FNCA


FNCA   FNCA Meeting

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大臣級会合

第24回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)

第23回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第22回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第21回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第20回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第19回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第18回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第17回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第16回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第15回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
カントリーレポート(英文)

第14回
概要
プログラム
参加者リスト
決議

第13回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
カントリーレポート(英文)

第12回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第11回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第10回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第9回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)

第8回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)
共同コミュ二ケ

第7回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)

第6回
概要
プログラム
参加者リスト
要約

第5回
プログラム
参加者リスト
要約
報告
ポスター展示

第4回
概要
プログラム
参加者リスト(英文)
要約
報告
Summary Report (PDF)

第3回
概要
プログラム
参加者リスト
要約
ハイライト

第2回
概要
プログラム
参加者リスト
要約

第1回
概要
共同コミュ二ケ

アジア原子力協力フォーラム(FNCA)
第14回大臣級会合
概要

2013年12月19日(木)、日本・東京(三田共用会議所)



 内閣府及び原子力委員会は、平成25年12月19日(木)に日本・東京(三田共用会議所)において、第14回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)大臣級会合を開催した。
 FNCA参加国から大臣級代表(大臣2ヵ国、副大臣3ヵ国、原子力行政機関長他)が一堂に会し、これまでのFNCAにおける放射線利用及び原子力発電に関する様々な取組の成果が報告され、今後の活動に対する指示が決議案として取りまとめられた。
 「FNCAプロジェクトの成果の活用」に係る円卓討議においては、放射線利用の有用性や効用をしっかりと発信することがFNCAのような国際的な枠組みの大きなミッションであることが確認された。「核セキュリティ文化の醸成」に係る円卓討議においては、我が国から、アジア地域の核セキュリティ文化醸成に向けて、日本が積極的に貢献するための方策が提案された。
 また、福島第一原発事故に係る情報発信はFNCAに期待される重要な役割の一つであり、廃止措置へ向けた取組の現況や今後、汚染水対策等ついて、経産省より詳細な説明が行われた。
(プログラム)(参加者リスト) 

(1)  開会・歓迎挨拶
 開会にあたり、山本一太内閣府特命担当大臣が開会・歓迎挨拶を行い、各国参加者に対して歓迎の辞を述べると共に、FNCAという枠組みでの原子力分野での協力活動が、各国の社会経済的発展と国民福祉の向上に一層効果的に寄与することを期待している旨が述べられた。また、我が国が責任あるエネルギー政策を再構築すべく検討を進めていること、それに係る我が国の原子力政策の状況が紹介された。

山本一太内閣府特命担当大臣

会合の様子
(2)  カントリーレポート
 各国代表より、各国におけるFNCA活動を含む放射線利用の幅広い成果や、今後の研究開発計画、エネルギー政策、原子力発電の導入・新増設計画、基盤整備の計画等が紹介された。
(3)  活動報告
 町末男FNCA日本コーディネーターから、FNCAの下で進められている10プロジェクトの活動報告があった。特に放射線利用分野のプロジェクトでの注目すべき成果としてフィリピンでの「バイオ肥料の商用化開始」、「子宮頸がんの放射線治療による生存率の向上」が紹介された。今後に向けた活動提案として、FNCAコーディネーターとプロジェクトリーダー間の年次会合を開催し、双方向の情報共有を進めていくことが提案された。
 また、今年8月に開催された「原子力発電のための基盤整備に向けた検討パネル」第5回会合結果について、パネル会合議長の尾本彰東工大特任教授より、福島第一原発事故の現況、新規制基準の情報共有、EPR(緊急時対応・準備)、核セキュリティ、ステークホルダー・インボルブメント、中小型炉開発に関する討議が行われたこと、今後のテーマとして中小型炉開発、TSO(技術支援機関)、福島第一原発対応状況、ステークホルダー・インボルブメント等があることが報告された。

