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原子力広報プロジェクト
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アジア地域の社会に原子力科学技術を役立てるためには国民がその有益性を理解していることが重要です。FNCAではこの観点から、FNCAウェブサイトによるネットワークの構築及びプロジェクト・リーダー会合等を通じた情報提供・交換などを中心とした広報活動を展開してきました。
2002年秋にはFNCA参加7カ国の高校生を対象として放射線利用に関する認識・認知度の調査を目的に「アジア地域高校生の放射線に関する意識調査」(アンケート調査)を行い、将来を担う世代である高校生という重要な広報ターゲットを把握しました。これはより効果的な広報活動の展開に役立てました。
2003年のベトナムで開催された原子力広報のプロジェクト・リーダー会合では、では、「原子力発電導入国及び導入計画国におけるPI活動紹介セミナー」を実施しました。FNCA参加国の中で原子力発電所を運転している日本、中国、韓国から原子力発電開発利用に伴う広報の経験や現状が紹介されました。
2004年のタイで開催されたプロジェクト・リーダー会合では、では、マスメディアへの広報を図るための、コミュニケーターの訓練を実施し、広報活動をより効果的なものにする活動を実施しました。
2005年の日本・青森で開催されたプロジェクト・リーダー会合では、東京で全体会議を行った。また、プロジェクト・リーダー会合の一環として、日本原子力学会主催の「2005年原子力学会秋の大会」(於八戸工業大学(青森県・八戸市))において、FNCAとの共同開催として、プログラムの中に、「アジア原子力協力フォーラム(FNCA)と原子力コミュニケーション」を加えて実施した(一般公開)。各国からのプロジェクト・リーダーの7名が、自国での原子力利用と広報活動についての講演ともに、パネルディスカッションを行いました。
2006年のインドネシアで開催されたプロジェクト・リーダー会合では、インドネシアのマスメディア関係者との円卓会議を行いました。これまで各国で作成したDVD、ポスター及びパンフレット等の具体的な原子力広報活動について情報交換を行うことが提案され、承認されました。
2007年のマレーシアで開催されたプロジェクト・リーダー会合では、各国のプロジェクト・リーダーが各国の広報活動に使用しているDVD、ポスター及びパンフレットを映写及び説明を行い、コメント及び意見交換を行いました。こうした他国の具体的な広報材料を実際に確認する機会は初めてのことであり、貴重な意見交換を行って広報に関する情報と知見の共有化を図れたことは今後の広報活動において大変有用であるとして好評で、各国から今後もと続けたいとの意向が示されました。
2008年の中国で開催されたプロジェクト・リーダー会合では、新規活動の案として挙がっていた世論調査実施について検討するために、各国が過去に実施した「原子力に関する世論調査」を発表しました。今後の3年計画の一つとして、プロジェクトとして世論調査を実施することについて、賛否・調査方法・調査対象などを検討しました。その結果、2009年度以降、アジア各国の原子力開発を巡る変化を考慮して、各国で新しく世論調査を実施することが承認されました。
また、2008年度のマレーシアで開催された地域スピーカーズビューロー(Regional Speakers Bureau: RSB)活動では、久保稔プロジェクト・リーダー、横手光洋氏(日本文化振興財団)、外山宏氏(藤田保健衛生大学)が専門家としてマレーシアのコタバルで開催された「第15回医学画像に関する研究会:安全性、品質、信頼性」に派遣され、放射線とほとんど係わりを持たない医療関係者や一般の聴衆に対して「日本における原子力利用の広報」、「日本における放射線診断の現状について」、「原子力広報の経験・教育における原子力」と題した講演を行いました。
講演会を主催したマレーシア原子力庁から、マレーシアは原子力に関する広報活動に力を入れており、今後も日本の協力を期待したいとの発言がありました。
※地域スピーカーズビューローは、各国で開催される原子力関係の広報イベント(セミナー、講演会、シンポジウム等)にこれらの専門家を派遣する制度で2002年度に開始されたが、2008年度をもって終了しました。
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2007年マレーシアでのプロジェクト・リーダー会合開催中に行われた テレビインタビューに答える町末男FNCA日本コーディネーター
2008年度マレーシアで開催された地域スピーカーズビューロー(RSB)での 久保稔プロジェクト・リーダーの講演
2008年の中国で開催されたプロジェクト・リーダー会合における オープンセミナー講師
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