FNCA


FNCA   FNCA Meeting

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大臣級会合

第19回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第18回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第17回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第16回
概要
プログラム
参加者リスト
共同コミュニケ(PDF)
カントリーレポート(英文)

第15回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
カントリーレポート(英文)

第14回
概要
プログラム
参加者リスト
決議

第13回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
カントリーレポート(英文)

第12回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第11回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第10回
概要
プログラム
参加者リスト
決議
会合サマリー

第9回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)

第8回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)
共同コミュ二ケ

第7回
概要
プログラム
参加者リスト
要約(決議)

第6回
概要
プログラム
参加者リスト
要約

第5回
プログラム
参加者リスト
要約
報告
ポスター展示

第4回
概要
プログラム
参加者リスト(英文)
要約
報告
Summary Report (PDF)

第3回
概要
プログラム
参加者リスト
要約
ハイライト

第2回
概要
プログラム
参加者リスト
要約

第1回
概要
共同コミュ二ケ

アジア原子力協力フォーラム(FNCA)
第12回大臣級会合
概要

2011年12月16日(金)、日本・東京(三田共用会議所)



 第12回FNCA大臣級会合が2011年12月16日、東京・三田共用会議所で、内閣府および原子力委員会の主催で開催された。オーストラリア、バングラデシュ、中国、インドネシア、カザフスタン、日本、韓国、マレーシア、モンゴル、フィリピン、タイ、ベトナムのFNCA参加12か国から大臣級代表(大臣5ヵ国、副大臣2ヵ国、原子力行政機関長他)が一堂に会し、原子力分野での国際協力に関し幅広い観点から討議を行った。(プログラム)(参加者リスト
 また、次回2012年の大臣級会合のホスト国としてインドネシアが全会一致で承認された。

 開会セッションでは、細野豪志内閣府特命担当大臣が開会挨拶を行った。今次会合では、東京電力福島第一原子力発電所の事故に関する特別セッションを設け、事故で得られた知見と今後の取組、除染に関する取組、東日本大震災後のリスクコミュニケーション等を参加国に報告した。事故に関する特別セッション及び広報や人材育成等の基盤整備に関するセッションにおいて、主に国際的な情報の共有、情報の透明性、IAEAを含めた国際協力、科学的な情報を発信していくための人材育成などの重要性が指摘された。
 日本政府に対しては、事故に関する情報発信が非常に有用であったと感謝の意が示されるとともに、この知見の共有によりアジアでの原子力安全が強化され国際社会へも有効なものとなり得るとの見地から、FNCAを通して引き続き情報発信をしてほしいとの要望が出された。日本政府からは、継続して積極的に情報発信していくとの方針が述べられた。
 また、原子力発電所の建設計画を持つ国より、人材育成を始めとする基盤整備への協力や情報共有の要望があり、中国、日本、韓国から、アジア各国の要望に応じた基盤整備、人材養成等の支援の用意があるとの表明があった。放射線の活用推進についての議論では、FNCAの成果を、原子力関係者のみならず農業や医療、産業分野等のエンドユーザーへ伝達する努力を強めるべきとの指摘がなされた。

「東京電力福島第一原子力発電所の事故で得られた
知見による原子力安全の強化」について発表を行う
尾本原子力委員会委員

「福島の環境回復に向けた除染に関する
JAEAの活動」について発表を行う
石田JAEA福島環境安全センター所長

「東日本大震災後のリスク・コミュニケーション」
について発表を行う
四方内閣副広報官・官邸国際広報室長

セッション5 円卓会議1 「今後の基盤整備(人材育成
と広報)」にて、人材育成に関するリードスピーチを行う
イ・キボク韓国KAERI原子力教育研修センター長

セッション5にて、
広報に関するリードスピーチを行う
秋庭原子力委員会委員

セッション6 円卓会議2 「放射線・アイソトープ
応用促進のためのさらなる協力」にて、
リードスピーチを行う町コーディネーター

 各セッションの概要は「第12回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)大臣級会合 会合サマリー(仮訳) 」に取りまとめた。
 セッション2では参加12か国が各国の原子力に関する世論調査結果や原子力および放射線利用に関する現状や今後の計画、FNCA活動への提案などに関するカントリーレポートを報告した。各国のカントリーレポートの概要を添付1に示す。