尾本彰
東京工大特任教授

中西宏典
経済産業省大臣官房審議官

(4)  円卓討議
 「FNCAプロジェクトの成果の活用」:FNCAプロジェクトの研究成果をいかに実用化に繋げるかとの課題を討議した。まず、町FNCA日本コーディネーターより、日本では放射線利用(含、アイソトープ)の市場が原発市場に匹敵する規模がありながら、アジア諸国ではFNCAプロジェクトの研究成果が商用化に繋がりにくいとの課題が報告され、対策として研究部門とエンドユーザー部門を結びつけるコーディネーション委員会の設立が提案された。アルマンダ・M・デラ・ローサフィリピン原子力研究所所長より、プロジェクト成果のエンドユーザーへの連携策として、「技術移転法(2009年)」による研究側への成果報酬分配などが紹介された。マレーシアから、バイオ肥料での成功例の紹介、カザフスタンから商業化組織として「原子力技術パーク」の紹介があった。山本大臣より、福島第一原発事故以降は慎重な発信にならざるを得ないが、FNCAの成果は顕著であり、継続的に普及に取り組むことが重要であるとのご発言があった。

町末男
FNCA日本コーディネーター

アルマンダ・M・デラ・ローサ
フィリピン原子力研究所所長

「核セキュリティ文化の醸成」:核セキュリティの重要性と文化に関する理解の醸成を目的とした討議を行った。まず、カルロス・トーレス・ビダルIAEA核セキュリティ室予防課課長より、核セキュリティ文化の構築には訓練、教育に加えて「マネジメント・システム」と「個人の行動」に関する自己診断の重要性が指摘された。ジャロット・スリスティオ・ウィスヌブロトインドネシア原子力庁長官より、同国原子力庁研究所にて800人を対象に実施された「自己診断」の成功事例が紹介された。韓国、モンゴル、カザフスタン、中国より自国での取組状況と課題が紹介された。山本大臣より、核セキュリティ文化の醸成というチャレンジングな課題を取上げたことへの高い評価とともに、良好事例を積み上げるというアプローチの提案があった。文科省から、核セキュリティ文化醸成へ向けた以下の取組が提案された;@日本原子力研究開発機構核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)がIAEAの協賛で2014年に日本で実施するセミナーへのアジア諸国の参加、AFNCA各国でベストプラクティスをFNCAウェブサイトにて共有。

カルロス・トーレス・ビダル
IAEA核セキュリティ室予防課課長

ジャロット・スリスティオ・ウィスヌブロト
インドネシア原子力庁長官
(5)  決議の概要
 以上の議論を踏まえ、以下のような決議を採択した。(決議(仮訳)
  • 原子力発電の基盤整備に向けて、福島第一原発事故の教訓の共有、継続検討テーマであるステークホルダー・インボルブメント、緊急時対応と地域協力、及び新規テーマである中小型炉の検討での協力を進める。
  • 人材育成計画に関与する上級行政官の参加するワークショップを通じ、各国の人材育成機会の見直しを奨励する。
  • 放射線利用分野、特に天然高分子の放射線処理、バイオ肥料、放射線育種に関するFNCAの成果の実用化を加速させるため、エンドユーザーとのネットワークの構築に努める。
  • FNCAプロジェクトの一層の生産性向上と協力強化のため、各国にてプロジェクト毎の運営委員会とプロジェクトリーダー会合の設立を奨励する。
  • 各国政府及び関連ステークホルダーによる、国際的なベストプラクティスに沿った核セキュリティ文化の醸成を奨励する。

(6) 会合議長である山本大臣より、既に14年にわたるFNCAの活動の重要性は今次会合でも確認されたものの、その地道な取組を更に世界に発信していくことが課題であるとの指摘があり、今次会合の閉会にあたり、「核セキュリティ文化の醸成」、「FNCAプロジェクトの成果の活用」、「原子力平和利用とアジア地域の発展への貢献」の3点についての議長声明が発出された。(議長声明)

以 上