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ワークショップ

FNCA 2007 バイオ肥料 ワークショップ

FNCA2007バイオ肥料プロジェクト ワークショップ
「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料」
概要

2008年2月25-29日
マレーシア、クアラルンプール



 FNCAバイオ肥料ワークショップが、文部科学省(MEXT)とマレーシア科学技術革新省(MOSTI)マレーシア原子力庁(NUCLEAR MALAYSIA)の共催により、2008年2月25日より29日まで、マレーシア、クアラルンプール市のセリ・パシフィックホテルにおいて開催されました。中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムより計20名(その他オブザーバー12名)が参加しました。

オープニングセッション

 オープニングセッションは、マレーシアプロジェクトリーダー(PL)のDr. Khairuddin Abdul Rahim、および日本文部科学省の田渕敬一氏より歓迎挨拶があり、また、FNCA日本コーディネーターの町末男氏より導入スピーチ、Datuk Dr. Daud Mohamad(マレーシア原子力庁長官)より開会挨拶がありました。
 また、町氏および日本PLの横山正氏より、FNCA全体の活動、およびFNCAバイオ肥料プロジェクト活動に関する基調講演が行われました。

各国からのカントリーレポート、および新フェーズの議論

 計8ヶ国の参加国より、それぞれ各国におけるバイオ肥料利用の現状、およびカントリーレポートが発表されました。また、新フェーズの目的および作業計画が議論され、テーマとなる「多機能バイオ肥料」の定義は、全参加者で一致するものとなるよう論点としてあげられ、本フェーズを達成するため、FNCA参加国間の協力と同様に、大学を含む原子力研究機関と農業研究グループとの協力の必要性が強調されました。また、新フェーズのバイオ肥料の定義が「バイオ肥料は特徴づけられた生きた微生物を含む物質である。種、植物の表面、または土壌に利用すると、微生物が植物の根圏または内部に定着し、宿主植物に植物栄養素の供給または効能を増大させることによって成長を促進する。」と定められ、2008年度〜2011年度の作業計画が議論されました。

トピック議論

 トピック議論として、「バイオ肥料接種材の品質保証/品質管理向上のための放射線またはオートクレーブによるキャリアの滅菌」について議論が行われ、農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所の安藤象太郎氏よりリードスピーチがあり、3ヶ国より発表が行われました。また、「農家へのバイオ肥料拡大戦略」として 、フィリピン大学ロスバニョス校のMs. Juliet Anarnaおよびインドネシアボゴール大学のProf. Dr. Iswandi Anasよりリードスピーチが ありました。

2008年 - 2011年の活動計画および協同作業計画

 フェーズUの活動計画が議論され、参加国間の協同作業計画として、以下の通りまとめられました。

1. 多機能バイオ肥料の適用については2つの異なる手法をテストする。
a) ひとつのキャリア(ひとつの接種材)において植物成長促進微生物と病気を抑制する微生物を混合する
b) 異なる機能を持つ2つの別々の接種株を生産し、ひとつの植物で同時に両方を施用する。そしてより良い効果が出る手法を見つける
 
2. 1) 多機能バイオ肥料における共同作業遂行のため、以下のように特定の植物につきそれぞれ調整国を設ける:
 
植物 調整国 参加国
ダイズ タイ 中国、日本、ベトナム
イネ インドネシア マレーシア、フィリピン、タイ
バナナ マレーシア インドネシア、フィリピン
野菜 韓国 インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム
 
2) 菌株の交換(非特許、研究目的のみ)は協力に重要なツールである。ワークショップの参加者は、できるだけ早く提供可能な微生物について横山氏に伝えることとした。この交換のための国の規則を調べることとした。
 
3. 地域 / 国際機関からの特別プロジェクトへの基金を得る


オープンセミナー・フォーラム「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料の開発」

 2日目の午前中には、FNCAワークショップ「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料」に関連し、マレーシア原子力庁でオープンセミナー・フォーラムが開催され、ワークショップ参加者や大学、地元のバイオ肥料産業からの参加者を含め、約60名が参加しました。マレーシア原子力庁のDr. Nahrul Khair Alang Md Rashidから歓迎挨拶があり、食料としてだけでなくエネルギーとしても作物生産が重要であること、また国内組織間、およびFNCA参加国の協力の重要性が強調されました。その後、日本およびマレーシアにおけるバイオ肥料開発の現状等に関する講演が行われ、持続可能な農業に向けたバイオ肥料開発に関し、議論が行われました。


テクニカルビジット

 2日目の午後にはテクニカルビジットが行われ、バイオ肥料関連施設、ガンマガーデン、シナガマ照射施設、およびジャラン・デンケルのマレーシア原子力庁テックパークで、それぞれの活動と施設の概要について説明を受けました。また、マレーシア連邦政府の行政中心地であるプトラジャヤを訪問しました。


2008年度ワークショップの主催国

 2008年3月10-11日に日本・東京で開催される第9回コーディネーター会合で主催国が選ばれることでまとめられました。

議事録

 ワークショップ全参加者により、議事録が議論され、まとめられました。これは2008年3月10-11日に日本・東京で開催される第9回コーディネーター会合で報告される予定です。


FNCA2007バイオ肥料プロジェクト ワークショップ
「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料」
議事録

2008年2月25-29日
マレーシア、クアラルンプール



 2007年2月7日〜9日に東京で開催された第8回FNCAコーディネーター会合での合意に基づき、FNCAバイオ肥料プロジェクトのワークショップが以下の通り開催された。