 大臣級会合の翌日の12月17日には、大臣級4名を含む各国代表が、福島県南相馬市における除染活動の視察や、原町火力発電所周辺における津波及び地震の被害状況を視察し、日本の除染に関する最新情報を共有するとともに、自然災害に関する知見の共有を図った。


JAEAによる除染活動の様子

JAEAの除染に関する説明を聞く各国代表

除染活動を視察する各国代表


ヤンコ・ヤネフ
国際原子力機関(IAEA)
原子力部国際原子力情報システム・原子力知識管理課長
 なお、大臣級会合の前日の上級行政官会合において、決議案の議論や大臣級会合のプログラム案の確認に加え、IAEAのヤネフ国際原子力情報システム・原子力知識管理課課長を招待し、人材育成に関する特別セッションを行った。IAEA及びFNCAの人材育成活動をそれぞれ紹介し、現状や今後の課題や在り方について議論がなされた。人材育成に関する特別セッションでの議論の概要を添付2に示す。

添付1 カントリーレポートの概要 (仮訳)

1 )  オーストラリア

ロナルド・ハッチングス
オーストラリア原子力科学技術機構
国際関係 代表
 オーストラリア政府には原子力発電導入の計画はない。しかし、エネルギー需要の急増に対してエネルギー資源が十分ではない国々において、原子力がエネルギーミックスの中の重要な役割を担っていることは認識しており、厳格な環境保全と安全性の配慮を前提に、ウラン供給は継続する。
 オーストラリアは無条件に2020年までに温室ガス排出を2000年レベルより5%削減することを約束しており、また国際動向への対応によっては更に15〜25%の削減に応じるかもしれない。この目標に到達するためオーストラリア政府は2011年7月1日、排出権取引価格(カーボン・プライス)の導入を2012年7月1日より行うと発表した。
 連邦政府は原子力研究開発の重要性を認識し、シドニーのOPAL研究炉の新たな中性子利用研究装置や加速器科学センター設立の予算を計上した。これにより、OPAL研究炉では中性子ビーム拡張計画が進行中であり、加速器科学センターでは、現行の2基に加え新たに2基の加速器建設が進んでいる。中性子ビーム装置の拡張計画は順調に進捗しており、また、国外からの研究者の増加に対応するため、新たな研究室の検討や150人規模のシンポジウムの開催準備を進めている。
 オーストラリアは、これまでFNCA活動に対し積極的に支援を続けており、原子力安全マネジメントシステムプロジェクト(SMS)を主導してきている。また、放射線安全・廃棄物管理、中性子放射化分析、人材養成の各プロジェクトにも積極的に参画し、更に、新規の研究炉ネットワークプロジェクト第1回ワークショップにも参加している。オーストラリアはFNCA参加国としての役割を果たすことを意義あると考え、原子力科学技術利用が安全、セキュリティ及び保障措置上で問題なく進められるよう、フォーラムのプログラムへの明確なサポートを約束する。

