新しいアジア原子力協力フォーラム(FNCA)体制下で、第1回コーディネーター会合が科学技術庁主催で、2000年3月7日、8日の両日に開催された。 |
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第1回コーデイネーター会議
2000年3月7‐8日、東京 |
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これは、1999年3月に東京で開催された第10回アジア地域原子力協力国際会議(10th
INCNA)の合意に基づき開催されたもので、各国のコーディネーターが初めて一同に会したものであった。この会合では、実施している7分野の活動レビューと今後の3ヵ年計画について討議された。さらにフォーラム開催や今後の地域協力活動の進め方、タイで発生したコバルト60線源被曝事故、地域としての重要課題について意見や情報の交換が行なわれた。この会合の取りまとめ結果は、11月にタイで開催される第1回フォーラムに報告・提案される。以下は、第1回コーディネーター会合のプレスリリースである。 |
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1. |
アジア原子力協力フォーラム(FNCA)の第1回コーディネーター会合は、2000年3月7、8の両日、東京で開催された。同会合には、オーストラリア、中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの9カ国およびオブザーバーとして国際原子力機関(IAEA)が参加した。 |
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2. |
2日間にわたる審議を経て、第1回コーディネーター会合の参加者は、以下の項目について合意した: |
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これまで10年間の地域協力活動は、原子力分野の基盤を開発する上できわめて重要であり、これらの原子力科学・技術分野における協力活動がFNCA参加諸国に社会経済的な利益をもたらしたことは特記すべきである。 |
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新たな枠組みである「アジア原子力協力フォーラム(FNCA)」体制の導入は、相互理解に基づく相互協力活動でのパートナーシップというこれまでのICNCAの成果を受け継ぎ、9カ国間の地域協力活動をより効果的かつ効率的に促進することを目標とするものである。 |
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現在進められているプロジェクトの成果を最大限に享受するため、さまざまな地域協力活動の進め方およびあり方を検討すべきであることが合意された。 |
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参加各国ではFNCA体制下での地域協力活動に対する国内的な支援体制を確立することが重要である。 |
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3. |
コーディネーター会合では、以下の7つの地域協力分野の活動の進展状況および3ヵ年計画についてレビューが行われ、参加者の同意がなされた: |
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研究炉利用 |
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農業へのラジオアイソトープ・放射線の利用 |
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医学へのラジオアイソトープ・放射線の利用 |
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原子力のパブリック・アクセプタンス |
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放射性廃棄物管理 |
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原子力安全文化 |
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人材養成 |
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来年のコーディネーター会合では、各プロジェクトの目的と目標をさらに特定したドキュメントを準備することが合意された。
また、2000年度のワークショップ開催地についても、次のとおり合意が なされた: |
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研究炉利用:韓国 |
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農業へのラジオアイソトープ・放射線の利用:ベトナム |
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医学へのラジオアイソトープ・放射線の利用:インドネシア |
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原子力のパブリック・アクセプタンス:韓国 |
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放射性廃棄物管理:オーストラリア |
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原子力安全文化:中国 |
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人材養成:日本 |
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「アジア原子力協力フォーラム(FNCA)」という名称は、地域協力活動体制全体をさすとともに、大臣レベル会合(MM)と上級行政官レベル会合(SOM)からなる会議自体も示すものとする。各種の会合の機能の重複を避ける方法を検討する。 |
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「アジア地域原子力協力活動(RNCA)」という名称は、FNCA体制下で実施されている地域協力活動を示すものとする。 |
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5. |
タイの代表より、タイ科学技術・環境省(MOSTE)および日本の原子力委員会の共催による第1回FNCAを開催する意志が確認された。第1回コーディネーター会合は、第2回FNCAの開催地として日本、また第3回の開催地として韓国を推薦した。 |
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6. |
原子力発電関連の活動をFNCA協力で考慮することへの関心を表明した参加国もあった。 |
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7. |
放射線・ラジオアイソトープ技術を安全に使うシステムの強化が討議された。今後、国際原子力機関(IAEA)、日本の科学技術庁(STA)、およびその他の国々のフェローシップ制度を含め、既存の人材交流制度をさらに効率的に活用することの必要性も討議された。 |
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8. |
「パブリック・アクセプタンス」という言葉が適切であるかが議論された。 |
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9. |
タイの代表が、最近起こった使用済Co-60線源事故について説明し、この事故の報告を2000年のPAワークショップと放射性廃棄物管理ワークショップで行う提案が承認された。 |
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10. |
資源の利用の最適化のために、FNCAの活動と、IAEAの進めているRCA(アジア地域原子力協力協定)活動の連携緊密化を促進し、重複回避を図ることが、奨励された。 |
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11. |
第1回コーディネーター会合は以下の「目的に関する声明」を採択することに合意した。
「FNCAは、原子力技術の平和目的に限定したかつ安全な使用における 地域のパートナーシップを通して、社会経済の発展を拡充する」 |
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12. |
日本のコーディネーター・オフィスは、要請があればFNCA参加国のコーディネーターの便に応じる意志があることを表明した。
FNCA参加国から原子力利用の企画・運営・管理に関わっている人材を、FNCAの枠組下での活動の発展と円滑な進展を図ることを目的に、日本原子力産業会議のアジア協力センターにフェローとして受け入れる新しい試みが始まった。その成果として、本年度はタイと韓国からのフェロー各1名を受け入れたことが紹介された。 |
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