日 程

2008年2月25日〜29日

場 所

ベスト・ウェスタン・プレミア・セリ・パシフィックホテル(クアラルンプール)
マレーシア原子力庁 (バンギ)

主 催

日本文部科学省(MEXT)
マレーシア科学技術革新省(MOSTI) マレーシア原子力庁

現地事務局

科学技術革新省(MOSTI) マレーシア原子力庁

事務局

原子力安全研究協会 (NSRA)

参加者

中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの8カ国から計20名が参加。ホスト国であるマレーシアからは12名のオブザーバー。 (添付1参照)


プログラム

 添付2参照

オープニングセッション

 オープニングセッションは、マレーシアのDr. Khairuddin Abdul Rahim(マレーシアプロジェクトリーダー(PL)、マレーシア原子力庁)、および日本の田渕敬一氏(文部科学省)から歓迎挨拶があった。また、町末男氏(FNCA日本コーディネーター、文部科学省参与)から「ワークショップの主要な論点」について導入スピーチが行われた後、Datuk Dr. Daud Mohamad(マレーシア原子力庁長官)が開会を宣言した。

セッション1: 導入スピーチ
議長: Mr. Adnan Haji Khalid
       (FNCAマレーシアコーディネーター、マレーシア原子力庁副長官(実務担当))

 参加者の自己紹介によりセッションが始まった。
 町氏より、「FNCA活動および第8回大臣級会合レポート」と題した発表があり、続いて横山正氏(日本PL、東京農工大学)より、「フェーズIの要旨および新プロジェクト『持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料』の概要」と題した発表が行われた。

セッション2:
カントリーレポート1(フェーズIの要旨および各国におけるバイオ肥料利用の現状)
議長: Ms. Julieta Anarna(フィリピン) - Part I
        Dr. Mat Rasol Awang(マレーシア) - Part II

参加国のPL/参加者より、計8つのレポートが発表された。
カントリーレポートの概要は以下の通りである:

「ベトナム・カントリーレポート」 (ベトナム、Dr. Pham Van Toan)
  1. 窒素固定菌、リン溶解菌、植物生長促進根圏細菌(PGPR)または病原体の対立活動を持つ300以上の菌株の単離および接種株生産用10株の選定
  2. 放射線によるキャリア滅菌の効果を他の滅菌方法と比較した試験
  3. マメ、野菜、イネ、コーヒー、コショウの生育、収量、品質におけるバイオ肥料の効果を評価するための6つの圃場試験を行う
  4. 農家向けにバイオ肥料の効果を示すために、10の展示圃を行う
  5. バイオ肥料促進のための普及活動の企画

「Azoraの開発−トウモロコシ向けのPGPRバイオ肥料」
(インドネシア、Ms. Soertini Gandanegara)


 本プロジェクトの第1フェーズでは、単離した株の中からひとつを選別し、温室と圃場でトウモロコシと菌株を接種した効果の評価を行い、さらにトウモロコシ用のPGPRバイオ肥料(マルチ菌株)が開発された。M14多機能株の製剤は、子実の収量に影響を与えることなく、慣行のNPK施肥量を50%減らした。この製剤は後にAzoraと名付けられた。
 バイオ肥料Azoraの利用を拡大するために、野菜における効果の評価を行い、慣行施肥量を50%減らしても、野菜の収量が増加(レタスはFYMと比較して40%まで増)した。農家へ向けたバイオ肥料の紹介は今後も続ける。

「放射線突然変異による微生物農薬の開発」 (韓国、Dr. Young-Kuen Lee)

  1. リン溶解菌バイオ肥料についてレタスでの試験を行い、3-13%の範囲で収量が増加した。
  2. 10種類の植物に寄生する菌に対する抗菌活量を有するB. lentimorbus WJ5 が生物農薬として単離され、16srRNA分析により同定された。

 抗菌活性の改良変異体B. lentimorbus WJ5を、ガンマ線を用いて作製した。生物農薬には、この変異体と4種類のキャリアを用いて試験した。で定式化された。ポットおよび圃場試験で、唐辛子、白菜、ダイコンの植物病に有効であることが立証された。

「タイにおけるバイオ肥料」 (タイ、Dr. Achara Nuntagij)

 インドネシアで放射線滅菌した2種のキャリア(インドネシアの泥炭とタイの泥炭)を用いて、根粒菌の生育と生存についてプレート計数法により研究した。根粒菌の生存菌数は培養後5ヵ月間で約10倍に増加した。しかし、7-11ヵ月の間に菌数は減少した。キャリア中での2年以上の長い培養では根粒菌の生残数は減少した。
 4つの実地試験においてRCBを用いて緑豆の生産性と窒素固定を指標に、キャリアに用いる泥炭について、放射線照射滅菌とオートクレーブの比較を行った。2006年に最初の研究が行われ、最も高い子実の収穫は、照射された泥炭を用いた接種菌を接種した植物で観察された。農家の利益は65 USD/ha に増えることが推定された(対照区は63 USD/ha)。2007年も2006年と同様の結果となり、放射線滅菌した泥炭をキャリアに用いた区が、対照区より高い子実収穫となり、化学肥料区に比べて85 USD/haの純益となった。

「 日本におけるバイオ肥料の商業生産と使用についての現状および将来の方向性」
(日本、横山正氏)


 日本政府はVA 菌根を除いてほとんどのバイオ肥料を認可していない。日本のVA 菌根の生産は2004年で35トンであった。十勝農業協同組合連合会(TFAC)は根粒菌バイオ肥料の生産および配布を行う主な組織である。TFACでは3種類のバイオ肥料が生産され、販売されている。2000年の圃場試験でダイズの子実生産を35%増加させる試験結果を得ている。現在、これらのバイオ肥料を、北海道の農家の約80%が使用している。