2 )  バングラデシュ

イェフェシュ・オスマン
バングラデシュ科学技術省 大臣
 バングラデシュの原子力発電所導入計画とその進捗状況が報告された。バングラデシュ政府は「ビジョン2021」において電力需要増大に対応するために掲げた目標、すなわち2013年までに8,500 MW、2015年までに11,500MW、2021年までに20,000MWの発電を具体化するため、ルーパー原子力発電所(RNPP)の建設を進めている。この計画を進める上では、バングラデシュは放射線防護、原子力安全、セキュリティを最優先課題として取り組んでいる。現在はバングラデシュ原子力委員会 (BAEC) がRNPP計画の責任機関であるが、将来はバングラデシュ原子力機関(Nuclear Power Authority of Bangladesh , NPAB )が設立される予定である。バングラデシュは、RNPP計画を、政府所有として立地、設計、建設、運転まで一括で進めるターンキー契約方式か、または、特定の組織を設立し「建設、所有、運転、移転」“Build, Own, Operate and Transfer (BOOT) “方式で進めるかの2つのオプションで進めることを決定した。
 ロシアとバングラデシュはRNPP計画を推進するための相互協力に合意した。2011年5月21日には、両国間で原子力平和利用のための2国間協定が調印された。
 BAEC/MOSICTはロシア連邦や国内の各種研究機関との協力のもと、原子炉の予備設計及び詳細設計の文書作成に向けた技術検討と環境調査の総合計画を進めている。
 原子力発電は建設予定地内及び周辺住民に好意的に受けとめられている。
 バングラデシュは、原子力インフラの整備、特に原子力科学技術の分野での人材育成においてFNCAからの支援を期待している。バングラデシュは計画運営チームの能力を高めるため、中核となる人材の育成についてFNCAの支援を求めている。バングラデシュは、原子力の安全のためのインフラと安全文化の向上に真剣に取り組んでおり、この点でもFNCAから支援を得たいと強く望んでいる。

3 )  中国

チャン・ファチュー
中国国家原子能機構主任付顧問
科学技術委員会副委員長
中国核能行業協会会長
 中国は、原子力エネルギー開発において、常に「安全第一」の原則を遵守してきた。福島原子力発電所事故後、関連省庁は直ちに全ての原子力施設の徹底した安全検査を手配し、原子力発電所の運転に関する安全規則を強化し、最新の基準に照らして建設中の発電所の安全評価を行った。現在、全国の安全検査が終了し、予備的な安全評価報告書が作成されたところである。この予備結果によると、稼働中の全ての原子力発電施設は安全であり、建設中の施設の質も十分に制御されている。
 原子力技術の応用は全ての国にとって顕著な経済的・社会的利益をもたらすことができるため、この分野で地域の協力を促進・拡大することが重要である。中国は、放射線治療、農業利用、放射線利用、その他の分野において、FNCAの枠組みの下で全ての参加国と経験を共有し、参加国全体での共通の進歩を目指したいと考えている。
 中国は、全ての参加国と連携してコミュニケーションと協力を強化し、原子力エネルギー開発における我が国の経験を共有し、参加国における健全で適正な原子力エネルギー開発を促進したいと考えている。

4 )  インドネシア

グスティ・ムハンマド・ハッタ
インドネシア研究技術担当大臣
 原子力科学技術は少なくとも3つの分野に強く関係していると認識している。その分野とは、食料、エネルギー安全保障及び健康である。インドネシアは、インドネシア国民の福祉に対してこれら3つが重要な影響を及ぼすと予見している。
 原子力科学技術の電力への応用については、2010年11月の総合的な世論調査では約60%が原子力発電所に賛成と表明していた。しかし福島原子力発電所事故の後、2011年11月の全国世論調査では49.5%が賛成、35.5%が反対、15%が棄権という結果となった。福島原子力発電所事故後、原子力発電所の推進は国民へのメディアキャンペーンを通し、ステークホルダーの関与、地域開発もスローモーション戦略で行われている。資金調達を議論する原子力発電所基盤整備検討パネルの開催を希望する。
 インドネシアにおいて原子力科学技術の利用を増進させるため、三重らせん戦略、即ち、大学、民間及び政府間における相互利益の関係は、研究技術省と関係機関による支援活動をとおして、量的に増加するであろう。
 人材養成はいまだにFNCAメンバー国全般の問題であるので、人材養成プロジェクトがFNCAのプロジェクトとの最優先課題とされるべきである。全体として、私たちは相互利便にのっとったFNCA参加国間で開発された全ての活動に対し協力したい。
 最後に、来年FNCA第13回閣僚級会議をインドネシアにおいて開催することを嬉しく思う。

