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放射線安全・廃棄物管理プロジェクト
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当プロジェクトの前身にあたるFNCA 放射性廃棄物管理プロジェクトは、アジア地域における放射性廃棄物管理の安全性の向上を目的として1995年にスタートし、それ以来継続的にFNCA 参加国間で放射性廃棄物管理に関する情報や経験より得られた知見を交換、共有する活動を実施してきました。これらの活動を通じて得られた成果は、FNCA RWM Consolidated Report(各国の放射性廃棄物管理統合報告書)としてまとめています。先ず、2003年3月にRWM Consolidated Report (FNCA RWM-R001)として刊行しましたが、その後改定を重ね、2007年3月にはFNCA RWM-R004を刊行しています。
FNCA参加国間において10数年にわたり実施してきた放射性廃棄物管理に関する情報や知見を交換し共有する協力活動を通じて、参加国間での情報交換の促進が図られ、特に技術的な側面からの理解が深まりました。アジアの原子力安全の確保・向上のためには、今後とも放射性廃棄物管理の活動を充実させていくことが重要であることは言うまでもありませんが、昨今、アジア諸国において、原子力発電プログラムの導入計画が具体化してきていることを念頭におき、放射性廃棄物管理関連の活動に加えて、原子力利用の基礎として重要且つ必須の事項である放射線安全に関する知見や経験の交換を促進していくことがより効果的な国際協力に繋がるものと考えます。
そこで、本プロジェクトにおいて、これまでの放射性廃棄物管理の活動を継続するとともに、新たな活動として、放射線安全や放射線防護の知識や情報の充実を図ることを視野に入れた活動を実施していくこととし、2008年度より放射線安全・廃棄物管理プロジェクトを新たに立ち上げることとしました。
放射線安全に関しては、まずは、参加各国において、ICRP勧告あるいは関連するIAEA国際基準等を正しく理解することが重要ですが、放射線防護基準は一律に法律として適用することが適切でない場合がしばしばあるため、国際基準類を各国の現状に合わせて適切かつ実際的に活用していけるよう、放射線防護の実際についての認識を深めていくことも併せて重要と考えます。
この考えに基づき、新たな活動分野の目的達成のため、当グループにおいては、具体的な活動内容として、例えば研究炉と発電炉での作業員と一般公衆の安全、研究施設および医療施設における放射性同位元素の利用、さらに放射性廃棄物処分の環境への影響などを想定した放射線安全、放射線防護の分野の活動などについて、参加国の実情を考慮に入れながら幅広く行っていくこととしています。
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タイにおけるタスク(8/6-8/10, 2007)
タイの原子力庁(OAP)およびタイ原子力技術研究所(TINT)のスタッフとの討議 |
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タイの石炭採掘場において放射線の バックグラウンドレベルを測定している様子 |
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