「フィリピンにおけるバイオ肥料の現状」
(フィリピン、Ms. Juliet Anarna、Ms. Marcelina Palis)


 フィリピンのバイオ肥料産業は、過剰施用されている化学肥料を減らす大きな可能性を持っている。しかし、アソスピリルム菌バイオ肥料(BIO?N)を除けば、バイオ肥料はまだ十分には農家に利用されていない。継続した化学肥料施用よる環境被害への政府の関心が高まったことにより、農業局を通して、微生物肥料、有機肥料、バイオ有機肥料と組み合わせた施用を促進する政策が導入された。
 フィリピンにおけるバイオ肥料の生産は30年以上も続いている。これは複数の土壌微生物をバイオ肥料に利用することでうまくいっている。しかし、作物に対してバイオ肥料を用いても急速には効果が出ないため、農家がバイオ肥料の品質が悪いと理解しやすく、バイオ肥料の利用は未だ少ない。今日では、政府のサポートにより、農家は徐々にバイオ肥料を作物生産システムに採り入れている。現在、政府は、イネ、トウモロコシ、および高価格な作物などの主要作物の栽培に、無機肥料とバイオ有機肥料を組み合わせた利用を促進する政策を導入している。バイオ肥料の大量生産技術は国において利用可能である。

「マレーシア農産業における『グリーンテクノロジー』強化のための土着のバイオ肥料微生物と原子力技術の利用」 (マレーシア、Dr. Khairuddin Abdul Rahim)

 過去および現在のプロジェクトにおける、研究所間の共同研究、および新たなバイオ肥料製品開発の成果、イノベーション、および出版物について報告があった。エンドユーザーによるバイオ肥料の受容性について議論が行われた。

「中国におけるバイオ肥料の利用とフェーズUの計画」 (中国、Dr. Fan Bingquan)

 中国で使用されているバイオ肥料は6種類で、根粒菌接種材、窒素固定菌接種株、ケイ酸塩細菌接種株、拮抗微生物接種株、リン溶解菌接種株、農薬分解菌接種株である。対象作物はダイズ、水稲、トウモロコシ、じゃがいも、小麦、落花生、テンサイ、綿花、野菜と果樹であった。果樹においては大きな収量増加効果を得た。 中国では、2006年には約250万トンのバイオ肥料が生産され、80種類の微生物がバイオ肥料生産に使われた。次のフェーズでは、リン酸塩利用の効率増大、残留農薬の分解、またダイズ、スイカ、綿花、野菜の連作に関する問題の防止・軽減、に関する多機能バイオ肥料を開発する。

セッション3: プロジェクトの新フェーズの目的および作業計画
議長: 鳴海一成氏(日本)

 このセッションでは、町氏が新プロジェクトの目的と議論のポイントを提案した(添付3)。 各国はこの提案に意見を述べ、基本的にこの12項目の提案に同意した。「多機能バイオ肥料」の定義は、全参加者で一致するものとなるよう論点としてあげられた。Prof.Dr. Iswandi Anasが統合有害生物管理(IPM)に重要な役割を持つバイオ昆虫農薬は多機能バイオ肥料の接種材となりうると指摘した。Dr. Mat Rasol Awangは経済的評価が新プロジェクトの一つの項目となるべきであると指摘した。本フェーズを達成するためには、FNCA参加国間の協力と同様に、大学を含む原子力研究機関と農業研究グループとの協力の必要性が強調された。

 「多機能バイオ肥料とその利用に期待される利益」と題して以下のリードスピーチが行われた。

 「日本における生物農薬を用いた野菜類病害の防除」(日本、相野公孝氏)
 作物病害を防除するために、生物農薬は化学農薬に比べより環境に優しい手段であると考えられる。日本においては、様々な野菜の病気に対し、これまで14の生物農薬が正式に登録されている。商業用に登録されている生物農薬の紹介と、生物農薬による、野菜の病害防除管理について概説され、生物農薬の有効成分である微生物を生きたまま野菜の種子にコーティングする画期的な技術が紹介された。

論点:
 1)生物農薬の効果の保証
 2)農家の生物農薬に対する認識
 3)生物農薬に含まれる内生細菌の動態

Dr. Khairuddin Abdul Rahim (マレーシア)

 植物にとってより有効な栄養の供給や生産、生物農薬の特性、病害虫と病気に対する防御を含む、期待される利益について議論が行われた。多機能バイオ肥料の好例はアーバズキュラー菌根で、そのいくつかは上記の特性を持つと報告された。

セッション3: プロジェクトの新フェーズの目的および作業計画(続き)
議長: Dr. Pham Van Toan(ベトナム)

このセッションでは以下の通り発表が行われた:

Associate Professor Dr. Radziah Othman (マレーシア)
「作物における混合接種株(AMF と PGPR)の利用」

「2008年-2011年の活動計画」 (日本、横山正氏)
挑戦と論点は以下の通り:

1) 多機能バイオ肥料開発のための1種類の菌株または混合菌株
2) 原子力研究機関、大学、農業省の協力と、各国3グループからの代表者の会合参加
3) 放射線滅菌の利点と経済的効果
4) 適切なキャリアの選択(例: おがくず、ピート)
5) 異なる土壌環境下におけるバイオ肥料の効果の検証(例: 酸性土、アルカリ土)
6) 各地域で試験に用いる微生物単離に対する各国の協力
7) イネ、マメ科作物など、対象作物の選択
8) 生物農薬の役割
9) バイオ肥料の圃場試験
10) 圃場でのバイオ肥料微生物の動態のモニタリング手法