5 )  日本

近藤 駿介
原子力委員会委員長
 日本は、国民の生活水準ならびに社会福祉の改善に貢献するために科学と産業を推進し、将来のエネルギー資源確保の観点から、平和利用に限定して原子力エネルギーの研究、開発、利用を過去50数年にわたって推進してきた。
 本年3月11日に起った東北地方太平洋沖地震とそれが引き起こした津波が東京電力福島第一原子力発電所を襲い、日本だけでなく世界中が原子力発電の安全に対して懸念を抱くことになった。日本としては、事故の検証を進めるとともに、国際社会に対し迅速で正確な情報の提供を行うこととしており、既にIAEAに2つの報告書を提出した。
 事故を起こした発電所の状況としては、事故修復に向けた活動のStep2、すなわち放射性物質が管理され、発電所敷地周辺の被曝線量が十分低く維持された状態の実現に向けた取り組が完了するところである。今後は中長期の対応として損傷を受けた発電所でのクリーンアップ作業が開始される。3年でプールに貯蔵されている使用済燃料の取出しを開始すること、および10年で炉心のデブリ燃料の取出しを開始することが今後の活動を進める上での目安となる。また除染についても段階的に活動を進めることで年間追加被ばく線量を低減する方針を出している。
 2012年夏頃までに日本における望ましい中長期エネルギーミックスを決めるべく、事故も鑑みたエネルギー、環境政策の包括的検討が始まっている。
 一方、国際社会ではエネルギー安全保障への対応として事故後も原子力利用を真剣に模索している国もある。日本は今後もFNCAを支持し、人材育成を始めとする基盤整備の協力を継続する所存である。原子力発電分野を含む人類の健康や経済社会の発展にも寄与する原子力技術利用の発展に対し、アジア各国と協力していく。
 最後に改めて、事故の対応のために世界各国から様々な支援を受けており、深謝の意を表するものである。

6 )  カザフスタン

エルラン・G・バトルベコフ
カザフスタン国立原子力研究所
第一副所長
 カザフスタンは独立後20年間、原子力の平和利用の拡大という一貫した政策を実行してきた。
 2011年6月29日の政府布告により、2011−2014年のカザフスタン共和国の原子力部門発展プログラムと2020年までの展望が採択された。
 カザフスタンのナザルバエフ大統領は、「核のない世界を目指す」国際会議(アスタナ、2011年10月11日)での報告において、カザフスタンは原子力の平和利用の分野で調査研究を行い、原子力発電所を建設しようとしている国の1つであると述べた。
 3月の自然災害と福島原子力発電所の事故は、カザフスタン国民の間に同情の波を引き起こし、原子力の平和利用には今なお危険が伴うことを全ての人類に改めて気付かせた。そして、地球規模での脅威を避けるために、このセクターの発展に新しい複雑なアプローチを考え出す緊急の必要性があることを明白にした。発電所の建設地の選定方法にこれまでよりはるかに多くの注意を払わなければならないことには疑いの余地がない。
 カザフスタンは2010年にFNCA参加国となった。以来、原子力の活動に関わる我が国の各種組織が多くのプロジェクトに参加している。
 我が国はFNCA参加国の諸組織との協力に大いに期待している。

7 )  韓国

チェ・ジョンベ
韓国教育科学技術部(MEST)
宇宙原子力技術局局長
 韓国の李 明博(イ・ミョンバク)大統領は9月の国連原子力安全会議において、韓国は今後も原子力発電所促進政策を推し進めることによって、原子力エネルギーの多大な可能性を活用していくと明言している。
 特に、韓国は第4次包括的原子力推進計画を公表することにより、原子力エネルギーの推進というこれまでの原子力政策の継続を再確認している。
 この計画に基づき、韓国は2017年末までに最高の安全レベルの原子力発電プラントをさらに6基建設する予定である。
 また韓国は、ヨルダンの研究炉およびアラブ首長国連邦(UAE)の原子力発電プラントを成功させることによって原子力輸出国としての国際的な信頼性を高め、同時に開発途上国のインフラ整備の支援をとおして国際的役割を果たしていく。
 さらに、韓国は放射性アイソトープ製造のための新しい研究炉の建設を承認し、多目的小型モジュラー炉SMARTの安全性向上のためのさらなる研究開発の実施を計画し、SFRとパイロ処理に関わり燃料サイクル関連の研究開発を継続して実施していく予定である。
 また、韓国は「独立性と透明性を確保するため、10月に原子力安全委員会(NSSC)を発足させている。この委員会は今年9月に国際原子力機関(IAEA)総会で確認された原子力安全行動計画の最初の実施例だと考えられている。
 FNCAの発足以来12年が経った。FNCAは加盟国間の共同研究や協力活動を計画することにより、アジアでの原子力エネルギー促進の役割を見事に果たしてきたと確信している。FNCAが加盟国間の相互理解と協力を通じて、アジア地域の原子力エネルギーの平和利用に今後も貢献していくことを期待している。韓国も一加盟国としての役割を果たしていく。

