テクネシウム99mジェネレータの性能を実証
テクネシウム99mは、核医学診断で最も多く利用されているラジオアイソトープですが、アジア諸国は大半を輸入に頼っております。研究炉を利用して自給することは安定供給の確保と外貨節約という大きな貢献ができます。
本プロジェクトは、原子炉で天然モリブデンを中性子照射して生産したモリブデン99(半減期67時間のモリブデン99が崩壊してテクネシウム99mとなる)ジルコニウム重合体の化合物(PZC)で吸着し、核医学診断用のテクネシウム99mを生産する「テクネシウム99mジェネレータ」を開発することが目的です。
PZCは日本原子力研究所と(株)化研が開発した画期的な吸着材で、@モリブデン99の吸着性能、Aテクネシウム99mの溶離率、Bモリブデン99の脱離率など、すぐれた性能を発揮します。
2003年にはインドネシア原子力庁(BATAN)のホットセルに設置されたテクネシウム99mジェネレータを使った実証実験が開始され、2004年末までに基本的な製造技術が確立されました。
今後は、テクネシウム99mジェネレータによる生産方式の標準化と品質確認、市場調査などを行い、実用化を図る計画です。
インドネシア原子力庁(BATAN)に設置された テクネシウム99mジェネレータの実証用アッセンブリ
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