「多機能バイオ肥料の対象植物」 (インドネシア、Prof. Dr. Iswandi Anas)

 イネ、トウモロコシ、ダイズはインドネシアにおいて最も重要な食用作物である。インドネシア政府は、これら食用作物の輸入を減らすために、生産増加のいかなる努力についても強力にサポートしている。イネ集約栽培(System of Rice Intensification, SRI)が進んでいる。SRIの新技術の主な特徴は、より若い苗(出芽後8日目)を用いること、湛水状態ではなく、乾田状態で、30×30cmの広いスペースに1苗/1盛土で植えることである。この新手法は、バイオ肥料の利用を可能にする。ダイズ生産増加のために、2008年に政府はダイズの作付面積を60万haまで増やすことを計画した。これは根粒菌接種株の需要が増えることを意味する。近年、トウモロコシの作付面積もまた増加している。
 しかしながら、環境問題のため無機肥料の利用は制限されるべきである。近年はオーガニック製品の需要が世界的に増加しており、インドネシアでも同じである。野菜などのオーガニック製品生産におけるバイオ肥料(窒素固定菌、リン溶解菌、菌根菌、拮抗微生物)の役割は非常に重要である。そのため、イネ、トウモロコシ、ダイズ、および野菜はインドネシアで利用されるバイオ肥料の主要対象植物である。
 また、インドネシアには大きな森林植林会社がある。これらは主に根粒菌接種が必要なアカシアを育成しており、年間百万もの苗が必要とされる。よい苗にするためには、根粒菌接種が不可欠である。そのため、バイオ肥料の需要は増大している。

「多機能バイオ肥料に関するイオンビームを利用した微生物突然変異育種の研究開発」
(日本、鳴海一成氏)


 イオンビーム育種は、植物の新品種作出だけではなく、微生物の有用変異体を獲得するための効果的な方法となりつつある。この放射線を利用した技術は、新規多機能性バイオ肥料の開発にも適用可能である。同様に、韓国のカントリーレポートで示された様に、ガンマ線照射によってもバイオ肥料の機能改良を行うことが出来る。よって、必要であれば、既に確立された実施手順をともにして、放射線微生物育種によるバイオ肥料の開発・改良の可能性を探ることを参加国に勧める。

「ポットと圃場試験を含む2008から2011年度の研究計画」 (日本、安藤象太郎氏)

主要な論点は以下の通りである。

1) ポットと圃場試験では、対照区を設けなければならない。微生物を含まないキャリアか微生物を含むキャリアを滅菌したものを、対照区では用いる。放射線によって滅菌した微生物を含むキャリアは、よい対照区となる。
2) 異なる土壌における圃場試験は重要であり、土着菌との競合を克服するために、土着菌株の分離も続けるべきである。
3) 提案されたポットと圃場試験をまとめると、共通した対象作物として、ダイズを含むマメ科作物と稲が、それぞれ5カ国と3カ国から提案されている。
4) 試験区の大きさの重要性もインドネシアから提案された。
5) 地域における重要性とフザリウム菌による立ち枯れ病の問題から、バナナを対象作物に加えることがマレーシアから提案され、インドネシアとフィリピンによって支持された。

セッション4: バイオ肥料接種材の品質保証/品質管理向上のための放射線またはオートクレーブによるキャリアの滅菌
議長: 町末男氏

以下の通りリードスピーチが行われた:

「ベトナムにおける放射線滅菌キャリアの長い保存期限のためのより良い品質保証を示す経験」 (ベトナム、Dr. Pham Van Toan)

 趣旨は以下の通りである: 1)放射線滅菌はキャリアの品質、有用な微生物の保存期限、汚染物質の減少に利点がある。2)放射線滅菌は、芽胞形成菌を完全に破壊でき、この点ではオートクレーブより費用も安い。3)大規模な接種材生産には放射線滅菌が必要である。

「近年の品質保証/品質管理における問題」
(インドネシア、Ms. Soertini Gandanegara)


 バイオ肥料キャリアの滅菌には放射線滅菌が効果的かつ効率的な技術として立証された。無菌性保証レベル(SAL)を満たすことにより適正線量を決めることは、消費者にとって極めて重要である。それに失敗した場合には品質保証において問題が起こり、それにより汚染微生物がバイオ肥料微生物の生育を妨げる。

「オートクレーブと比較した25kGyでのキャリアの照射費用」
(韓国、Dr. Young-Kuen Lee)


 バイオ肥料キャリアの放射線滅菌はより好まれると考えられる。なぜなら次のような効果をもたらすからである: 1)多機能微生物の保存期限の拡大、2)バイオ肥料内の有害な微生物の除去。照射費用を節約するためには、滅菌線量を得られる初期のバイオバーデンを良く観察したほうがよい。滅菌線量は初期のバイオバーデンにより25kGy以下ともされる。

会合では以下の点について同意した:
  1. 20-30kGy で放射線滅菌キャリアは、熱滅菌キャリアよりも接種材の保存期限の点でより優れている。
  2. 2006年のインドネシアのレポートに関して、インドネシアのキャリア(ピート/フィルターケイキ(汚泥のようなもの))の照射費用は25 kGy でIDR 44/袋、50 kGy でIDR 84/袋であった。一方、オートクレーブによる費用はIDR 27+人件費。バイオ肥料の価格がIDR 20,000/袋と考えれば、照射費用は重要ではない。
  3. 放射線滅菌はバイオ肥料の大規模生産により適している。高温のオートクレーブによる滅菌は、バイオ肥料の小規模生産に便利である。
  4. オートクレーブと比較して、各国におけるキャリアの照射費用はキャリアの輸送費も含めて計算されるべきである。費用分析は2008年に行われるべきである。