8 )  マレーシア

ファディラー・ビン・ユソフ
マレーシア科学技術革新省(MOSTI)
副大臣
 マレーシアは現在原子力発電プロジェクトの決定に先立っての必須の詳細な調査を実施しているところである。福島原子力発電所事故は、原子力利用活動の安全性に対する人々の信頼を揺るがした。
 マレーシアは常に地域協力の重要性を認識しており、FNCAの多国間の枠組みのもとでのプロジェクトの活動に参加してきている。この継続において、FNCAの将来の活動として次の事項について検討することを提案する。
i ) 原子力基盤整備に向けたFNCAのパネル会合の主導活動を一貫して支援すること
ii ) FNCAの原子力広報プロジェクトを再開し、これに高い優先性を与えること
iii ) 核燃料サイクルと核廃棄物への多国間アプローチの可能性についての地域(ASEAN+3)の議論を最適化して継続すること
iv ) 現存施設や研究所でのANTEPの下での既存人材育成プログラムの継続と更なる強化
v ) 研究開発と訓練施設の共有、共同作業及び実地研修の増進
vi ) 原子力発電所の建設と並行して、原子力技術の社会経済的効果を研究する地域プロジェクトの設立

9 )  モンゴル

ガンチューヤ・ドゥラーンジャルガル
モンゴル原子力庁国際協力部
 「放射性鉱物および原子力エネルギーの利用に関するモンゴル国家政策」には、放射性鉱物と原子力エネルギーの利用は、モンゴルの持続可能な開発と国家安全保障において重要なファクターとなるべきであり、それによって、低コストの電力と熱が生み出され、国民の生活水準が改善されるはずだと記載されている。国家政策の枠組みでは、原子力庁(Nuclear Energy Agency)がFNCA参加国との国際協力の進展など、いくつかの活動を実行している。
 福島原子力発電所の事故を受けて、我々は原子力発電所及び他の核施設で最大限の安全とセキュリティを確保するために必要な対策について見つめ直さざるを得ない状況にある。安全とセキュリティの問題は全ての国にとって重要であり、特に、原子力発電や他の原子力エネルギーの平和利用に乗り出したい国々にとってはなおさら重要な問題である。
 更なる効率化を図るためには、FNCA等に対して更に貢献し、目標やプログラム、具体的な協力プロジェクトを進めていく必要がある。
10 )  フィリピン

マリオ・G・モンテホ
フィリピン科学技術省(DOST) 大臣
 福島原子力発電所事故の際に、科学技術省の即座に対応すべき課題は、確認された正確な情報を一般市民に平易な言葉で伝えることであった。フィリピンは、国民がパニックや混乱に陥らないよう対応することができた。
 フィリピンは、原子力関連リスクを一般市民に伝達するための効果的な戦略を含んだ原子力エネルギーについての広報や教育を増進するための新たな戦略の開発に協力していきたいと考える。また、FNCAが原子力広報についてのプロジェクトを再開することを促すものである。
 フィリピンは、エネルギーミックスのひとつとして原子力発電を含めることを真剣に考えている。福島原子力発電所事故がフィリピン政府に原子力発電についての突っ込んだ検討を行わざるを得なくした。この検討は、自然の持つ危険性についての効果的な管理の知識の共有と福島原子力発電所事故からの教訓を共有する活動のほか、原子力安全についての必要なインフラの構築を行い、人材育成を含むものである。
 現在進行中の発電以外の原子力利用に関するFNCAプロジェクトは、国の発展における原子力科学や技術を利用しようとするフィリピンの取り組みに関係したものとなっている。フィリピンは、新規のFNCAプロジェクトである核セキュリティ・保障措置プロジェクトを支持する。

