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東京(日本)
2001年11月29日 |
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1. |
第2回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)本会合は、2001年11月28日及び29日に東京において開催された。オーストラリア、中国、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム及び日本の9カ国が参加し、尾身幸次
科学技術政策担当大臣の開会挨拶により開会し、有意義な意見交換が行われた。 |
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2. |
29日午前中のセッションは、出席各国のカントリーステートメントに当てられた。カントリーステートメントは、参加各国の多様性を反映して多岐に亘ったが、いずれの国も各々の原子力利用の現状および政策を説明し、FNCAの活動について言及があった。
また、いずれの国も参加国間の原子力分野での協力の重要性を再確認し、今後のいっそうの協力を進めることの必要性を述べた。これに関連して、FNCAの役割の重要性について言及した。 |
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3. |
29日午後のセッションは円卓討議が行われ、第一議題として「持続可能な発展と原子力」について議論が行われた。リードオフは日本が務め、”Economic
Growth”、”Energy Security”及び”Environmental Protection”の3つの”E”の同時達成の必要性が述べられた。活発な議論を通じて、次のことが確認された。
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すべての参加国は、エネルギーと持続可能な発展には密接な関係があることを認識した。 |
A |
原子力は、重要なエネルギー源の一つとして認識されたが、安全な施設の運転、パブリック・アクセプタンス及び核不拡散等の条件を満たす必要が強調された。 |
B |
CDMと原子力との関連について議論されたが、この問題は継続検討となった。 |
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4. |
円卓討議の第二番目の議題である「放射線利用分野における協力のあり方」では、リードオフを日本が務めた。本議題はFNCA参加国に共通する部分が多く、参加国はそれぞれ各自の分野の活動を報告し、次の点で概ねの意見の一致をみた。 |
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放射線の利用は人類の福祉を目的とし、環境、医学、農業(食品照射を含む)及び工業といった多岐の分野にまたがる。これに関連して、放射線の利用は原子力についての国民の消極的な認識を和らげる重要な手段であるとの興味深い言及がなされた。 |
A |
この分野での協力はいっそう拡大されるべきであり、RCA、世界銀行、国連、二国間など他の機関との関連を考慮すべきである。 |
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5. |
2002年秋ソウルで第3回のFNCA本会合を開催(日本と共同開催)する。韓国代表は、ソウルでのテーマとして「次世代のための原子力」を提示した。2003年は日本で、2004年はベトナムで開催される。 |
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