セッション5: 農家へのバイオ肥料拡大戦略
議長: Dr. Achara Nuntagij (タイ)

 このセッションではMs. Juliet Anarna(フィリピン)と Prof. Dr. Iswandi Anas(インドネシア)のリードスピーチが なされた。

Ms. Juliet Anarna (フィリピン)

 農家へバイオ肥料技術が首尾よく受け入れられ移転されるためには、政府のサポートが必要である。技術展示農場の設置やセミナー、農家や技術者のための研修を通してバイオ肥料が認識されうる。バイオ肥料に関する大規模なキャンペーンや情報普及も、技術促進における戦略の一部である。展示圃、展示会、メディア等によるアプローチも、農家が現在の技術を利用できるようになる訓練の一助となる。バイオ肥料の認識のためには、民官双方による連携と共同作業が必要とされる。

Prof. Dr. Iswandi Anas (インドネシア)

 バイオ肥料の拡大において政府のサポートは非常に重要である。国際的に共通した基準を用いてバイオ肥料の規格化が確立されるべきである。バイオ肥料の規格化は、バイオ肥料のより良い品質を保つこと、また、農家や消費者が品質のよいバイオ肥料を得ることを保証することを意味する。それゆえ、政府は市場で売られているバイオ肥料の品質を調査する中立組織を設置すべきである。
 バイオ肥料施用のデモプロットは農家にバイオ肥料を紹介するのにとても効果的な方法である。パンフレット、ラジオやテレビなどのメディアを通したバイオ肥料のキャンペーンが必要である。農業者組合、特にそのリーダーとのリンケージが必要である。また、農家へのバイオ肥料拡大を早めるためには、肥料会社との連携も必要である。

このスピーチセッションでは以下の問題点がカバーされた:

1) 政府の方針
2) 野外デモプロット−結果を見ると農家が受容しやすい
3) メディアによるキャンペーン(例: テレビ、ラジオ)
4) 農家との連携−研究者が農家を訓練する
5) “環境保護政策”のためのプランテーション産業による承認の獲得
6) バイオ肥料会社との連携
7) バイオ肥料の利点と利益(環境保護と費用)−バイオ肥料の費用は慣行に用いる化学肥料より低いか同じであるべき

セッション6: 2008年−2011年の活動計画
議長: Dr. Khairuddin Abdul Rahim (マレーシア)

以下のリードスピーチがなされた。

横山正氏 (日本)

フェーズTのバイオ肥料の定義:
バイオ肥料は特徴づけられた生きた微生物を含む物質である。種、植物の表面、または土壌に利用すると、微生物が植物の根圏または内部に定着し、宿主植物に植物栄養素の供給または効能を増大させることによって成長を促進する。

フェーズUの活動計画例:
フィリピンの場合、Bio-Nでのアゾスピリルム株が非常に重要である。
フィリピンがオートクレーブ滅菌法の代わりにBio-Nの照射滅菌法を確立できたならば、FNCAバイオ肥料プロジェクトの大きな成果となる。
タイの場合、多くのすばらしい接種材とバイオ肥料開発の業績がある。しかしバイオ肥料の生産量は接種材を含むキャリアの品質管理問題で徐々に減少している。タイがバイオ肥料のための照射滅菌法を確立でき、またタイ農家によるバイオ肥料の施用が増加できたならば、これも FNCAバイオ肥料プロジェクトの大きな成果となる。
そしてブラディリゾビウムとAMFを含む新接種材を開発できたなら、これは実際に多機能バイオ肥料となる。

Dr. Pham Van Toan (ベトナム)

議論ポイント:
1) 接種材生産に焦点を置く
2) バイオコントロール対バイオ肥料
3) 放射線照射によるキャリア滅菌
4) 内生微生物

各国の活動計画は添付4の通り。

セッション6: FNCA参加国間の協同作業計画
議長: Prof. Dr. Iswandi Anas(インドネシア)

以下のリードスピーチがなされた。

Ms. Marcelina Palis (フィリピン)

議論ポイント:
1) 実施計画
2) 協力例
選択された作物:
  バナナ (マレーシア、フィリピン)
イネ (インドネシア、フィリピン)
野菜 (タイ、ベトナム、フィリピン、中国)

選択された微生物

- 各国間で菌株の交換。各国の規則も考慮する。
- 変異菌株
3) 各国間の微生物の交換は各国政府における生物多様性条約による規則により困難を伴うことが認識された。

Dr. Fan Bingquan (中国)

議論点:
1) より強い協力−政府によるサポート(資金)
2) 興味のある共通した対象植物
3) 情報交換(例: ワークショップ)
4) 研究者間の協力の開始
5) 国際的資金
6) ヨーロッパなどの他の諸国も含む
7) 接種材に関する協力方法
8) 協力における準備プログラム

Prof. Emeritus Dr. Nantakorn Boonkerd (タイ)

議論点:
1) 研修プログラム−様々な国からの参加者
2) メールやメーリングリスト等を通じての情報交換
3) イネ、マメ、バナナに関する協力作業

 Ms. Marcelina Palis (フィリピン)の発表に基づいて議論がなされた。続いて、Dr. Fan Bingquan (中国)およびProf. Dr. Nantakorn Boonkerd(タイ)のコメントがあった。