11 )  タイ

プロドプラソップ・スラスワディー
タイ科学技術省大臣
 タイ政府は、福島原子力発電所事故により原子力発電計画の開始の決定を3年間延期することにし、現在、最高レベルの安全基準とPAの確保のために、更なる研究と知識の普及に注意を払うことにしている。
 タイの大洪水のためにタイでの国際的な催しのいくつかが延期されたが、それらの開催を改めて表明し、関係国と密接に連絡を取りながら日程の再調整を行っている。
 タイは、公衆衛生、農業及び工業のような様々な分野でFNCA諸国の参加者たちと密接な協力を行い、その成果を享受してきた。それらは全て国の継続的発展にとって重要な役割を果たしている。参加国の一員として、アジア地域の利益のために、タイ政府はFNCAを全面的に支持し貢献することにしている。
12 )  ベトナム

レ・ディン・ティエン
ベトナム科学技術省副大臣
 ベトナムは、原子力発電を始めることにした。原子力開発についての政策は、2020年までの「原子力平和利用戦略」、2030年までの「原子力の発展に関するオリエンタル計画」及び2030年までのまでの計画を念頭においた2011-2020年の「国家電力開発計画」を通して明らかにされている。原子力発電の総発電量に占める割合が2020年には2.1%、そして2030年には10.1%に達することを目指している。
 原子力安全の重要性と原子力安全における地方の役割を深く考慮し、ベトナム政府は、法律や規制システムを含むインフラの整備と向上、原子力規制機関の能力強化や技術支援組織の発展、原子力安全に関する国際協力の強化に力を注いでいる。
 ベトナムは、FNCAの全てのプロジェクトに参加し、原子力エネルギーの平和利用の促進におけるFNCAの活動の重要性と貢献を高く評価している。このフォーラムを利用して、ベトナムが将来にわたってのFNCAプログラムへの強い支持を表明する。
 ベトナムは、情報の共有・交換、原子力発電インフラの構築、人材育成について協力したいと考えている。


添付2 上級行政官会合における人材育成に関する特別セッションでの議論の概要

(1) IAEAより
a ) 専門家の減少や、新規導入国における専門家の新たな需要といったHRDの課題に向けた見解が示された。
b ) 世界的には新規建設と原子力発電プログラムの再評価について多少の遅れはあるものの、2050年までの原子力発電の導入プロジェクトについては、基本的には福島事故による影響をさほど受けてはいないこととが紹介された。
c ) 原子力発電所建設には、15%の原子力工学関係者だけでなく、その他様々な分野の人材が必要であり、そうした分野の学生への原子力教育の必要性が強調された。
d ) IAEA主催の原子力エネルギーマネジメントスクールが2012年6月に東海村で開催予定であり、日本や近隣諸国から若手の専門家を招待する計画が紹介された。
 
(2) 町コーディネータより
2011年11月15日〜18日にベトナム・ハノイで開催されたFNCA HRD プロジェクト会合の概要が紹介された。
a ) FNCAのメンバー国にとってHRDは最優先課題である。
b ) 日中韓は、原子力発電所の新規導入国に対し、経験を共有し支援する。
c ) 原子力研究機関は、原子核工学、原子炉物理、安全、科学、放射線影響等の教育訓練を実施し、原子力発電のHRDのための重要な役割を果たす必要がある。
 
(3) すでに原子力発電所を導入している3か国より、新規導入国に対する人材育成に関する取組について紹介された。
 
(4) 挙げられた課題は以下のとおり。
a ) IAEAが調整したように、研究炉の地域での共有は、考慮の価値がある。
b ) 日本は、福島原発事故を踏まえて、原子力のエンジニアやマネージ メントの教育において、社会リテラシーの強化の必要性を認識した。

以 上