏
量子科学技術研究開発機構
QST病院
副病院長

水野 秀之 氏
量子科学技術研究開発機構
QST病院
医療技術部 放射線品質管理室
室長

小此木 範之 氏
順天堂大学医学部 
放射線医学教室・放射線治療学講座
順天堂大学大学院医学研究科 放射線治療学
先任准教授

牧島 弘和 氏
量子科学技術研究開発機構
QST病院
治療診断部
頭頸部胸部腫瘍課 
医長

中路 拓 氏
量子科学技術研究開発機構
QST病院
医療技術部 放射線品質管理室
研究員

河原 卓 氏(文科省)
文部科学省
研究開発局
企画官(原子力国際協力担当)

永井 貞光 氏(文科省)
文部科学省
研究開発局 研究開発戦略官付調査員
(核融合・原子力国際協力担当)

猪越 千明(事務局)
原子力安全研究協会

河本 美菜子(事務局)
原子力安全研究協会

カザフスタン

Prof Tasbolat Adylkhanov(PL)
Chief Consultant in Oncology
National Research Oncology Center, Astana

Dr Yevgeniya Kossymbayeva
Assistant of Clinical and Nuclear Medicine Department
Semey Medical University

Dr. Zhakypbekkyzy Zhanar
Radiation oncologist
Multidisciplinary medical center

Dr. Zhumakanova Nurgul
Assistant, Department of Clinical Oncology and Nuclear Medicine named after D. R. Mussinov
SMU, NCJSC (Semey Medical University, NCJSC; Semey Medical University, Non-Commercial Joint-Stock Company)

韓国

Dr KIM Kum Bae
Chief Medical Physicist & Principal Researcher
Radiation Oncology Department
Korea Institute of Radiological & Medical Sciences (KIRAMS)

マレーシア

Dr. Winnie Ng Nyek Ping(PL)
Clinical Oncologist,
National Cancer Institute (Institut Kanser Negara)

Dr Rosdiana binti Abd Rahim
Clinical Oncologist
National Cancer Institute (Institut Kanser Negara)

Dr. Syahir Bin Mohammad
Medical Officer,
National Cancer Institute (Institut Kanser Negara)

モンゴル

Dr. Tsegmed Uranchimeg(PL)
Chief Operating Officer,
National Cancer Center of Mongolia

Dr Erdenetuya Yadamsuren
Radiation Oncologist of Department of Radiation Oncology
National Cancer Center of Mongolia (NCCM)

フィリピン

Prof Miriam Joy Calaguas(PL)
Active Consultant
Department of Radiation Oncology,
St.Luke's Medical Center

Prof Rey H. De Los Reyes
Dean, School of Medicine, Far Eastern University - Dr. Nicanor Reyes Medical Foundation

Honorary Consultant, Section of Gynecologic Oncology and Trophoblastic
Diseases, Department of Obstetrics and Gynecology,
Jose R. Reyes Memorial Medical Center (JRMMC)

Dr Jaemelyn Marie O. Fernandez
Visiting Consultant
Jose R. Reyes Memorial Medical Center (JRMMC)

Dr Jerickson Abbie Sapno Flores
Research Coordinator Department of Radiotherapy
Jose R. Reyes Memorial Medical Center (JRRMMC)

タイ

Dr. Yaowalak Chansilpa(PL)
Associate Professor
Division of Radiation Oncology,
Department of Radiology, Siriraj Hospital, Faculty of Medicine, Mahidol University

Dr. Pittaya Dankulchai
Associate Professor
Head of Division of Radiation Oncology
Department of Radiology
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine, Mahidol University

Dr Kullathorn Thephamongkhol
Associate Professor
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine, Mahidol University

Dr. Tanun Jitwatcharakomol
Medical doctor
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology,
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine, Mahidol University

Prof. Manop Pithukpakorn
Division of Medical Genetics, Department of Medicine, Siriraj Center of Research Excellence in Precision Medicine
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine, Mahidol University

Prof. Chanitra Thuwajit
Tumour Microenvironment and Cancer Immunotherapy Team
Department of Immunology,
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine, Mahidol University

Dr. Jiraporn Setakornnukul
Associatie Professor,
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine,
Mahidol University

Dr. Nantakan Apiwarodom
Assistant Professor,
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine,
Mahidol University

Dr. Pitchayut Nakkrasae
Medical Physicist
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology,
Siriraj Hospital, Faculty of Medicine,
Mahidol University

Dr. Tanwiwat Jaikuna
Medical Physicist
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology,
Faculty of Medicine
Siriraj Hospital, Mahidol University

Dr. Wajana Thaweerat
Clinical Educator
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology
Faculty of Medicine, Siriraj Hospital,
Mahidol University

Dr. Tissana Prasartseree
Medical doctor
Division of Radiation Oncology
Department of Radiology
Faculty of Medicine, Siriraj Hospital,
Mahidol University

ベトナム

Dr To Anh Dung
Head of Department Breast and Gynecoogy Radiation Therapy
National Cancer Hospital (K Hospital)

 



Forum for Nuclear Cooperation in Asia