まとめ/結論
  1. 多機能バイオ肥料の適用については2つの異なる手法をテストする。
    a) ひとつのキャリア(ひとつの接種材)において植物成長促進微生物と病気を抑制する微生物を混合する
    b) 異なる機能を持つ2つの別々の接種株を生産し、ひとつの植物で同時に両方を施用する。そしてより良い効果が出る手法を見つける。
  2. 1) 多機能バイオ肥料における共同作業遂行のため、以下のように特定の植物につきそれぞれ調整国を設ける:

    植物 調整国 参加国
    ダイズ タイ 中国、日本、ベトナム
    イネ インドネシア マレーシア、フィリピン、タイ
    バナナ マレーシア インドネシア、フィリピン
    野菜 韓国 インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム

    2) 菌株の交換(非特許、研究目的のみ)は協力に重要なツールである。ワークショップの参加者は、できるだけ早く提供可能な微生物について横山氏に伝えることとした。この交換のための国の規則を調べることとした。
  3. 地域/国際機関からの特別プロジェクトへの基金を得る

オープンセミナー・フォーラム「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料の開発」

 FNCAワークショップ「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料」に関連して、2008年2月26日(火)、バンギの科学技術革新省マレーシア原子力庁でオープンセミナー・フォーラムが開催された。ワークショップ参加者や大学、地元のバイオ肥料産業からの参加者を含め、本プログラムへは約60名が参加した。Dr. Nahrul Khair Alang Md Rashid(マレーシア原子力庁)から歓迎挨拶がなされ、食料としてだけでなくエネルギーとしても作物生産が重要であること、また国内組織間,、およびFNCA参加国の協力の重要性について議論した。

オープンセミナー

オープンセミナーでは以下の3つの発表がなされた。

町末男氏(日本)よって、「持続可能な開発のための放射線技術」と題した発表が行われた。

Mrs. Suriza Anua, Manager(マレーシア)は、 「マレーシア農業におけるバイオ肥料とバイオ肥料生産(TRICHOGOLD)を促進する放射線技術の可能性」と題して、会社の経験を話した。

安藤象太郎氏(日本)より、「バイオ肥料の日本における利用状況と世界の趨勢」と題した発表が行われた。内容は、1)日本におけるバイオ肥料資材の紹介、2)バイオ肥料とEM菌との違い、3)農業用微生物資材の評価法の提案、4)接種菌の新しい追跡法、5)求められるバイオマス生産用作物用のバイオ肥料、であった。

フォーラム

町末男氏(日本)がフォーラムの議長を務めた。

メンバー:
Prof. Dr. Zulkifli Haji Shamsuddin(マレーシア)
Prof. Dr. Nantakorn Boonkerd(タイ)
Prof. Dr. Iswandi Anas(インドネシア)
Dr. Pham Van Toan(ベトナム)

 議長は、オープンセミナー・フォーラムはFNCA上級行政官会合およびFNCAコーディネーター会合で議論されたように、FNCAワークショップの一部として高く推奨されると述べた。

議論点:
  1. バイオ肥料産業の現状とその地域における購買意欲
  2. 作物生産、食の安全性
  3. 拡大のためのプログラムと戦略
  4. 新多機能バイオ肥料
  5. バイオ肥料の基準、方針、規則、法律
  6. 各国内の組織間の協力
  7. バイオ肥料プロジェクトのFNCA参加国間の協力体制
重要点:
  1. 持続可能な農業に向けたバイオ肥料の役割
  2. バイオ肥料開発における原子力技術の役割(突然変異、滅菌、および品質
  3. バイオ肥料拡大戦略
  4. バイオ肥料の問題点

テクニカル・ビジット

 バイオ肥料関連施設、ガンマガーデン、シナガマ照射施設、およびジャラン・デンケルのマレーシア原子力庁テックパークで、それぞれの活動と施設の概要について説明を受けた。また、マレーシア連邦政府の行政中心地であるプトラジャヤを訪問した。

2008年度ワークショップの主催国

 2008年3月10-11日に日本・東京で開催される第9回コーディネーター会合で主催国が選ばれることに参加者は同意した。

議事録の検討と承認

 議事録はワークショップ全参加者により議論され承認された。これは2008年3月10-11日に日本・東京で開催される第9回コーディネーター会合で報告される。

添付:
  1. 参加者およびオブザーバーリスト
  2. プログラム
  3. セッション3 (サマリー)
  4. 2008年 - 2011年活動計画

FNCA2007バイオ肥料プロジェクト ワークショップ
「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料」
プログラム

2008年2月25-29日
マレーシア、クアラルンプール


共催
科学技術革新省(MOSTI) マレーシア原子力庁 (NUCLEAR MALAYSIA)(マレーシア)
文部科学省(日本)

●2008年2月25日(月)

オープニングセッション(議長:マレーシア原子力庁)
9:00−9:05 歓迎挨拶
マレーシアバイオ肥料プロジェクトリーダー、マレーシア原子力庁
Dr. Khairuddin Abdul Rahim
9:05−9:15

