FNCA2014 放射線安全・廃棄物管理(RS&RWM)プロジェクトワークショップ 概要
2014年9月9日〜12日 カザフスタン、アスタナ
2014年度のFNCA放射線安全・廃棄物管理ワークショップが、2014年9月9日から12日までの4日間、カザフスタンのアスタナで開催されました。日本の文部科学省(MEXT)とカザフスタン国立原子力研究センター(NNC)主催の下、オーストラリア、バングラデシュ、インドネシア、日本、カザフスタン、マレーシア、モンゴル、タイ、フィリピン、ベトナムのFNCA参加10ヶ国から15名の研究員及び専門家が出席し、RS&RWMに関する発表および討議が行われました。プログラムは添付1、参加者リストは添付2を参照。
初日に、各国から原子力・放射線緊急時計画・対応に関するカントリーレポートが発表され、規制の枠組み、ゾーネーション、緊急事態分類、オンサイトおよびオフサイト対応、地方自治体計画、トレーニングおよび人材育成、放射線モニタリング計画等について説明がありました。カントリーレポートのサマリーは添付3を参照。その後、原子力・放射線緊急時計画および対応に関する統合化報告書の枠組みについて討議が行われました。
ワークショップの様子
2日目に、1)ウラン鉱山における放射線安全に関する課題、2)RI施設や原子力発電所における課題、3)原子力発電所導入計画、4)低レベル処分場および長期貯蔵施設の現状および計画などFNCA参加国がRS&RWM分野において直面している課題について発表および討議が行われました。
3日目に、ナザルバエフ大学にて「原子力および放射線関連施設における放射線防護」と題したオープンセミナーが開催されました。ナザルバエフ大学革新技術研究所長のBaigarin Kanat教授と東京大学の小佐古教授が開会挨拶を行いました。その後、「RI利用」、「IAEA安全基準およびICRP勧告」、「放射線安全の基礎」、「FNCAの活動とアジアにおける原子力および放射線利用に関する人材育成プログラム」の4つの講演がありました。午後には、電力・原子力産業安全委員会の副委員長であるTimur Zhantikin氏も参加し、NORMの安全管理と医療機関における放射線源管理に関する円卓討議が行われました。オープンセミナーのサマリーは添付4を参照。
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Nazarbayev大学でのオープンセミナーの様子
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最終日に、今後の活動計画に関する討議が行われました。参加国は、原子力・放射線緊急時計画および対応に関する統合化報告書の原稿の完成へ向けて協力して取り組むことで合意しました。カザフスタン国立原子力センター副総裁のSergey Berezin氏および小佐古教授の挨拶とともに、ワークショップが正式に閉会しました。
午後には、カザフスタン核物理研究所教育・研究複合施設へのテクニカルビジットが行われ、参加者は重イオン加速器であるDC-60等を見学し、施設において行われている活動について理解を深めました。
カザフスタン核物理研究所教育複合施設へのテクニカルビジット
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