歓迎挨拶
文部科学省研究開発局研究開発戦略官付 田渕敬一氏

9:15−9:25 導入スピーチ:ワークショップの主要な論点
FNCA 日本コーディネーター 町末男氏
9:25−9:30 開会挨拶
マレーシア原子力庁長官 Datuk Dr. Daud Mohamad
9:30−9:40 参加者紹介
9:40−9:50 グループ写真撮影
9:50−10:10 コーヒーブレイク
セッション1:導入発表(議長:Mr. Adnan Haji Khalid、マレーシア)
10:10−10:30 FNCAの活動および第8回大臣級会合レポート
FNCA 日本コーディネーター 町末男氏
10:30−10:50 フェーズ1のサマリーおよび新プロジェクト「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料」のアウトライン
日本バイオ肥料プロジェクトリーダー
東京農工大学大学院准教授 横山正氏
セッション2:カントリーレポート1
(フェーズ1のサマリーおよび各国におけるバイオ肥料利用の現状)
Part I(議長: Ms. Julieta Anarna、フィリピン)
10:50−12:30 ベトナム、インドネシア、韓国
12:30−14:00 昼食
セッション2:カントリーレポート1(フェーズ1のサマリーおよび各国におけるバイオ肥料利用の現状)Part II(議長: Dr. Mat Rasol Awang,、マレーシア)
14:00−15:30 日本、タイ、フィリピン、マレーシア
15:30−15:45 コーヒーブレイク
セッション3:プロジェクトの新フェーズの目的および作業計画
(議長:鳴海一成氏、日本)
15:45−15:55 新フェーズの目的と議論の主要ポイント
FNCA 日本コーディネーター 町末男氏
15:55−17:30 多機能バイオ肥料とその利用の可能な利益
リードスピーチ:兵庫県立農林水産技術総合センター 相野公孝氏  マレーシア原子力庁 Dr. Khairuddin Abdul Rahim

議論

20:00−22:30 公式レセプション (開催場所: Restoran Seri Melayu)
マレーシア原子力庁長官主催


●2008年2月26日(火)

オープンセミナー 於マレーシア原子力庁セミナーホール
(議長:マレーシア原子力庁)
9:00-9:10 開会挨拶
マレーシア原子力庁副長官(研究技術開発プログラム)
Dr. Nahrul Khair Alang Md Rashid
9:10-9:40 「持続可能な開発のための放射線技術」
文部科学省顧問 町末男氏
9:40-10:10 「マレーシア農業におけるバイオ肥料とバイオ肥料生産
(TRICHOGOLD)を高める放射線技術のポテンシャル」
マレーシア農業ハイテク社(MYAGRI)生産部長Mrs. Suriza Anua
10:10-10:40 「微生物肥料の日本における利用状況と世界の趨勢」
農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所上席研究員
安藤象太郎氏
10:40-11:00 ティーブレイク
11:00-12:45 パネルディスカッション
議長:町末男氏(日本)
パネルメンバー: Prof. Dr. Zulkifli Haji Shamsuddin(マレーシア)
  Prof. Emeritus Dr Nantakorn Boonkerd(タイ)
  Prof. Dr. Iswandi Anas (インドネシア)
  Dr. Pham Van Toan (ベトナム)
12:45-14:00 昼食
14:00-16:00 マレーシア原子力庁施設訪問


●2008年2月27日(水)

セッション3:プロジェクトの新フェーズの目的および作業計画(続き)
(議長:Dr. Pham Van Toan、ベトナム)
9:00-10:00 混合微生物の選択および微生物コンソーシアムの影響
リードスピーチ:
スラナリー工科大学Prof. Dr. Nantakorn
プトラ大学Prof. Zulkifli Hj. Shamsuddin/ Dr. Radziah Othma
10:00-11:00 多機能バイオ肥料の対象植物
リードスピーチ:
日本原子力研究開発機構 鳴海一成氏
ボゴール農業大学 Prof. Dr. Iswandi Anas
11:00-12:30 カントリーレポート(中国)
12:30-14:00 昼食
セッション4: バイオ肥料接種株の改良された品質保証/品質管理のために放射線またはオートクレーブによるキャリアの滅菌
(議長:町末男氏、日本)
2008-11作業計画(ポット、フィールド試験を含む)
リードスピーチ 
農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所 安藤象太郎氏
タイ農業省 (DOA) Dr. A. Nuntagij
14:00-14:30 ベトナムの放射線滅菌キャリアにおけるより長い品質保持期限のためのよりよい品質管理を示す経験
農業地方開発省 Dr Pham Van Toan
品質保証/品質管理の現状における問題
インドネシア原子力庁(BATAN)Ms. Soertini Gandanegara
14:30-15:00 既存放射線施設の有効性および各国における農業センターと放射線センター間協力に必要なアレンジ
15:00-15:30 オートクレーブと比較して25kGyでのキャリアの照射費用
リードスピーチ:
韓国原子力研究所(KAERI) Dr. Young-Keun Lee
15:30-15:45 コーヒーブレイク
セッション5:農家へのバイオ肥料拡大戦略(議長:Dr. Achara Nuntagij、タイ)
15:45-17:30 リードスピーチ
分子生物学バイオテクノロジー国立研究所(BIOTECH)
Ms. Julieta Anarna
ボゴール農業大学 Prof Dr. Iswandi Anas
議論(主要な論点)
  - 政府の方針
  - メディアによる野外デモンストレーションおよびキャンペーン
  - 農業者組合とバイオ肥料会社のリンケージ
  - 環境保護と費用に関するバイオ肥料の利点および利益


●2008年2月28日(木)

セッション6:作業計画2008-11
(議長:Dr. Khairuddin Bin Abdul Rahim、マレーシア)
9:00-9:20 リードスピーチおよび提案
東京農工大学大学院 横山正氏
ベトナム農業地方開発省 Dr Pham Van Toan
9:20-10:30 各国のカントリープログラム計画
フィリピン
10:30-10:45 コーヒーブレイク
10:45-12:00 各国のカントリープログラム計画(続き)
ベトナム、タイ、マレーシア、日本、インドネシア、中国、韓国
12:00-13:30 昼食
13:30-16:30 FNCAメンバー諸国間の協同作業計画
(議長:
Prof Dr. Iswandi Anas、インドネシア)
リードスピーチ:
フィリピン農業省 Ms. Marcelina Palis
中国農業科学アカデミー Dr. FAN Bingquan
スラナリー工科大学 Prof Dr. Nantakorn Boonkerd
議論点
  - 共通目的
  - 選択した微生物
  - 選択した植物
  - ポット試験、フィールド試験
  - 作業の共有
  - タイムスケジュール


●2008年2月29日(金)

セッション7:議事録および閉会
9:30-11:00 議事録の確認
11:00-11:20 コーヒーブレイク
11:20?12:20 閉会挨拶
ボゴール農業大学 Prof Dr. Iswandi Anas
東京農工大学大学院  横山正氏
マレーシア原子力庁 Dr. Khairuddin Abdul Rahim

FNCA2007バイオ肥料プロジェクト ワークショップ
「持続可能な農業に向けた多機能バイオ肥料」
参加者リスト

2008年2月25-29日
マレーシア、クアラルンプール



1

China

Dr. FAN Bingquan

Vice Director of Division of Agricultural Microbial Resources and Utilization, Institute of Agricultural Resources and Regional Planning, Chinese Academy of Agricultural Sciences
Vice Director of Agricultural Culture Collection of China (ACCC)

2

Indonesia

Ms. Soertini Gandanegara

Senior Research Scientist
Fertilizer and Plant Nutrition Section
Division of Agriculture
Center for the Application of Isotope and Radiation Technology
National Nuclear Energy Agency (BATAN)

3

Indonesia

Prof Dr. Iswandi Anas

Bogor Agricultural University, Head of of the Laboratory of Soil Biotechnology Department of Soil Sciences and Land Resources, Fac. of Agriculture

4

Korea

Dr. LEE Young-Keun

Principal Researcher, Advanced radiation Technology, Korea Atomic Energy Research Institute

5

Malaysia

Dr. Khairuddin Bin Abdul Rahim

Senior Research Officer/Manager
Bioindustry Group
Division of Agrotechnology and Biosciences
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

6

Malaysia

Mr. Ahamad Sahali Mardi

Manager, Agromanagement Group
Division of Agrotechnology and Biosciences
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

7

Malaysia

Dr. Mat Rasol Awang

Manager, Bioprocess Group
Division of Agrotechnology and Biosciences
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA)

8

The Philippines

Ms. Julieta Anarna

University Researcher I, National Institute of Molecular Biology and Biotechnology (BIOTECH)

9

The Philippines

Ms. Marcelina J. Palis

Supervising Agriculturist and Chief, Soil Biology Section, Soil and Water Resources Research Division, Bureau of Soils and Water Management , Department of Agriculture

10

Thailand

Dr. Achara Nuntagij

Senior Researcher
Soil Micro-Biology Group
Division of Soil Science
Department of Agriculture (DOA)

11

Thailand

Prof Dr. Nantakorn Boonkerd

Emeritus Professor, School of Biotechnology, Institute of Agricultural Biotechnology, Suranaree University of Technology

12

Viet Nam

Mr. Luong Huu Thanh

Research officer, Department of Microbiology, Soils and Fertilizers Research Institute

13

Viet Nam

Dr. Pham Van Toan

Director of Office for Biotechnology Program, Ministry of Agriculture & Rural Development

14

Japan

Dr. Tadashi Yokoyama

Doctor of Agriculture, Faculty of Agriculture
Tokyo University of Agriculture and Technology

15

Japan

Dr. Issay Narumi

Group Leader, Principal researcher,
Gene Resource Resaearch Group,
Quantum Beam Science Directorate Radiation-applied Biology Division,
Japan Atomic Energy Agency

16

Japan

Dr. Masataka Aino

Plant Protection Department,
Agricultural Technology Institute
Hyogo Prefectural Technology Center for Agriculture, Forestry, and Fisheries

17

Japan

Dr. Shotaro ANDO

Research Leader, Forage Production and Agro-Environment Research Team, National Institute of Livestock and Grassland Science,

18

Japan

Dr. Sueo MACHI

FNCA coordinator of Japan

19

Japan

Mr. TABUCHI

Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT)

20

Japan

Ms. Chiaki INOKOSHI

Senior Member, International Affairs and Research Department,
Nuclear Safety Research Association (NSRA)

Observer

1

Malaysia

Phua Choo Kwai Hoe

Research Officer,
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

2

Malaysia

Ahmad Nazrul Abd Wahid

Research Officer,
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

3

Malaysia

Pauline Liew Woan Ying

Research Officer,
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

4

Malaysia

Rosnani Abdul Rashid

Research Officer,
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

5

Malaysia

Shyful Azizi Abdul Rahman

Research Officer,
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

6

Malaysia

Maznah Mahmud

Research Officer,
Malaysian Nuclear Agency (NUCLEAR MALAYSIA), MOSTI

7

Malaysia

Prof. Dr Zulkifli Hj Shamsuddin

Contract Professor
Universiti Putra Malaysia

8

Malaysia

Accociated Prof. Dr Radziah Othman

Associate Professor
Universiti Putra Malaysia



Forum for Nuclear Cooperation in Asia